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工夫して10秒で計算してみて!「660÷4÷5÷3」→暗算できる?

  • 2025.8.24
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割り算は、暗算しづらい計算ですが、式に出てくる数字によってはすぐに答えが出る場合もあります。一見、計算が難しそうでも、工夫次第では「計算しやすい割り算」に形を変えられるかもしれませんよ。

今回は、三回の割り算をスピーディーに計算するにはどうしたらよいか考えてみましょう。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
660÷4÷5÷3

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「11」です。

三つも割り算があるのに、10秒以内の解答はキビシイ...。そう感じた人は、ぜひ、次の「ポイント」をご覧ください。

スピーディーに計算する方法が分かりますよ。

ポイント

この問題のポイントは、「三回の割り算を一回にまとめること」です。

具体的に言うと、三つの割る数を掛け合わせた数で一回だけ割れば、答えが出てくるのです。

660÷4÷5÷3
=660÷(4×5×3)
=660÷60
=11

「4×5×3」は60になります。掛け算をすることで、660が割りやすい数に変化するところに注目してください。この式の変形には、三回の割り算が一回になることに加え、式が計算しやすい形になるという二つのメリットがあるのです。

「660÷4÷5÷3」が「660÷(4×5×3)」に変形できる理由

最後に、「660÷4÷5÷3」が「660÷(4×5×3)」に変形できるのはどうしてか、考えてみましょう。

まず、「660÷4÷5÷3」を分数の計算に直します。

660÷4÷5÷3
=660/1÷4/1÷5/1÷3/1
=660/1×1/4×1/5×1/3  ←割る数の逆数を掛ける

分数の割り算では、割る数の逆数(分子と分母を逆にしたもの)を掛けます。また、分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしを掛け合わせます。

660/1×1/4×1/5×1/3
=(660×1×1×1)/(1×4×5×3)  ←分子どうし、分母どうしを掛け合わせる
=660/(4×5×3)

a/bという分数は、「a÷b」という割り算に直せます。660/(4×5×3)を割り算の形にすると、660÷(4×5×3)の式が現れます。

660/(4×5×3)
=660÷(4×5×3)

これで、「660÷4÷5÷3」が「660÷(4×5×3)」に変形できる過程が分かりましたね。

まとめ

今回は、三回の割り算を一回にまとめる方法について、紹介しました。

何回も割る割り算は、割る数どうしを掛けた数で割っても答えは同じになります。

a÷b÷c÷d=a÷(b×c×d)

「b×c×d」の値が、aを割りやすい形になると、計算はかなり楽になります。ただし、式によってはこの変形をするとかえって計算がしづらくなることもあります。例えば、「666÷3÷2÷3」のような式は、666÷(3×2×3)=666÷18と計算するよりも、三回の割り算を順にした方が、楽に答えが出せるのではないでしょうか。

暗算をするときは、式に合わせて効率的な計算方法を選ぶことが大事ですよ。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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