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実力派俳優の“約2年半ぶり”の主演作が話題に 注目集まる放送枠で秋スタートの“完全オリジナル”に期待高まる 

  • 2025.10.2
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草彅剛 (C)SANKEI

注目されることが多いフジテレビ月曜夜10時のカンテレ制作ドラマの放送枠。秋クールは、草彅剛主演、中村ゆりがヒロインを演じる『終幕のロンド ―もう二度と、会えないあなたに―』(以下、『終幕のロンド』)が放送される。草彅は本作が2年半ぶりの民放連続ドラマ主演となる。

草彅剛とカンテレの歴史

草彅剛とカンテレのタッグの歴史は長い。1997年に放送された『いいひと。』を皮切りに、『僕』シリーズ(2003年〜2006年)、『戦争』シリーズ(2015年〜2023年)と、今作を含めた連続ドラマだけで、通算9作品の主演を務めることとなる。『僕』シリーズではヒューマンドラマ、『戦争』シリーズではリベンジエンターテインメントが描かれたが、『終幕のロンド』では、遺品というアイテムから見える人の思いを中心に、大人の恋愛が描かれていく。演出とプロデューサーは、『戦争』シリーズと同じチームだ。刺激的な復讐劇を送り出したチームが、しっとりとした恋模様をどのように描いていくのかに注目だ。

また、『終幕のロンド』は、草彅主演で高い評価を受けた『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』の脚本家である高橋美幸が脚本を担当している。『デフ・ヴォイス』は原作があるドラマだが、『終幕のロンド』は完全オリジナルドラマだ。高橋が、草彅にどんな役を与えたのかも見どころだ。

中村ゆりを筆頭に、塩野瑛久や八木莉可子などにも注目

『終幕のロンド』は、脇を固める俳優陣にも注目したい。草彅の相手役となる中村ゆりは、近年注目作への出演が多い女優のひとり。月9ドラマ『119エマージェンシーコール』では、落ち着きを見せながらもチームへの愛がある女上司・高千穂一葉を演じ、カッコ良さのなかにあるゆらぎを表現した中村。Netflixオリジナルドラマ『さよならのつづき』では、心臓移植をした恋人の変化に戸惑うという難しい役柄を見事に演じ、恋愛ドラマとの相性の良さを見せつけた。中村が表情で表現する感情はどれもリアルで、視聴者の胸の奥に差し込んでくる。『終幕のロンド』でも、夫との関係、母との関係、草彅が演じる鳥飼との関係に想い悩み、葛藤する姿を丁寧に演じてくれるだろう。

その他、大河ドラマ『光る君へ』の一条天皇役で注目を集め、日韓共同制作ドラマ『魔物 (마물)』では衝撃のDV男を演じるなど、役柄の幅を広げている塩野瑛久、Netflixオリジナルドラマ『First Love 初恋』で知名度を上げて以降、『パリピ孔明』や『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』など、作品ごとに異なる魅力を見せつける八木莉可子が出演。ふたりは、草彅の同僚となる遺品整理業者で働く人物を演じる。芝居を通じて草彅とどのように対峙するのか、楽しみだ。

草彅剛×カンテレという盤石のチームでありながら、新たな脚本家と若手俳優を迎えて制作された『終幕のロンド』。このチームならではの大人のラブストーリーを堪能する秋にしたい。


ライター:古澤椋子
ドラマや映画コラム、インタビュー、イベントレポートなどを執筆するライター。ドラマ・映画・アニメ・漫画とともに育つ。
X(旧Twitter):@k_ar0202