工夫して5秒で計算してみて！「640÷16÷4」→暗算できる？

皆さんは連続する複雑な割り算を解くとき、どんな手順で解いていますか？

「手順も何も、左から順番に計算しているよ」という方はぜひ、今回紹介する解き方を振り返ってみてください。

ある方法を使うことでかなり計算しやすくなりますよ。

問題

次の計算をしなさい。
640÷16÷4

割られる数は三桁、割る数は二桁と、どちらも桁数が大きいですね。どのようにすれば楽に計算できるでしょうか。

この問題の答えは「10」です。

このまま計算するのではなく、二つの割り算を一つにまとめる方法で解いてみてください。

＜二つ以上の割り算を一つにまとめる方法＞
始めの÷以降の数字をすべて掛ける。

実際に解いてみて、具体的にどんな方法か確認してみましょう。

今回は「÷16÷4」と二つ続いていますね。
÷を一つだけ残し、その後ろの16と4を掛けた数で割る式にしてみましょう。

640÷16÷4
=640÷64
=10

これで計算自体は完了です。では、どうしてこの方法でまとめられるのか考えてみましょう。そのためには、割り算と掛け算の関係と結合法則をうまく使います。

＜割り算と掛け算の関係＞
a÷b=a×1/b

＜結合法則＞
a×b×c=a×(b×c)=(a×b)×c

模式的に表して、割り算をまとめてみると

□÷16÷4
=□×1/16×1/4
=□×1/64 結合法則により分数どうしを先に計算
=□÷64 最後に割り算に戻す

割り算の回数が増えても、今回の解き方と同じように割り算を一つにまとめられることを覚えておきましょう。

割り算を一つにまとめる方法は結果だけ見ると、÷以降の数を掛けるだけなのでとても単純に見えますよね。

しかし、その過程を少し深掘りすると重要な要素が二つも出てきました。

割り算と掛け算の関係と結合法則は忘れないようにしましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

文（編集）：うおうお

数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。

類似の問題に挑戦！

工夫して10秒で計算してみて！「660÷4÷5÷3」→暗算できる？