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『更年期うつになりづらい人』は“決定的な違い”があった。毎日続けている「たった1つの習慣」とは?【医師が解説】

  • 2026.3.3
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

更年期うつ、名前を聞くだけで気が重くなる人も多いのではないでしょうか。実際に多くの女性がホルモンバランスの変化から気分の落ち込みや不安を経験し、日常生活に大きな影響を受けています。

そんな中、「更年期うつになりづらい人」にはある“共通点”があると注目されています。これは体質や単なるラッキーではなく、毎日続けている“たった一つの習慣”によって支えられているというのです。

この記事では、その秘密を解き明かし、誰でもできるシンプルな取り組み方をご紹介します。

心も体もバランスが鍵!更年期うつの背景と共通点

更年期うつとは、加齢に伴うホルモンバランスの変化をきっかけに気分が落ち込みやすくなる状態です。

女性ホルモン、特にエストロゲンの減少は、セロトニンなど気分を調節する神経伝達物質にも影響を及ぼし、気分障害を引き起こしやすいと言われています。しかし、すべての女性が更年期うつになるわけではありません。なぜなら、個人差が大きく、心理的・社会的要因もからむためです。

研究によると、更年期うつになりにくい人に共通して見られるのは、バランスの良い生活習慣を保っていること。特に、適度な運動や良質な睡眠、ストレスマネジメントが重要視されています。加えて、精神的な支えになる人間関係の存在も大きなポイントです。こうした複数の要因が絡み合い、トータルで心の健康を支えているのです。

“たった1つの習慣”とは? 毎日続けることで心を守る方法

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、具体的に更年期うつになりづらい人が毎日続けている“たった1つの習慣”とは何でしょうか?

ズバリ、それは「毎日の軽い運動」です。

たとえばウォーキングや軽いストレッチ、ヨガなど、激しくなくても体を動かす習慣を持つ人が、より心の安定を保っています。運動はエンドルフィンやセロトニンといった“幸せホルモン”の分泌を促進し、ストレスホルモンのコルチゾールを減らす効果が科学的に証明されています。こうした生理学的な効果が、気分の落ち込みを防ぐ大きな助けとなるのです。

さらに運動によって睡眠の質が向上し、日々のストレス耐性が強化されることも知られています。運動はまた、孤独感を和らげたり、自己効力感を高めたりする働きもあり、更年期の不安や落ち込みに対抗する心の土台を作る習慣として最適です。専門機関のガイドラインでも、中高年女性に対して適度な身体活動の推奨がされています。

心も体も大切に。毎日の積み重ねが未来を変える

更年期うつになりづらい人は、決して「特別な才能」や「強い精神力」を持っているわけではありません。共通しているのは、軽い運動を日常に取り入れ、心身のバランスを整えることを“毎日続けている”という習慣です。ホルモンや気分の波があっても、それに振り回されすぎない土台作りをしているからこそ、落ち込みにくいのです。

もちろん、無理をして激しい運動をする必要はありません。まずは10分程度の散歩や、テレビを見ながらのストレッチなど、続けやすい範囲でOK。大切なのは“続けること”と“自分のペースを守ること”です。
さらに、栄養バランスのとれた食事や質の良い睡眠、趣味やリラクゼーションなどもあわせて取り入れることで、心と体の安定感はより高まります。

更年期は誰にでも訪れる自然な人生の一部。だからこそ、心と体をいたわる時間を作り、今日からでも手軽に始められる軽い運動を習慣にしてみませんか?きっと心が軽くなり、明るい未来につながる一歩になるでしょう。


監修者:林裕章(はやし・ひろあき)
林外科・内科クリニック(https://www.hayashi-cl.jp/)理事長

国立佐賀医科大学を卒業後、大学病院や急性期病院で救急や外科医としての診療経験を積んだのち2007年に父の経営する有床診療所を継ぐ。現在、外科医の父と放射線科医の妻と、全身を診るクリニックとして有床診療所および老人ホームを運営しており、医療・介護の両面から地域を支えている。また、福岡県保険医協会会長として、国民が安心して医療を受けられるよう、また医療者・国民ともにより良い社会の実現を目指し、情報収集・発信に努めている。
日本外科学会外科専門医、日本抗加齢医学会専門医