『なぜかお願いが通る人』は無意識に使ってる…「お願いします」でも「お手数ですが」でもない、“頼み方の秘密”とは？【プロが監修】

2025.7.10

仕事やプライベートで、誰かに何かを頼むとき、あなたはどんな言葉を使いますか？「お願いします」「お手数ですが」など、定番フレーズを自然に使っているかもしれません。でも、不思議なことに、同じ「お願い」でもスムーズに通る人とそうでない人がいます。この違い、一体どこにあるのでしょうか？今回は、「お願いします」や「お手数ですが」だけではない、“頼み方の極意”をご紹介します！

頼み事が上手な人が使う「言葉以外のテクニック」

「お願いします」「お手数ですが」などの言葉は丁寧ですが、実はこれだけでは相手の心に響きにくいことがあります。

人は単に言葉だけで動くわけではなく、声のトーンや表情、そして話し方のリズムなど、言葉以外の情報で印象が大きく変わると言われています。

たとえば、言葉がフォーマルでも声が堅いと距離を感じられ、逆に柔らかい声のトーンや笑顔を添えると、相手はリラックスしてお願いを聞き入れやすくなるのです。

また、相手の立場や状況を想像して、感謝の気持ちを先に伝えるなど、「相手への配慮」を感じさせることで、単なる「お願い」以上の信頼が生まれます。頼み事がスムーズに通る人は、こうした言葉の裏にある非言語的な要素や心理的配慮を、無意識のうちに使いこなしているのです。

具体例から学ぶ、“頼み方の極意”とは？

具体的にどんな頼み方が効果的か、日常やビジネスのシーンを例に見てみましょう。

たとえば、単に「この資料を作ってください」と伝えるのではなく、「急ぎのところ申し訳ないのですが、〇〇さんのスキルでこの資料を作成していただけるととても助かります。お願いできますか？」といった具合です。

この一言が、「お願い」単体よりも相手に敬意と期待を示し、受け入れやすさが格段に増します。

また、頼む前の一言、「少しだけお時間よろしいでしょうか？」や「今、お忙しくなければ」という相手の状況を気遣う言葉を添えることも効果的です。

監修者コメント：
断る自由があることを示す一言を添えると、相手は“強制されていない安心感”を持ち、より快く引き受けやすくなります。

人は「自分の状況を理解された」と感じると、好意的に応じやすくなる傾向があります。つまり、「お願い」ではなく「相手を尊重し、共感を示す」ことが依頼成功のカギなのです。

心に響く頼み方を身につけて、コミュニケーションを進化させよう

頼み事は一見シンプルなコミュニケーションの一部ですが、その背後には人の心理や非言語コミュニケーションが大きく関わっています。

単なる「お願い」や「お手数ですが」だけでなく、声のトーンや相手への気遣い、共感を伝える言葉などが加わることで、頼み事の成功率はぐっと高まります。

今回ご紹介したポイントを意識すれば、あなたも「なぜかお願いが通る人」の仲間入り。無意識で使っている頼み方の極意を理解し、あなた自身のコミュニケーション力をぐっとアップさせてみてくださいね。

監修者：株式会社マーケティングフルサポート代表仙道達也

脳科学、行動経済学や心理学、NLPなどを組み合わせた独自のコーチング技術「アート・シフト・コーチング」を開発。コーチング文化を世界に広めるため、起業家や経営者のほか、セラピストや会社員など様々なキャリアをもつ受講生のキャリア支援やビジネスサポートを行う。