『心筋梗塞になりやすい人』には“ある共通点”があった…チェックしたい５つのポイントとは【医師の監修】

2025.10.1

突然襲う胸の痛み。心筋梗塞は命に関わるだけでなく、そのリスクには「ある共通点」があることをご存知でしょうか？普段はあまり気に留めない生活習慣や体のサインが、実は心筋梗塞のリスクを高めることに繋がっています。今回は、その共通点を明確にし、誰もが簡単にチェックできる５つのポイントをわかりやすく解説します。

生活習慣と体のサインが教える心筋梗塞リスクの深層

心筋梗塞は、心臓に酸素や栄養を送る冠動脈が詰まることで起こり、突然の発症や死亡率の高さから恐れられている病気です。特に注意したいのは、発症前に明確な症状がないことが多い点。誰にでも起こりうる病気であるため、発症リスクを見極めることが不可欠です。

心筋梗塞になりやすい人には、共通の生活習慣や体の特徴が見られます。その背景には、動脈硬化の進行や血液の状態の悪化といった身体の変化が関わっており、これが心筋への血流障害を招きます。具体的には、喫煙や高血圧、糖尿病、肥満といった要因が、それぞれ独立しながらも相互に影響し合い、リスクを大きく膨らませています。

また、年齢や性別も関係しています。40代以降の中年層、特に男性に多いとされているのも事実ですが、女性でも更年期以降のリスク増加は無視できません。そうした中で、自分の健康状態や生活習慣を客観的に振り返り、リスクの有無をチェックすることが健康維持への第一歩となるのです。

今すぐ確認！心筋梗塞リスクを示す５つのチェックポイント

では、具体的にどんなポイントを押さえておくべきなのでしょうか？ここでは、5つのチェックポイントをご紹介します。

喫煙習慣の有無
たばこに含まれるニコチンや一酸化炭素は血管を収縮させ、動脈硬化を促進。心筋梗塞リスクが大幅にアップします。
高血圧の管理状態
血圧が高いままだと血管壁にダメージを与えやすく、冠動脈の狭窄を引き起こしやすいです。日頃から測定し適切な対処が必要。
血糖値・糖尿病の有無
糖尿病は血管の内壁を傷つけ、炎症や血栓形成のリスクを高めるため心筋梗塞の危険因子です。
肥満・腹囲のサイズ
特に内臓脂肪型肥満は、代謝異常を引き起こし心血管疾患のリスクを増加。肥満体型といわれている腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上は要注意です。
運動習慣の有無
定期的な有酸素運動は血管の健康維持に欠かせません。運動不足は動脈硬化や高血圧を悪化させるため注意が必要です。

これらのポイントは単独でチェックすることも重要ですが、複数当てはまる場合はリスクがさらに高まることを認識しましょう。また、家族歴に心血管疾患のある方は、遺伝的なリスクも加わりますので、医師と相談しながら健康管理を行うことがおすすめです。

もちろん心筋梗塞に深く関係するリスクは生活習慣だけに留まりません。実は私たちの日々の食生活やストレス状態も大きく影響しているのです。例えば、塩分や飽和脂肪酸、トランス脂肪酸が多い食事は高血圧や血中コレステロールの上昇を促し、血管の老化を加速させます。対して、野菜や果物に多く含まれる抗酸化物質は血管を守り、心臓病の予防に役立つことがわかっています。

また、慢性的なストレスは交感神経を刺激し、血圧や心拍数の上昇、さらには血液の凝固傾向を高めることが分かっています。こうした無意識下の負荷も、気づかぬうちに心筋梗塞の引き金となり得ます。

したがって、健康診断での血圧や血糖値の確認だけでなく、食事の内容改善やストレスマネジメントもリスク低減の鍵となります。特に生活リズムの乱れや睡眠不足を抱える方は、心身のバランスを整える意識を持つことが大切です。

未来の健康を守るために今できること

心筋梗塞のリスクには、生活習慣や体の状態に共通のポイントが存在します。今回紹介した5つのチェックポイントで当てはまる項目が多い場合は、特に注意が必要です。

また、ちょっとした違和感を「いつものことだから」と放っておかず、定期的な健康診断や医師の相談を積極的に取り入れましょう。生活習慣改善は言うまでもなく喫煙の中止、適度な運動、バランスの良い食事、ストレスケアなど多角的なアプローチが効果的です。自分の体の声に耳を傾け、健康な未来をしっかりと守っていきましょう。

監修者：医療法人なかざわクリニック院長小倉慶雄

金沢駅前内科・糖尿病クリニックは金沢駅から徒歩3分で「糖尿病」「肥満」「甲状腺」の専門的な治療を行っています。患者様の生活スタイル・習慣と病状に合わせた最適な治療を提供します。

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