1. トップ
  2. 工夫して5秒で計算してみて!「728÷2÷2÷2」→暗算できる?

工夫して5秒で計算してみて!「728÷2÷2÷2」→暗算できる?

  • 2025.9.9
undefined

割り算を暗算するのは、なかなか難しいものです。

特に割り算が何回も続く問題を暗算しようとすると、頭の中が混乱してしまうかもしれません。

しかし、工夫次第では、簡単に答えが出せる場合もあります。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
728÷2÷2÷2

※制限時間は5秒です。

解答

正解は、「91」です。

「÷2」の計算は割り算の中では比較的簡単ですね。とはいえ、割られる数が728と大きく、さらに制限時間も短いため、問題の難易度が高いと感じた人もいるでしょう。

次の「ポイント」で、この問題をスピーディーに計算するための方法を確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「三つの割り算を一つの割り算にまとめること」です。

もし、三つの割り算を順番にすると次のようになります。

728÷2÷2÷2
=364÷2÷2
=182÷2
=91

三回割り算が続くため、暗算するには一つひとつの割り算の答えを順に覚えていく必要があります。これは、ちょっとややこしそうですね。

そこで、割る数三つを掛けた数で一回で割る形に式を変形してみましょう。

728÷2÷2÷2
=728÷(2×2×2)  ←割る数を掛け合わせる
=728÷8

ここで、728という数字をよく見てください。「72÷8」は9、「8÷8」は1なので、「728÷8」の答えは91と簡単に求められます。

728÷8
=91

こうすれば、かなり簡単に答えが出せたのではないでしょうか。

728÷2÷2÷2=728÷(2×2×2)となるのはなぜ?

この問題では、「÷2÷2÷2」という三つの割り算を「÷(2×2×2)」に変形しました。

どうして、このような変形が可能なのか不思議に思いませんか?

変形の過程を知りたい人は、まず割り算を分数で表してみてください。

728÷2÷2÷2
=728/1÷2/1÷2/1÷2/1  ←分数の割り算にする
=728/1×1/2×1/2×1/2  ←割る数の逆数を掛ける

分数の割り算では、割る数の逆数(分子と分母を反対にした分数)を掛けて計算します。また、分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしを掛け合わせますから、式は次のようになります。

728/1×1/2×1/2×1/2
=(728×1×1×1)/(1×2×2×2)  ←分子どうし、分母どうしを掛ける
=728/(2×2×2)

a/bは「a÷b」という割り算に直せますので、「728/(2×2×2)=728÷(2×2×2)」となります。

これで、「728÷2÷2÷2」を「728÷(2×2×2)」に変形する過程が分かりましたね。

まとめ

基本的に複数の割り算は、割る数を掛け合わせた数で一回で割る割り算に変形できます。

a÷b÷c÷d
=a÷(b×c×d)

このように変形すると、割り算を一回に短縮できます。

ただし、問題によってはこの工夫で計算が簡単にならないこともあります。例えば、「756÷3÷2÷3」のような式を割り算一回の形に変形すると「756÷(3×2×3)=756÷18」になり、三桁÷二桁の暗算しづらい形になってしまいます。

どのような計算手順を取れば、一番計算が楽になるかどうかを問題ごとに判断していきましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


もう一問挑戦!

どうやって計算するか覚えてる?「640÷16÷4」→正しく計算できる?
どうやって計算するか覚えてる?「640÷16÷4」→正しく計算できる?

【体験談募集】母が作ったラーメンに謎の黒い点々が…まさかの正体に「今でも理解できない」【2分で完了/匿名OK】