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万博に100回通った男性「最終日は“8時間”花火待ち」あえて、パビリオンを巡らなかったワケ

  • 2025.10.17
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出典元;photoAC(画像はイメージです)

もし、あなたが半年間、熱狂的に愛し続けた場所の閉幕最終日を迎えたとしたら、一体どう過ごすでしょうか?

大阪市在住の20代後半男性、万博ニキ(通称パクニキ氏)さんは、大阪・関西万博に実に100回以上訪れた正真正銘の万博マニアです。

全パビリオンを制覇した彼が、最終日に選んだ行動は意外なものでした。人気パビリオンを巡るのではなく、ただ一箇所で夜を待つ「動かない」選択。

なぜ、通い詰めたマニアが、あえてその道を選んだのか。

彼の目に焼き付いた、感動のフィナーレと最終日だけの特別なサプライズ。その深い理由と全貌を、パクニキ氏に語ってもらいました。

なぜ、パビリオンを巡らず「8時間待機」を選んだのか

2025年10月13日。万博184日間の集大成である最終日、会場全体がイベントで盛り上がっていました。

誰もが熱狂する中、パクニキ氏はどのように過ごされたのでしょうか。うかがったところ、100回以上も通った事実からは想像もできない“意外な答え”が返ってきました。

「最終日、実は昼間はほとんどパビリオンを回らなかったんです」パクニキ氏はそう切り出しました。

「10時半から18時35分まで、実に8時間もウォータープラザで花火を待っていました」

最終日の貴重な1日をほぼ「待つ」ことに費やす。なぜ、その道を選んだのか、彼の答えは明快でした。

「まず、人がとにかく多すぎて、人気パビリオンの予約を取ることも困難な状況でした。最終日はエリアごとに待ち時間が発生するほどの盛況でしたから」

もちろん、万博のフィナーレを飾る夜のイベントに備えて体力を温存する目的もあったといいます。しかし、それだけではありません。

「無理にパビリオンを回るよりも『最終日はこの場所で、万博の半年間をゆっくりと振り返りながら過ごそう』という気持ちになったんです」

100回以上万博を楽しまれたパクニキ氏だからこそ、ゆっくりと振り返る時間が必要なのかもしれません。

特等席争奪戦が示す「熱気」

閉幕最終日の夜のイベントには、どれほどの期待が集まっていたのか。パクニキ氏が8時間も待機した「特等席」の熱気についてこう話します。

「フィナーレを飾る花火への期待感は、週末にかけて日増しに高まっていました。例えば、最終日の2日前には16時半に埋まっていた特等席が、最終日には14時の時点ですでに埋まってしまうほどでした」

ショーと花火を観覧するには、会場の正面エリアが最適。その事実は誰もが知っていたとパクニキ氏は言います。

つまり、14時には勝負がついていた。パクニキ氏の10時スタンバイは、決して早すぎる行動ではなかったのです。

8時間待った先にあった「至極の1時間」

パクニキ氏が陣取った「ウォータープラザ」は万博の象徴的とも言える場所です。直径200メートル、面積約8,800平方メートル。万博史上最大級の水上ステージです。噴水、照明、レーザーなど多彩な演出装置が備えられたこの空間で、彼は8時間を過ごしました。

では、その甲斐はあったのでしょうか。

「ええ、8時間待った甲斐は十分ありました」

パクニキ氏の声には、確信がありました。

「ウォータープラザで行われた花火(約5分)、水上ショー(約20分)、ドローンショー(約10分)を合わせた『至極の1時間』は、まさに圧巻でした」

予想外のサプライズ!夜空に現れた「ドローン・ミャクミャク」

この「至極の1時間」の中でも、最終日ならではの特別な演出がありました。パクニキ氏は、興奮を抑えきれない様子で続けます。

「私も知らなかったのですが、夜のドローンショーのクライマックスで、突然夜空に巨大な『ミャクミャク』が現れたときは、本当に驚きました」

そして、ここからが圧巻だったとパクニキ氏。

「しかも、そのミャクミャクはただの映像ではなく、ドローン自体に花火をつけたミャクミャクが夜空に現れたんです。会場からはものすごい歓声が上がりました。運良く目の前で見ることができ、感動で震えましたね」

花火をまとったドローンが描く、光のミャクミャク。その姿は184日間の集大成にふさわしい演出だったといいます。

万博マニアとしての「区切り」

最終日の過ごし方について、「なぜパビリオンを回らなかったのか」という問いには、単純に混雑を避けたいという以上に、万博マニアとしての「区切り」の付け方を象徴しています。

パクニキ氏が8時間かけて得た「特等席」での感動は、閉幕を惜しむすべての人々の気持ちを代弁していたのではないでしょうか。


取材協力:万博ニキ(パクニキ)さん(YouTube

大阪市内在住の20代後半男性。大阪・関西万博に100回以上訪れ(2025年10月時点)、全パビリオンを制覇済みの万博マニア。週に複数回、「インパク」(万博に入場すること)することが多く、万博の魅力を発信している。