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工夫して5秒で計算してみて!「180÷5÷2÷9」→5秒でチャレンジ

  • 2025.9.7
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四則演算の中でも割り算は暗算しづらいと感じている人は多いのではないでしょうか。

しかし、工夫次第では意外と簡単に答えが出ることもありますよ。

今回は、三つの割り算にチャレンジします。5秒以内に暗算するにはどうしたらよいのか、考えてみてください。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
180÷5÷2÷9

※制限時間は5秒です。

解答

正解は、「2」です。

制限時間の5秒を短いと感じた人もいるでしょう。

割り算の回数が多いと、計算も大変に見えます。しかし、あることに気が付くと、三回の割り算が計算を簡単にする要素として有効に使えることが分かるでしょう。

具体的にどう計算したらよいのかは、次の「ポイント」で詳しく解説します。

ポイント

この問題のポイントは、「三回の割り算を一回にまとめること」です。

計算スピードが速い人でも三回の割り算をするには、それなりに時間がかかるでしょう。そこで、割り算を一回にまとめて計算を効率化することを考えます。

割り算をまとめるには、割る数どうしを掛け合わせます。具体的には、次のように計算します。

180÷5÷2÷9
=180÷(5×2×9)  ←割る数を掛け合わせる
=180÷90
=2

「5×2×9」の答え90で、180を割る計算はとても簡単ですね。

180÷5÷2÷9と180÷(5×2×9)の答えが同じになる理由

ここで、「180÷5÷2÷9」を「180÷(5×2×9)」として計算してもよいのか疑問に思った人もいるでしょう。

二つの式の答えが同じになる理由については、「180÷5÷2÷9」を分数の割り算として計算してみると分かります。分数の割り算では、割る数の分子と分母を逆にした分数(逆数)を掛けるのでした。

180÷5÷2÷9
=180/1÷5/1÷2/1÷9/1 ←整数を分母1の分数に変換
=180/1×1/5×1/2×1/9 ←割る数の逆数を掛ける

また、分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしを掛け合わせます。

180/1×1/5×1/2×1/9
=(180×1×1×1)/(1×5×2×9)  ←分子どうし、分母どうしを掛け合わせる
=180/(5×2×9)

「5×2×9」という形が現れましたね。さて、a/bという分数は、「a÷b」という割り算でも表せます。よって「180/(5×2×9)」は「180÷(5×2×9)」に変形できます。

180/(5×2×9)
=180÷(5×2×9)

これで、「180÷(5×2×9)」は「180÷5÷2÷9」を変形したものだと分かりましたね。

まとめ

今回の問題では、「三つの割る数を掛け合わせた数で一回割り算をする」という工夫を紹介しました。

a÷b÷c÷d=a÷(b×c×d)

このように割り算をまとめることには、二つのメリットがあります。

一つ目は、割り算の回数が減り、計算過程がシンプルになることです。掛け算の過程は追加されますが、今回のような問題では三回の割り算をするよりも三回の掛け算をした方が楽ですね。

二つ目は、割り算が楽になる場合があることです。今回は、割り算をまとめた結果「180÷90」というとても計算しやすい形に式を変形できました。

ただし、式によっては割り算をまとめても、これらのメリットを感じられないケースもあります。例えば、「864÷4÷6÷2」のような式であれば、864を「4×6×2=48」で割る計算はかえって複雑に感じられるでしょう。

式によって計算しやすい方法を選べるようになることが大事ですよ。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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