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「僕に言われても困る」医師2人が責任のなすりつけ合い。出血する患者を前に、看護師が体験した“恐怖の板挟み”

  • 2025.10.19
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出典元;photoAC(画像はイメージです)

こんにちは!看護師×webライターのsaoriです!

働いていると上司と後輩からの板挟みになったり、取引先と上司との板挟みになったりした経験はありませんか?

恐らくどこの分野でも板挟みになる状況はあるでしょう。

今回は病棟看護師として働いていた時に医者と医者との板挟みになったエピソードを紹介したいと思います。

心臓外科病棟で勤務していた私

病院で働いている時、私は心臓外科の病棟で勤務していました。

Aさんという70代男性の患者さんが緊急で入院となり、自分で呼吸ができない状態だったので口にチューブを入れて呼吸器に繋ぐ=気管挿管という方法で呼吸管理を行っていました。

チューブを抜いても自力で呼吸することは難しいと判断

気管挿管をして7日以降、10~14日程度経って抜管(チューブを抜くこと)が難しいと判断されると、喉のところに穴を開けて管を入れる方法が推奨されます。

この方法を医療では気管切開と言います。

Aさんは抜管しても自力で呼吸することは難しいと判断され、ご家族に状況を説明し同意を受け、気管切開をする流れとなりました。

外科の医者へ依頼して気管切開を施行

私が働いていた病院では、気管切開をするときは外科の先生が手術室で行っていました。

そのため、心臓外科の主治医B先生は外科のC先生に「気管切開をしてもらいたいAさんという患者さんがいる」と打診。

C先生もAさんの病状を把握し了承したうえで、翌週に気管切開術を行うこととなりました。

気管切開は無事に終了、しかし夜勤帯にある異変が

翌週になり、外科のC先生執刀のもと気管切開術は何も起きることなく無事に終了。

手術室から病棟に帰ってきた後、Aさんの呼吸状態は変わることなく経過していました。

そして日勤から夜勤へと勤務交代してしばらく経った頃にAさんにある異変が起きました。

喉のところから止まらない出血

夜間帯のAさんの受け持ち看護師=D看護師が病室に入り状態を確認しようとしたところ、喉のところから出血しているのを発見。

D看護師はすぐに血圧や脈拍などのバイタルサインを測定し、心臓外科の主治医でもあるB先生へと報告しました。

するとB先生からは驚きの発言が

電話で出血していることを報告すると「Aさんの主治医は僕だけど、気管切開術をしたのは外科のC先生だよね?僕に言われても困るんだけど。C先生に言って対応してもらって」との返答が。

D看護師は電話を切り、気管切開術を執刀してくれたC先生へと電話で状況を報告し、B先生からにも電話したがC先生に言って対応してもらってと言われたことを説明しました。

C先生はというと「いやいやお宅の先生がしてくれって言うからしただけであって手術の後のことは主治医が対応するもんでしょう。こっちに言われても困る。B先生に対応してもらって」と言われたのです。

完全なる板挟みに、待ってくれないAさんの状況…

困り果てたD看護師は、同じ夜勤帯の勤務であった上司に状況を報告。

この対応は主治医でもあるB先生がすべきと判断し、B先生に再度電話して対応してもらうよう上司から説明したところ、最初は「なんで僕が…」とごねていたものの、上司の上手い誘導により病棟に来て止血の対応をしてくれたそうです。

Aさんの状態に特に変わりはなく、夜間帯も安定して過ごされたようです。

板挟みになった時に必要なことは報連相

今回は上司に報告することで事なきを得ましたが、D看護師がそのままわたわたしていればAさんの状態は悪化していたことでしょう。

板挟みになった時に必要なことは、上司や先輩に相談するという報連相。

上に相談し判断を任せる。(もちろん任せっきりにしてしまうと上司も大変なので、自分も責任を持って対応することは大前提)が大事なんだなと実感した出来事でした。


ライター:saori 2011年に正看護師を取得し、急性期病院と施設内訪問看護を経験。現在は子どもに関わる仕事に従事中。看護師×webライターとして活動している。「言葉で人を救いたい!」と心に響くような発信を意識している。3人の子どもを育てながら働くパワフルママ。


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