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『もらえるはずの年金を減らす人』は見落としている…“注意すべき手続きミス”とは?【お金のプロが解説】

  • 2025.9.23
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

年金とは将来の生活を支える大切な収入源。でも、手続きをちょっとでも間違えると、本来もらえるはずのお金が減ってしまうことがあるって知っていましたか?特に忙しい毎日の中で「まあ大丈夫だろう」と後回しにした結果、気づいたら受給額が少なくなってしまった…なんてケースも少なくありません。この記事では、「もらえるはずの年金を減らす人」が見落としがちな、注意すべき手続きミスについてわかりやすく解説します。しっかり理解して、トクをする年金生活を目指しましょう!

年金受給額が減る意外な原因とは?知っておきたい手続きミス

年金には複雑な仕組みがありますが、基本は正しく申告して手続きをすると、加入期間や収入、届け出状況に応じて支給額が決まります。ところがここで見落としがちなポイントがいくつかあるんです。例えば、転職や退職の際に「年金加入状況の変更届」を忘れると、新しい勤務先での加入記録が正しく反映されず、受給額が減ることがあります。

また、配偶者の収入が一定額を超えた場合に提出する「扶養控除や配偶者特別控除の申告」も必須。これを怠ると、配偶者の基礎年金分が本人に正しく反映されず、受給額が減ってしまうことも。

つまり、年金は手続きの正確さが受給額に直結すると言えます。

うっかり失敗を防ぐためのポイント

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

背景にあるのは、年金制度の細かなルールと個々の生活環境の多様化。最近は非正規雇用やフリーランスの増加で加入状況が複雑になるケースが増えています。例えば、国民年金と厚生年金のどちらに加入すべきかを誤認し、申告を怠った結果、受給資格期間が短くなり年金額が減ってしまうことも。

また、国民年金の保険料は納期限から2年以内(※)に納めないと未納扱いとなり、年金額に反映されず、受給資格期間(10年)にも含まれません。そのため、老齢年金を受け取れなくなったり減額される可能性があります。

こうした問題を防ぐには、定期的に年金記録を確認することが重要です。日本年金機構の「ねんきんネット」を活用すれば、自分の加入履歴や見込み受給額をオンラインで簡単にチェックできます。また、何か変化があった時は速やかに住所変更や就業状況の届出を。面倒に感じても、その小さな手間を怠ると将来の年金額に大きな影響が出るからです。

※免除や学生納付特例などの承認を受けていれば10年までさかのぼって納付が可能

年金の手続きで失敗しないために知っておきたい最後のポイント

もらえるはずの年金を減らしてしまう人は、肝心な届け出や確認を怠ってしまっているケースが多いことがわかりました。年金記録をしっかり把握し、生活環境の変化があったらすぐに必要な手続きをすることが何よりも大切です。住所変更、就労停止・開始、配偶者の状況変化など、どんな小さなことでも忘れずに届け出るクセをつけましょう。

また、年に1度は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を利用してご自身の記録をチェックしてください。本来、「ねんきん定期便」というのは記載内容に誤りがないかどうかを年ごとに確認する意味合いもあります。もし、異議を唱えない場合は内容が正しいと判断したものと見なされますので不明点があれば市区町村の年金相談窓口や、日本年金機構の窓口で問い合わせされてみてください。面倒だと感じる手続きでも、正しく行えば将来の生活が安心になるのは間違いありません。

ちょっとした手続きミスで貴重な資産を減らさないために、ぜひこの機会に自分の年金状況を確認してみてくださいね。


監修者:有限会社バード商会 代表取締役 鳥谷 威(https://financialplanertk2021.com/

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得意分野は、家計管理(とくに光熱費)と資産形成。福岡の大学を卒業後、大手ガス会社にて家庭の光熱費削減や新電力の業務に約4年間従事。クレカ請求業務も経験。
現役世代の人の家計が『今より豊かになるように』という想いのもと、約3年かけてCFP(R)資格を取得。
現在は、各種金融メディアでの執筆・監修・日本FP協会の支部相談員としても活動中。
20・30代の人に、早いうちから家計の見直しや資産形成の大切さを伝えたく日々奮闘中。