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『なぜか嫌われる人』が無意識に言っている…「気にしてないよ」でも「大丈夫」でもない、“距離を生む一言”とは?

  • 2025.11.4
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

人と話していて、「気にしてないよ」「大丈夫」と無意識に口にしてしまうことはありませんか?一見、相手を安心させるフレーズのようですが、実はこれらの一言が誤解を生み、知らず知らずのうちに人間関係に距離をつくってしまう場合があります。

今回は、「なぜか嫌われる人」がよく口にしがちな、“距離を生む一言”の本質に迫りながら、その背景やコミュニケーションのコツについて探っていきます。

「気にしてないよ」「大丈夫」が距離を感じさせる理由

「気にしてないよ」「大丈夫」といった言葉は、一見すると相手を励ましたり、気遣ったりするための優しい表現です。しかし、これらを繰り返し使うと、「本当は気にしているのに、無理に平気なふりをしているのでは?」と受け取られてしまうこともあります。言葉の裏に、実は自分の感情や悩みを押し殺しているニュアンスが滲み出ているからです。

さらに、コミュニケーション心理学の研究(例:カール・ロジャーズの『来談者中心療法』など)では、言葉そのものよりも『共感』や『受容』の態度が信頼関係の構築に大きく影響するとされています。単に「大丈夫」と返すだけでは、具体的な気持ちが伝わらず、相手が「本当に大丈夫なのかな?」と不安に思う可能性があるのです。こうしたやり取りが積み重なることで、知らず知らずのうちに心の距離が生まれ、「なんだか合わないな」と感じさせてしまうこともあります。

もっと心地よい距離感をつくるための「言い換え」

これらの言葉に代わるコミュニケーションの工夫としては、相手の気持ちに寄り添う具体的な表現を心がけることがポイントです。例えば、単に「大丈夫」と返す代わりに、「◯◯が大変だったんだね、教えてくれてありがとう。一緒に解決すれば大丈夫だよ」と相手の体験や感情を認める言葉を使うと、相手は「理解してもらえている」と感じやすくなります。

また、「気にしてないよ」を多用する場合は、「ありがとう、そう言ってくれて嬉しいよ」と感謝の気持ちを伝えつつも、自分の本音を少しずつ共有することで、信頼関係や親密さを育むことができる場合も。

さらに、相手への質問を織り交ぜると、会話が一方通行にならずに会話が生まれます。たとえば、「どうしてそう感じたの?」や「何か話したいことがあれば教えてね」といった言葉を添えることで、会話のキャッチボールができるようになるでしょう。

心の距離を縮めるコミュニケーション

「気にしてないよ」や「大丈夫」という一言は、意図せずに人との心の距離を生みやすい言葉であることが分かりました。これらは単純なフォローの表現であっても、相手にとっては「本心を隠されている」と感じるケースがあるためです。

そのため、人間関係を良好に保ちたいときは、言葉の選び方や伝え方に少し工夫を加えてみるのがおすすめ。相手の感情を認めるリアクション、自分の本音を少しずつ伝える自己開示、そして会話のキャッチボールを意識する問いかけ。それらを意識するだけで、たとえ無意識のうちに距離ができる雰囲気を解消しやすくなるかもしれませんよ。


監修者:あゆ実社労士事務所

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人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。