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定年後に貧乏になってしまうかも…気をつけたい“3つの支出”とは【お金のプロが解説】

  • 2025.11.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

長年働き続けてきた会社を退職した後、収入が減るのはごく自然なことです。ですが、生活スタイルを変えずに同じ支出を続けていると、定年後に貧乏になってしまう可能性もあります。退職金や年金だけでゆとりある老後ライフを過ごせる人は少数派とも言われており、生活費の中でも特に注意が必要な支出があるのです。

今回は「定年後に気をつけたい3つの支出」に焦点を当てて、それぞれの特徴や見直しポイントをわかりやすく紹介します。

定年後に見直したい支出とは何か?

まず、定年後に貯蓄が減りやすく、生活を圧迫しやすい支出には大きく分けて3つあります。

  • 住宅関連のコスト
  • 医療・介護にかかる費用
  • 日々の生活費や趣味・娯楽の支出

これらの支出は、退職前後の収入が減っても影響を受けやすく、すぐには削りにくい傾向があります。生活の質に直結する部分なので、適切な管理が求められています。

実際にどのような点に気をつけるべきなのでしょうか。次の章で具体的な例とともに探っていきます。

固定された支出の見直しは早くからプランを組もう

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出典:photoAC(※画像はイメージです)
  • 住宅関連のコスト:
    多くの方が住まいにかかる費用を定年後も変わらず支払っています。住宅ローンが残っている場合は毎月の返済が家計の大きな負担となるケースがあります。また、水道光熱費や固定資産税などの維持費も長く続く支出です。住み替えやリフォームで生活をシンプルに見直す方法もありますが、急激な変更は精神的負担にもなりやすいため、計画的に考えたいところです。

  • 医療・介護にかかる費用:
    加齢に伴い医療費が増える傾向があることは厚生労働省の調査にも示されています。公的医療保険や高額療養費制度をうまく利用しても、通院や薬代、介護サービスの自己負担分は家計に影響します。また、介護が必要になった場合の費用対策は早めに検討しておくことが望ましいです。民間の介護保険も選択肢の一つですが、契約内容や支払い時期をよく理解しておく必要があります。

  • 日々の生活費や趣味・娯楽の支出:
    食費や交通費、交際費に加えて趣味や旅行などの娯楽費は生活の質を左右します。収入減の中でこれらを抑えるのは難しいものですが、無理な出費が続くと貯蓄を切り崩すことになりかねません。収支を見直し、支出の優先順位をつけることが実態に即した家計管理につながるでしょう。

全体として、支出が固定化していると収入減少の影響が大きくなるため、変動に強いライフプランを作ることが大切です。公的機関や自治体の支援制度を活用しながら、暮らしに合う予算配分を検討する姿勢が求められます。

また、日々の支出を見直す際には無理のない範囲で家計簿や支出管理アプリを使うと、支出構造の把握に役立ちます。専門家に相談するのも選択肢の1つです。

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出典:マネーシップス 石坂貴史

長い人生を支えるお金の知恵、ゆとりある未来への道しるべ

定年後の生活は収入の減少と支出の関係を見極め、適切なバランスを保つことが重要です。住宅費、医療・介護費、そして生活費や趣味・娯楽費の支出は、特に注目して見直す価値があります。これらの支出が生活の質を左右し、ゆとりある老後を支えるカギとなるからです。

いきなり減らすことが難しい支出もあります。一方で計画的に向き合い、必要な情報や制度を活用しながら見直しを進めることで、無理なく長期的に資産を守ることができるでしょう。将来のゆとりある毎日をつくるために、今から少しずつ家計の工夫を始めてみてはいかがでしょうか。


監修者:石坂貴史

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証券会社IFA、2級FP技能士、AFP、マネーシップス運営代表者。累計1,100件以上のご相談、金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。「金融・経済、不動産、保険、相続、税制、教育」の6つのFP分野が専門。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポートいたします。


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