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車を買うときはどちらがおトク?『現金一括』と『ローン支払い』のメリットとデメリットをお金のプロが解説

  • 2025.9.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

新しい車を買うとき、誰もが一度は考える問題があります。それは「現金一括で払うべきか?それともローンでじっくり払うべきか?」ということです。どちらもメリット・デメリットがあって、どれが自分にとっておトクなのか、悩んでしまいますよね。この記事では、お金のプロの視点から、現金一括とローン支払いのそれぞれの特徴をわかりやすく解説します。賢く選んで、あなたのカーライフを楽しく快適にしていきましょう!

現金一括とローン支払いの本質を見極める!それぞれのメリット・デメリットをチェック

車の購入方法としてよく比較される「現金一括」と「ローン支払い」には、どのような違いがあるのでしょうか?
まず現金一括は、購入時に全額を支払うため、利息や手数料が不要で総支払額が最もシンプル。ローンを組む際の審査もなく、車の所有権もすぐにあなたのものになります。

一方、デメリットは購入時にまとまった資金が必要なこと。これにより、急な出費に対応するための資金や、資産運用に回すための資金が減ってしまう可能性があります。
また、現金購入ではディーラーのキャンペーン対象外になることがあり、割引やキャッシュバックの恩恵を受けられない場合もあります。

対して、ローン支払いは支払い負担が分散されるため、手元資金を温存しやすいのが最大の利点です。自動車ローンは金利がかかりますが、低金利のローンを選べば負担も軽減可能です。また、銀行や信販会社が提供するローンでは「ボーナス併用払い」や「据置型ローン」など、ライフプランに合わせた柔軟な支払い方法も選べます。

しかし、ローン利用には審査が必要で、金利負担があるため総支払額が現金一括より増えることがほとんどです。また、支払い期間中は車両の所有権がローン会社に留保されるケースも多いため、売却や処分が制限される場合があります。つまり、現金一括は「シンプルで安心だけど手元資金が大きく減る」、ローンは「手元資金を守れる反面、利息の支払いや制約がある」と言えるのです。

あなたはどちらが向いている?自分に合った支払い方法を選ぶ考え方

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では具体的に、自分に合った支払い方法を選ぶ考え方はどのようなものでしょうか?

例えば、まとまった貯金があり「一括で支払っても生活に支障がない」方は、現金一括支払いの方が無駄な利息を払うことなく、総合的におトクになる傾向があります。

一方、貯蓄が限られているケースや、緊急の出費に備えたり、資産運用に回すお金を残したいケースでは、ローン支払いが向いています。たとえば、年利3%の自動車ローンで300万円を5年ローンにした場合、利息を含めた総返済額は約325万円です。利息はかかりますが、手元に資金を残せるため、急な出費にも対応しやすくなります。ローン割引やキャッシュバックキャンペーンがある場合は、現金一括で購入するよりもお得になるケースも増えています。

最近では、メガバンクやネットバンクが提供する低金利ローンや、自動車メーカーによる特別金利キャンペーンも増えているので、探せば金利負担を大幅に軽減できる可能性も。さらに、残価設定ローンなら車を数年後に返却して乗り換えしやすいという選択肢もあり、ライフスタイルに応じた購入プランが多様化しています。

ただし、どの方法も計画的に利用することが重要です。購入後に返済が苦しくなることを避けるため、具体的な返済シミュレーションや家計のバランスをしっかり確認しましょう。

「おトク」のカギはあなたのライフスタイルと計画性にあり!

車を買うときの支払い方法は大きく「現金一括」と「ローン支払い」に分かれますが、最もおトクな方法は人それぞれ異なります。現金一括なら利息なしで支払えますが、手元資金が減るため資金繰りに注意が必要です。一方ローンは利息負担がありますが、支払いを分散できるため、手元資金を残しておきたい方に適しています。

低金利のローンやキャンペーンなどを活用しつつ、自分の貯蓄状況や将来設計に合わせて支払い方法を選ぶことが大切です。車は高額な買い物だからこそ、支払い方法で後悔しないようしっかり情報を集めて、納得のいく選択をしてくださいね。


監修者:中川 佳人(なかがわ よしと)

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。
専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。