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アートは暮らしの栄養分。〈MADISONBLUE〉デザイナー・中山まりこの小さなアートとの暮らし方

  • 2025.9.7
〈MADISONBLUE〉デザイナー・中山まりこの自宅

アートは暮らしの栄養分。部屋が許せば大きな絵も

2021年に自宅の転居とともに手に入れたというアレックス・カッツとジュリアン・オピー。作品は一目瞭然大きなアート。でも、中山まりこさんの気持ちいいほど広い部屋の中では、そこにハマるべくしてハマっている。

「80〜90年代は私にとってはアートが身近にあった時代です。ニューヨークで暮らしながらスタイリストなどの仕事をしていたときも、その原動力はバスキアやキース・ヘリングたちのポップアートを肌で感じることでした。ファッションとの親和性のあるカッツもその頃から好きでしたね。

ただ、30年以上も視界に入れど無視し続けていたアートへの欲求が、子育ての一段落と、服作りを始めるフレッシュな50代を迎えたときにムズムズと爆発した結果、展示に足を運ぶほどに欲しくなり、気づけばアートに囲まれた生活になっていました。

カッツはエディション付きのプリントでダイニングに、オピーはサイズがちょうど玄関にぴったりで、共に新居の顔となりました。家の核となる場所に据えることで、日々エネルギーをもらい頑張れている自分がいます。でも、究極はこれまで集めたアートをすべて手放してでも、すごく小さなものでいいのでいつかジャコメッティの彫刻と暮らせたらいいなって(笑)」

アートはパワー。作り手のパワーを感じながら暮らせるって幸せだ。中山さんのドリームハウスには、そのうちまさかのジャコメッティがやってくるのかも!

Alex Katz

〈MADISONBLUE〉デザイナー・中山まりこの自宅
グッゲンハイムでの大回顧展も記憶に新しいカッツ。所有の作品《Nicole》は、リトグラフ、木版画、シルクスクリーンによるミクストメディアのプリントで、エディション60、サイン付き。
アーティスト アレックス・カッツ
アレックス・カッツ/1927年米・ニューヨーク生まれ。ニューヨークにおける抽象表現主義の最盛期からポップアート勃興前夜、それらを避けるようにフィギュラティブな表現を試みシーンに登場。約1世紀生きてなお精力的に活動中。©Stephanie Sinclair/Redux/aflo

Julian Opie

〈MADISONBLUE〉デザイナー・中山まりこの自宅玄関
玄関を入ってすぐに見えるオピーの作品が《Taxi Driver. 2.》。〈MAHO KUBOTA GALLERY〉の久保田真帆さんに、船便に1枚だけ載っていると言われて、これはまさに出会いだと思った。
〈MADISONBLUE〉デザイナー・中山まりこの自宅玄関
ジュリアン・オピー/1958年英・ロンドン生まれ。人物ポートレートや風景画を中心に、ピクトグラムを思わせる対象要素の整理、簡略化、シンプルな色彩表現を用いた最小限の表現スタイルで支持を集める。HP:www.mahokubota.com photo:Keizo Kioku ©Julian Opie/courtesy of MAHO KUBOTA GALLERY

profile

中山まりこ(〈MADISONBLUE〉デザイナー)

1980年代からスタイリストとして活動。2014年に自身のブランド〈MADISONBLUE〉をスタート。21年にはパリでポップアップサロンも開催。
HP:https://madisonblue.net/

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