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「インフル」診断も…“マスクなし”で無差別に咳をまき散らす子ども。スーパーでの“母親の対応”に物議

  • 2025.11.12
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

厚生労働省が2025年11月7日に発表した資料によると、インフルエンザによる入院患者数は、9月は287人、10月は993人と、急増中。

インフルエンザが流行する季節になると、毎年のように話題になるのが、公共の場での感染予防マナーです。マスク着用は個人の判断に委ねられていますが、特に咳やくしゃみが出ている人への対応について、さまざまな意見が交わされています。

そんな中、SNSで「スーパーで、インフルエンザと診断された子どもが咳がゴホゴホ出ているのに、マスクをつけさせない親がいて迷惑だった。店員さんが注意したけど開き直っていた」といった趣旨の投稿が話題となり、多くの人が自身の体験や意見を寄せています。

SNSに寄せられた声

この話題について、SNS上ではさまざまな意見が投稿されています。

  • 高齢者や肺に疾患のある人に伝染したら命に関わるのだということを子どもに教えなくてはいけない。
  • インフルエンザの怖さを甘く見てはいけない。

また、そもそもインフルエンザにかかった子どもを連れ出すこと自体への疑問も上がっています。

  • インフルエンザにかかった子どもは先に家で寝かせてあげてほしい。
  • 症状が出ている子どもを連れ回すべきではない。

一方で、親の事情に理解を示しつつも、マスク着用の必要性を指摘する意見もありました。

  • インフルエンザによる異常行動もあるから一人にしておけないのはわかる。でもマスクはさせるべき。
  • 私は、子どもがインフルエンザになったらネットスーパーにしています。

子どもを一人で家に置いておくわけにはいかないものの、食事のためにスーパーへ買い物に行かなくてはいけない。そんな時は、地域によってはネットスーパーを使うと良いというアドバイスもありました。

子ども以外のケースについても、咳が出ている人へのマスク着用を求める声が寄せられています。

  • 病院の待合室でずっと咳してるおじさんがいて、マスクをしてほしいと思った。
  • フードコートで、こちらに向いて咳をしてくる子がいて、やめてほしかった。
  • 電車内でずっとゴホゴホ咳している人、咳が出るならマスクするか手で押さえてほしい。

インフルエンザの感染を防ぐには

政府広報オンライン公式Webサイトによると、インフルエンザは風邪とは違い、38度以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などといった全身症状が急激に現れるのが特徴です。感染力が非常に強く、日本では毎年約1千万人、およそ10人に1人が感染しています。

高齢者や幼児、妊娠中の女性、喘息や慢性呼吸器疾患、慢性心疾患、糖尿病などの持病がある人は、肺炎や脳症などを併発して重症化する危険性が高いとされています。

インフルエンザの感染経路は、主に「飛沫感染」と「接触感染」の2つです。感染者のくしゃみや咳のしぶきに含まれるウイルスを吸い込んだり、ウイルスが付着したドアノブやつり革などに触れた手で口や鼻を触ったりすることで感染します。

予防のためには、正しい手洗い、流行前のワクチン接種、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取、適度な湿度を保つこと、人混みへの外出を控えること、室内でこまめに換気をすることが大切です。

やむを得ない理由で人混みに入る可能性がある場合には、「ある程度、飛沫感染等を防ぐことができる不織布製マスクを着用することは一つの防御策と考えられる」と政府広報オンライン公式Webサイトは指摘しています。

また、周囲の人にうつさないためには、「咳エチケット」が大切です。

くしゃみや咳が出るときは、マスクを着用する、ティッシュなどで口と鼻を覆う、使用後のティッシュはすぐに捨てる、他の人にかからないよう顔をそらす、こまめに手を洗うといった配慮を心がけましょう。

参考:インフルエンザの感染を防ぐポイント「手洗い」「マスク着用」「咳(せき)エチケット」(政府広報オンライン)

マスクの着用が困難な人もいる

ただし、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)のある方については、障害特性により、マスク等の着用が困難な状態にある場合があるということも知っておく必要があります。

例えば、触覚や嗅覚などの感覚過敏といった特性のある方は、子どもから大人まで、年齢を問わずマスクの着用が困難な場合があります。WHOも、発達上の障害や特定の健康状態を持つ子どもに対しては、マスクの使用は必須ではないとしています。

マスクの着用は個人の判断に委ねられるものではありますが、こうした障害特性などにより着用が困難な方もいることへの理解も大切です。

参考:マスク等の着用が困難な状態にある方への理解について(厚生労働省)

互いを思いやる気持ちが大切

インフルエンザは感染力が強く、重症化する人もいる病気です。特に高齢の方や持病のある方にとっては命に関わる場合もあります。

咳やくしゃみが出ているときは、マスクを着用したり手で押さえたりするなどの「咳エチケット」を心がけることは、周囲への配慮として大切なマナーといえるでしょう。また、インフルエンザにかかったときは、できる限り外出を控え、やむを得ず外出する場合は感染予防対策を徹底することが望まれます。

一方で、さまざまな事情や障害特性によってマスクの着用が難しい人がいることも、忘れてはいけません。

公共の場では、互いの事情を理解し、思いやりを持って行動することが何より大切。感染症が流行する季節だからこそ、一人ひとりができる予防対策を実践しながら、お互いを尊重する気持ちを忘れずにいたいものです。


参考:2025年 11月 7日 インフルエンザの発生状況について(厚生労働省)


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