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『23歳差カップル』結婚式1週間前に48歳新郎が失踪…元プランナーが語る“予想外の理由”に「絶句しました」

  • 2025.11.18
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出典元:photoaAC(画像はイメージです)

こんにちは、元ウエディングプランナーのyukimaruです。

数十年ウエディングプランナーをしてきて、最初で最後の衝撃事件がありました。

プランナーとして、どのように行動すれば良かったのか、今でもわかりませんし、できたことはなかったかもしれません。

しかし「打ち合わせのどこかで私が気付けていたのではないか…」

この事件は、すごい結婚式を作ることより、新郎新婦様との関係作りを一番大切にし始めたきっかけとなりました。

前代未聞の衝撃事件を紹介していきます。

結婚式1週間前にまさかの事態

結婚式場には、様々なカップルが来館します。

その中で、年の差婚というのも現代では増加しており、珍しくありません。

私が担当した2人は、新郎様が48歳、新婦様が25歳。

23歳差もあるカップルでしたが、とても仲が良く、お互いを信頼し合い、想いあっていることが伝わってきていました。

新婦様は、結婚式に夢を見てずっと憧れていたということで、打ち合わせも念入りに、ペーパーアイテムなどすべて手作り、新郎様へのサプライズのため、ひとりで打ち合わせにくることもあるほど熱心でした。

私も、時間が許す限りお手伝いをしたり、夢を叶えるための提案を考えたりしていました。

しかし、結婚式1週間前。新婦様から突然の電話がありました。

「〇〇(新郎様)と連絡が取れないんです…明日、入籍する予定で、結婚式も1週間前なのにどうしよう…事故にあったのか事件に巻き込まれたのか心配で…」と電話先で涙していました。

心配になった私は、新婦様のご自宅へ伺いました。

新婦様も顔が疲れ切っていて、かわいた涙の跡や、寝ていないであろう目元に私までウルウルしたのを覚えています。

ご両親も、娘の状態と安否不明の婚約者のことを心配し、心労が重なっている様子でした。

私もその場から自分の携帯電話で新郎様に電話をしましたが、着信は鳴るものの、電話には出ませんでした。

予想外の新郎の事実に驚愕

それから2日後…この時点で結婚式をキャンセルすると、全額のキャンセル料がかかってしまいます。

心苦しいのですが、高額なキャンセル料が発生してしまうため、その旨を新婦様にお伝えしようと電話をしました。

すると、「〇〇(新郎様)と先ほど電話がつながりました。実は、彼、結婚していたんです…」

信じられない言葉に、しばらく何も言えず、その後話を聞くと、実は結婚していて、うまくいっておらず離婚するつもりだったそうです。

打ち合わせが半年ある間に、離婚は成立するだろうと思っていたら、思いのほか奥様が渋って、結局結婚式数日前になり、怖くなって逃げだしたと…。

あり得ない出来事に、私も絶句しました。

もちろん結婚式はキャンセル、もう新郎様とは一切関係を持ちたくないと激怒された新婦様とご両親は、「キャンセル料も全額こちらで支払うので、もう終わりにしたい」とのことでした。

その後、訴えられるのかどうかなどはわかりませんでしたが、衝撃の出来事でした。

「今考えれば、異変に気付けたかも…」前兆はあった

今、考えてみると、気づけたタイミングはあったはずなのです。

まず、招待状の返信や席次表の進捗チェック。

その際に、新郎様の元に返ってくる返信が遅れていたのですが、「もし返信が遅ければ能動的に聞いてみてくださいね」とお伝えしただけで終わっていました。

また、新郎様側の参列者がどのような方々なのか、もう少し踏み込んでお聞きすればよかったかもしれません。

演出の際、新婦側はカラオケやスピーチ、お祝いのDVDや余興など盛りだくさんでしたが、新郎側はひとつも無かった際も、あまりプライベートに踏み込みすぎても…と躊躇し、サラリと流していたのです。

また、新郎様のご両親にご挨拶したいとお伝えした際も「忙しいので…」と断られ、手紙を書いてもよいか尋ねると「自分で渡すので僕にください」と言われたので、そのまま任せてしまっていたのです。

今考えると、上記のタイミングで何度も違和感を感じることができたのではないかと後悔しています。

併せて、新郎様にもっと心を許してもらえるように、深い信頼関係を築いていれば、どこかのタイミングで相談してくれたかも…などという思いも溢れていました。

素晴らしい結婚式をつくることより新郎新婦との信頼関係を!

結婚式予定だった日から2年後…私に1本の電話が。

新婦様から「お久しぶりです、yukimaruさん、あの時はすいませんでした。今度は、幸せになれそうです」と、新しいパートナーが見つかり、結婚式の依頼をしに来てくれました。

もちろん私が担当させていただき、今度こそ新婦様の夢が叶い、幸せそうな新婦様とそのご両親の姿を見て、私も心から嬉しく思いました。

この出来事は、一つの教訓となりました。

プランナーはもちろん、素晴らしい結婚式を作ることが仕事。

しかし、素晴らしい結婚式を作るには、新郎新婦との信頼関係が何よりも大切です。

どんなことでも相談してもらえるように、心を開いてもらえるように、まずは、信頼される人間になろうと気を引き締めた出来事になりました。

その後は、どんな新郎新婦様も一期一会だと思い、結婚式が終わった後でも会いにきてもらえるようなプランナーになろうと決意したのでした。


ライター:yukimaru

大学卒業後、フリーターを経てウェディング上場大手の会社に入社。ウエディングプランナーを10年経験し、その後、支配人を5年、エリアマネージャーとして全国の店舗の管理する活動。現在は、Webライターとして活動。ウエディングプランナーから培った「人を想う気持ち」を大切に、コラム記事からSEO記事まで幅広く執筆中。


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