1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 伝わる私になる。 “言語化上手”になるためにできること

伝わる私になる。 “言語化上手”になるためにできること

  • 2025.6.25

伝えたいことが正しく伝わる“言語化上手”になるためにできること

言語化上手は一日にしてならず! 地道な積み重ねが言語化“能力”を高めることにつながります。言語化について整理してみましょう。

出典:シティリビングWeb
出典:シティリビングWeb

・業界紙の中にとても良い記事があり、「面白かったです!」と書いたメモをつけて部署で回覧。どこが面白いと思ったかを聞かれ、頭の中では意見がまとまっていたはずなのに、しどろもどろになって幼稚な回答しかできなかった。(C.K)

・推しのライブの感想を友人に伝えるとき“かっこよかった”とか“何曲目が良かった”だけではない、もっと感情をリアルに伝えたいのに、うまく言葉にできずもどかしい。(M.M)

・会議で意見を求められてもすぐに考えが言語化できず、言葉に詰まってしまう。そのまま会議は進んでいくので、何も考えていないと思われているかもしれない…。(N.H)

・チャットで、意図せず相手が傷つくようなことを言ってしまうことがある。ただでさえ感情を伝えるのが難しい文字だけのやりとりに、思いをもっと上手に言語化できれば、そういうすれ違いが生まれないのかな。(M.T)

・社内プレゼンなどで、難しい言葉やカタカナ言葉、専門用語を使わずに、どんな人でも理解できるようにしたいと心がけているが、ふと使った単語自体の解釈が人それぞれで、微妙にかみ合わないことがある。(K.Y)

・普段の口調であれば上手に伝えられるのに、上席の方に伝えようとすると敬語を意識しすぎるあまり、当たり障りのない言葉になってうまく伝わらなかった…。(H.I)

※アンケートはシティリビングwebで4/16~5/20実施。有効回答数521

出典:シティリビングWeb

教えてくれたのは…荒木俊哉さん

電通コピーライター。多くの商品・企画のブランディングに携わり数々の広告賞を受賞。著書に「瞬時に『言語化できる人』が、うまくいく。」「こうやって頭のなかを言語化する。」

“考えがまとまらない”のは当たり前

言語化に課題があると感じる人の多くは、「考えがまとまらない」「伝えたいことが伝わらない」という2つの悩みをごちゃ混ぜにしているかもしれません。まずは“頭の中の考えを言葉にする”ことを意識すれば、自然と伝わりやすさもついてきます。そもそも、自分の頭の中がいつでもクリアに整理されていて、それを正しく言葉にできる人なんていません。自分だけでなくみんなも同じように悩んでいると思えば心も軽くなると思います。なぜ“伝わらない”のかというと、そもそも自分の考えや感情を言葉にする習慣がないから。少しでも“言葉にする習慣”を持つことが言語化上手になるための第一歩です。

“書き出す”ことで自分が見えてくる

言語化はスキルではなく能力です。その能力を高めるためにどうすればいいか。それはまず「書き出す」ことです。頭の中だけで言葉にするのはとても難しいことですが、書き出すという行為で頭の外に出すと、客観的に見ることができるようになります。これはトレーニングというほど堅苦しいものではなく、チラシの裏でも資料の裏でも何でもいいので、とにかく思うままに書き出してみましょう。本当は毎日続けたほうがいいですが、無理する必要もありません。何か引っかかることがあったときに書き出すだけでも、整理されてスッキリします。その実感を持てたら、自然と続けたくなると思います。

書き出すために必要な「問い」

“書き出す”を始めるとき、テーマはなんでもかまいません。例えば「推しが好き!」という感情から始めてみるのはいかがでしょうか。それを「なぜ自分はこの推しを好きなんだろう?」と問いにしてみると、自然と言葉が出てくると思います。このように問いを立てて言葉にするクセをつけていくと、自然とあらゆることに疑問がわき、仕事でも私生活でも「なぜこうなんだろう?」という思考が身につきます。そこで自分の感情が腑に落ちたり、言葉にできたときのスッキリを体感してほしいです。書き出すことは、材料をため込む作業。材料があれば、いざというときにスッと言葉が出てくるようになります。

言語化は究極のセルフケア

イライラやモヤモヤに直面したとき、その感情を流さずに。「なぜイライラするのか?」と自分に向き合う時間を取れるかどうかが、言語化上手への分岐点です。その瞬間を見逃さないようにしましょう。モヤモヤが募ったときは、ストレス発散はまったく別の方向に向くと思います。それはそれとして、根源が解決しない限り、延々とモヤモヤを繰り返すことになります。一度そのモヤモヤにとことん向き合ってみると、おのずと自分の好きや嫌い、信頼や不信など“自分の軸”が見えてきます。これは好きなものに対しても同じで、これまでに自分が好きだと思ったものを振り返ると、共通点が見えてくるはずです。

出典:シティリビングWeb

【ケーススタディ1】

怒りMAX! 感情が爆発すると余計にうまく言葉にできない

書き出すことでクールダウン一度立ち止まれるように

感情が高ぶると、普段以上に頭の中がぐちゃぐちゃで、言葉にできなくなってしまうことも多いと思います。最初は感情の赴くままに、とにかく「なぜ怒っているのか?」を書き出してみましょう。書き続けるとだんだん冷静になり、「原因は自分にもあるかもしれない」と気づくことがあります。その怒りの原因がその人以外のところになかったか探し始めるんです。すると、次に同じような場面に出くわしても、一度立ち止まることができます。そうすれば無駄な衝突や傷つけ合いを回避することができます。

【ケーススタディ2】

この人、何を言いたいのか全然わからない…。聞き手として相手の言語化を助けるには?

問いかけを続けて本人もわかっていない認識合わせを

感情が高ぶると、普段以上に頭の中がぐちゃぐちゃで、言葉にできなくなってしまうことも多いと思います。最初は感情の赴くままに、とにかく「なぜ怒っているのか?」を書き出してみましょう。書き続けるとだんだん冷静になり、「原因は自分にもあるかもしれない」と気づくことがあります。その怒りの原因がその人以外のところになかったか探し始めるんです。すると、次に同じような場面に出くわしても、一度立ち止まることができます。そうすれば無駄な衝突や傷つけ合いを回避することができます。

言語化上手の3か条

1.「書くこと」で自分の考えを客観視。とにかく書き出してみよう

2.言語化には「何を言うか」だけでなく「何を言わないか」も大切

3.“言葉にする”クセづけが“言語化上手”につながる!

元記事で読む
の記事をもっとみる