『なぜか好かれる人』は使っている…「なんで？」でも「どうして？」でもない、“相手を責めずに聞き出す言葉”とは？

2025.10.30

人との会話で、「なんで？」や「どうして？」など、こうした疑問形の質問は、相手に心理的なプレッシャーを与えやすい傾向があるといわれています。そんな中、「なぜか好かれる人」は決して相手を責めずに、上手に話を引き出す言葉を使っています。

今回は、相手に響く「責めずに聞き出す言葉」のコツをわかりやすく解説します。

責めているように聞こえてしまうのはなぜ？

「なんで？」「どうして？」という言葉は、疑問を表す基本的なフレーズです。しかし、時として“理由を追及する”ニュアンスが含まれてしまう場合があります。

たとえば、仕事のミスや約束を守れなかった場面でこれらの言葉を使うと、相手は『責められている』と感じやすくなります。言葉そのものだけでなく、声のトーンや雰囲気によっても印象は変わりますが、やはり言葉の選び方は大切です。

こうした疑問詞での質問が相手にプレッシャーを与えるケースは意外に多く、日常会話だけでなく職場や家庭でも人間関係の摩擦を生みやすいと言われています。

会話を円滑にする魔法のフレーズとは？具体例と使い方

では、いったいどんな言葉が「なんで？」や「どうして？」の代わりになるのでしょうか。大切なのは、相手を責めずに、「興味・共感」を示す言い方を使うことです。代表的なフレーズをいくつかご紹介します。

「どんな気持ちだった？」
「その時はどう感じた？」
「どういう経緯があったの？」
「教えてくれる？」
「ちょっと話してみてほしいな」

これらの表現は、質問というよりも相手の感情や状況に寄り添う形で話を促しています。たとえば「どんな気持ちだった？」は、相手の内面に焦点をあてるので、「なぜそうしたの？」よりも反発心を生みにくいのです。

また、「話してみてほしいな」という柔らかいリクエスト型の言い方は、相手のペースを尊重しながら伝えたい内容を聞き出す効果があるため、信頼関係を壊すリスクが減ります。

実際の会話で取り入れる際は、

言葉だけでなく、表情や声のトーンにも気を配る
相手の話にじっくり耳を傾ける姿勢を持つ
すぐに結論や評価せず、まずは理解を優先する

などもポイントになります。

会話を変える「問いかけ」の魔力

今回ご紹介した「なんで？」「どうして？」の代わりとなる言葉は、ちょっとした心がけで日々のコミュニケーションにすぐ活かせます。相手の心を閉ざさず、安心して話せる雰囲気を作ることが、結果的に信頼関係を深める大きな一歩になるからです。

相手の話を聞くときに言葉に意識をし、相手の答えや気持ちを尊重する姿勢が大切です。今日からでも取り入れられる問いかけのフレーズを試してみてはいかがでしょうか。

監修者：あゆ実社労士事務所

人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。