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単身引っ越しする男性「こんなはずじゃなかった…」当日トラックの前で発覚した“誤算”【現役引っ越し作業員は見た】

  • 2025.10.20
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出典:photoAC(写真はイメージです)

こんにちは。引っ越し・家財の集配をしているしーやんです。

引っ越しや家財の集配業務の現場では、思わぬ事態に遭遇することがあります。

今日は集配作業中にお客様に「こんなはずじゃなかった」と言われた、「お客様の大誤算」エピソードをご紹介します。

単身引っ越しを経験したことのある人なら、身に覚えがあるかもしれません。

単身引っ越しの“想定外”は、準備不足から始まる

ある日、男性社員2人とともに単身引っ越しの現場へ向かいました。

現場の部屋は荷造りの途中で散らかったまま。小さめの箱が床いっぱいに並び、その多くは口が開いたままで、まだ片づけと準備の途中。

「すみません、準備が終わらなくて」と、依頼者の男性とそのお母さんは慌ただしく動き回っていました。

ある程度荷物がまとまった頃、依頼者が指をさしながら、運搬してほしい荷物を説明してくれました。しかし、入社1年目の私でも一目でわかるほど、単身プランを大幅に超える荷物量でした。

現場での判断「持っていくか」「残すか」

私たちの会社では、単身引っ越しのプランで運搬できる荷物の量が決まっており、それを具体的な家財や段ボールの量を例に出して契約前に丁寧に説明します。それを超える場合は追加料金をいただく仕組みです。

男性社員が、「当初のプランより荷物量が多いので、追加料金をお支払いいただくか、荷物を減らすか、後日別便で依頼するかをお選びください」と説明しました。

依頼者は「追加料金を払うので全部お願いします」と言いました。私と男性社員の2人で実際に積み込んでみましたが、他のお客さんの荷物もあったのでトラックはパンパン。荷物量は当初の2倍近くに達していました。

するとそこへ、もう一人の男性社員が青い顔で戻ってきました。

「依頼者のお母さんが、料金が倍になるなら当初のプランで行きたいと言ってます」

耳を疑いました。すでに全ての荷物を積み込み終えているのに、「当初のプランに戻す」と言われたのです。

“行ったり来たり”の荷物

私たちは優先的に運ぶ荷物を確認し、その日運搬しない荷物を部屋に戻す作業を開始。汗だくになりながら、部屋とトラックを何往復もしました。

ようやく作業が落ち着いてきたそのとき、依頼者が申し訳なさそうに言いました。

「やっぱり、お金払うので全部運んでください」

どうやら、最初は母親に「倍の料金は払えない」と言われて、全ての荷物の運搬を諦めたものの、結局、追加料金は依頼者自身が負担することにしたそう。

「そんなはずじゃなかったのに…」と、依頼者の男性は財布を見つめながらつぶやきました。

私たちも「そんなはずじゃなかったのに」と思いながら、次の現場の時間が迫る中、急いですべての荷物をまた積み直しました。現場には、焦りと疲労と、どこか切ない空気が流れていました。

「そんなはずじゃなかったのに」を防ぐために

この経験を通して感じたのは、「荷物量の把握」と「支払いの確認」の大切さです。「そんなはずじゃなかったのに」を防ぐには、引っ越しすることが決まったら計画的に準備を進めて確認を怠らないことが大切です。

  • 荷造り前に、必ず「持っていく物リスト」を作る
  • 料金の支払い方法やプランの詳細を事前に確認する
  • 見積もり時の荷物量から増えた場合は、早めに引っ越し会社に相談する

これらを徹底するだけで、当日の混乱はぐっと減ります。

引っ越しは人生の節目。当日は、時間にも心にも余裕を持ち、引っ越し業者との認識をすり合わせましょう。

そうすれば、思い出に残るのは「トラブル」ではなく、「新生活の第一歩」になるはずです。


ライター:しーやん

日本語教師をしながら、ライター業、引っ越し・家財の運搬業務をしております。現在は、鉄道、受付、テーマパークなど様々な業種で培った経験をもとに「正しい日本語で心に刺さる文章を」をモットーに執筆中。