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子どもの食いしばりが気になる時は?セルフチェックとおすすめの5つのケアをお教えします

  • 2025.9.8

子どもが食いしばりのクセがあって心配。知覚過敏にも関係あるって聞いたけど本当?どんな対応方法がある?そんな疑問について、歯科衛生士の荒木智葉さんにお伺いしました。

ママ広場

お家で気づく!実は多い『子どもの食いしばり』

日々の子育てで、 お子さんが歯をギュッと噛みしめているような仕草を見かけませんか?
「うちの子だけ?」 と不安になるかもしれませんが、 実は食いしばりは多くの子どもに見られる習慣です。 放っておくと歯がしみるなどの知覚過敏や、 顎への負担につながることもあります。
この「食いしばり」 は、 誰にでも同じ理由で起きるわけではありません。 クセや生活習慣、 成長の段階など、ひとりひとり異なる原因が関係しています。
「うちの子はどうして?」 と考える時は、 一つの要素にこだわらず、 毎日の習慣や癖、 体調など、 いろんな角度から様子をみてあげてください。

子どもでも知覚過敏に?~乳歯はデリケート~

乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄くやわらかい特徴があります。
そのため、 食いしばりや歯ぎしりで歯の表面がすり減りやすく、 内部の象牙質が露出して、 冷たいものや甘いもので「しみる」 症状が出やすくなります。歯ぐきが下がって根元が見えてしまうことも、  知覚過敏の原因になります。乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄くやわらかい特徴があります。
そのため、 食いしばりや歯ぎしりで歯の表面がすり減りやすく、 内部の象牙質が露出して、 冷たいものや甘いもので「しみる」 症状が出やすくなります。
歯ぐきが下がって根元が見えてしまうことも、  知覚過敏の原因になります。

主な食いしばりの原因

〇成長期の歯やあごの変化
歯の生え変わりや顎の発達にともなって、 噛み合わせが不安定になり、 体がそれに適応しようと食いしばりや歯ぎしりが多くなります。
ストレスや緊張
新しい環境、 学校生活、 習い事、 友だち関係など子どもなりの『ちょっとした心の負担』が食いしばりにつながることがあります。 感受性の高い子ほど、 環境の変化に体が反応しやすい傾向があります。
悪い姿勢や生活習慣
スマホ・タブレットを長時間使い猫背気味、 首が前に出る「スマホ首」 など…こうした姿勢が顎に余計な力をかけ、 食いしばりのクセを助長します。
噛み合わせや歯並びのズレ
噛み合わせがうまく合っていないことで、 口の中が違和感を感じ、 無意識にギュッと噛みしめる習慣に。 これは歯科治療後の詰め物や生え変わり時期にも起こりがちです。
口呼吸・鼻づまり・低位舌
アレルギーや鼻詰まりなどで“口呼吸” が増えると、 舌が低い位置に下がった状態(低位舌)になりやすく、 噛み合わせや顎に影響して食いしばりを引き起こす一因になります。
扁桃腺肥大やアデノイド・睡眠の質の影響
扁桃腺やアデノイドが大きいと、 睡眠中に息苦しくなり、 うつ伏せ寝や口呼吸が増えることがあります。 こうした状態は顎や噛み合わせに負担をかけるだけでなく、 睡眠時無呼吸症候群 (SAS)の原因となることもあります。 SAS や浅い眠りは、 睡眠中の歯ぎしり・食いしばりを増やすほか、 日中の集中力低下や落ち着きのなさにつながることがあります。 気になる場合は睡眠外来への相談も検討されます。
頬杖・うつ伏せ寝・横向き寝のクセ
顎の左右のバランスが崩れ、 片側だけに力がかかることで筋肉の緊張が増し、 食いしばりが出やすくなります。 横向き寝も同様に、 下になった側の顎や歯に負担が集中し、 噛み合わせのズレや歯のすり減りにつながることがあります。

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上の歯と下の歯は離れてるのが普通

食事や会話をしていない安静時、 唇は閉じており、 上下の歯はほんのわずかに離れているのが自然な状態(安静空隙)です。
上下の歯が接触している時間は、 食事や会話を含めて1日20 分ほどが目安。これを大きく超えて長時間接触していると、 「上下歯列接触症(TCH)」 という癖になりやすく、 顎や歯に負担を与えます。

お家で気づける!セルフチェックリスト

●口を閉じていても上下の歯が触れている
●集中している時に口元や顎に力が入っている
●朝、口や顎を触っている・気にしている様子がある
●舌や頬の内側に歯型がついている
●食事中に「歯が痛い」 と言うことがある
●スマホやタブレットで姿勢が悪くなりがち
●頬杖やうつ伏せ寝をよくしている
●鼻炎や口呼吸で口が開いていることが多い
●睡眠中にいびきや呼吸が止まる/眠りが浅いように見える
●日中に落ち着きがなかったり集中力が続かなったりする様子がある
※ 複数当てはまる場合は、 生活習慣の見直しや歯科での相談をおすすめします。

ご家庭でできる5つのケア

姿勢を正す:
座った時は足を床に、 背筋をまっすぐ。 スマホは目の高さで。
顎をリラックス:
耳の下をやさしくマッサージ。
鼻呼吸を習慣に:
舌は上あごにつけて低位舌を防止。
歯磨きはやさしく:
毛先を軽く当て、 力を入れすぎない。 知覚過敏が気になる場合は、 市販の知覚過敏用歯磨剤もありますが、 お子さんが使う際は必ず歯科で相談してからにしましょう。
ストレスケアを取り入れる:家で安心して過ごせる時間や、 軽い運動・親子の会話でリラックスを意識しましょう。

ミニコラム:ストレスケアのコツ

ストレスや緊張は、 無意識に歯を食いしばる原因の一つです。 特にお子さんは環境の変化や人間関係での小さなストレスを溜めやすく、 自分から上手く発散できないことも。
ご家庭でできる工夫としては、
〇就寝前に今日の出来事を少し話す「おやすみトーク」
〇軽いストレッチや深呼吸を一緒に行う

家でのんびりできる趣味や遊びの時間を確保などがあります。 こうした時間は気持ちを落ち着けるだけでなく、 夜間の食いしばりや歯ぎしりの軽減にもつながります。

専門家に相談すべきタイミング

〇歯がしみる症状が続く
〇歯の欠け・すり減りが見られる
〇チェックリストの複数項目に当てはまる
〇口呼吸や開口癖、 睡眠中の呼吸異常が続いている

扁桃腺やアデノイドの肥大、 睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は耳鼻科や睡眠外来への相談も検討を。歯科や小児歯科での診察に加え、 場合によっては耳鼻科や姿勢の専門家との連携も有効です。

まとめ

食いしばりや知覚過敏は、 ただのクセではなく、 姿勢や呼吸、 日々の習慣とも深く関わっています。ご家庭でできる小さな工夫から始めて、 歯と顎の健康をしっかり守りましょう。
気になることがあれば、 早めに専門家に相談して安心してケアすることが大切です。

執筆者

プロフィールイメージ
荒木智葉
荒木智葉

歯科衛生士の視点を活かし、専門知識と経験をもとにAGO認定セラピストとして骨格調整の施術を行っています。歯列矯正や美容医療・美容整形でお悩みの方に寄り添い、「自然な美しさ」を引き出すサポートをしています。
Instagramでは、特に日常の癖や習慣、姿勢が歯並びやかみ合わせ、顎の歪みに与える影響や、まず骨格から整えることの重要性を発信。また、日常に取り入れやすいケアや気をつけてほしいポイントも紹介し、専門的かつ分かりやすく届けています。

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