『なぜか嫌われない人』が使っている…「いいよ」でも「仕方ないね」でもない、“納得を生む返し方”とは？

2025.10.28

日常会話の中で、ちょっとした「返事」の仕方がその後の関係性を大きく左右することがあります。たとえば、「いいよ」や「仕方ないね」といった言葉は便利ですが、相手に少し距離を感じさせてしまうこともあります。

今回は、なぜか嫌われない人が使っている相手の納得や共感を生む「返し方」について探ってみたいと思います。

なぜ「いいよ」「仕方ないね」では足りない？返し方がもたらす印象の違い

「いいよ」「仕方ないね」という返しはシンプルで使いやすいものの、相手によっては“仕方なく応じている”ように聞こえることがあります。その結果、気まずさを感じたり、相手に無理をさせてしまうこともあります。

心理学の視点から見ると、人は「自分の要望や感情が理解されている」と感じると納得感と満足感が高まる傾向があるそうです。つまり、単に了承する返事だけでは不十分で、相手の立場や気持ちを認め、共感を示す返し方が好印象を生むポイントになります。

では、実際にどのような返し方が“納得感”を生み、好印象を残すのでしょうか？ここでは、シンプルかつ使いやすい具体的な例を3つご紹介します。

「ありがとう、助かるよ」＋理由を添える
「いいよ」と返す代わりに、「ありがとう、助かるよ。君がやってくれると安心できるから」と感謝と理由をセットで伝えることで、相手も「自分のお願いがしっかり伝わった」と感じやすくなります。
「そうだね、いつも気を遣ってくれてありがとう」
単なる了承ではなく、相手の気遣いや努力を認めて一歩踏み込む返し方。これが相手の自己肯定感を刺激し、関係を柔らかくします。
「わかった、じゃあこうしようか？」
「仕方ないね」と終わらせるのではなく、代替案や次のステップを提案することで、積極的に解決しようとする姿勢が伝わります。

さらに、表情や声のトーンを柔らかくするだけでも印象は大きく変わります。

“納得を生む返し方”で自然に好かれるコミュニケーションを

人に好かれるポイントは難しいものではなく、日常のちょっとした返し方の工夫から生まれることが多いものです。「いいよ」「仕方ないね」という一言を、相手の立場を尊重しながら自分の言葉で丁寧に返すことで、納得感が生まれます。

今回紹介したように感謝を伝えたり、理由や背景に触れて共感を示したり、次の一歩を提案したりすることで、相手も自分も心地よく感じられるでしょう。ぜひ日常生活や職場のちょっとした返答の際に、意識して取り入れてみてくださいね。

監修者：あゆ実社労士事務所

人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。