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大人が意外と知らない算数「51×49」→暗算で解ける?

  • 2025.6.27
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インドの算数教育は、進んでいると言われることがあります。

なかでも「インド式計算法」は、よく知られた計算方法の一つです。

この記事では、数あるインド式計算法の中から、代表的なテクニックを一つご紹介します。

問題

(問題)
51×49を暗算で計算しなさい。

「暗算では難しい」と感じた方も多いのではないでしょうか。

しかし、インド式計算法を使えば、こうした式も暗算で解くことが可能になります。

解説

この問題の答えは「2499」です。

インド式計算法では、条件によって複数の計算パターンがあります。

今回の条件は、「同じ10の倍数から、ある数を足した数と引いた数の掛け算」です。

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【手順1】基準の数字どうしを掛け合わせる

まず51×49は、50より1大きい数と50より1小さい数の掛け算です。

この場合の基準となる数は「50」です。

その50どうしを掛け合わせます。

50×50=2500

【手順2】基準の数字との差分同士を掛け合わせる

次に、基準の数字との差を掛け合わせます。

51と49はそれぞれ50との差が1なので、1×1=1となります。

【手順3】引き算

手順1で求めた数から、手順2の数を引くと答えが出ます。

2500-1
=2499

これが答えです。

ポイント

今回紹介した計算方法がなぜ成り立つのか。

その仕組みは、次の三つの手順で説明できます。

(1)掛け算を長方形の面積で表す
(2)端数で区切って面積を移動させる
(3)面積の計算を行う

それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

(1)掛け算を長方形の面積で表す

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掛け算は長方形の面積として考えることができます。

長方形の面積は「縦×横」で求められるため、今回の51×49は、縦51・横49の長方形の面積を意味します。

(2)端数で区切って面積を移動させる

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(1)で使った縦51・横49の長方形を、縦方向の50で区切ってみましょう。

そして、図のように一部の面積を回転・移動させます。

このとき、右下にすき間ができることに注目してください。

(3)面積の計算を行う

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(2)でできた図形の面積を求めます。

全体の正方形から、右下のすき間部分の面積を引きます。

50×50-1×1
=2500-1
=2499

別解・因数分解

51×49の計算は、因数分解の公式を使って求めることもできます。

(x+y)(x-y)=x^2-y^2

この公式を使えば、

51×49
=(50+1)(50-1)
=50^2-1^2
=2500-1
=2499

面積図で考えた場合と同じ計算になりましたね。

まとめ

今回は、インド式計算法の中から一つのテクニックをご紹介しました。

この方法を使えば、筆算で行っていた計算も暗算でこなせるようになります。

ぜひ活用して、計算力のスキルアップに役立ててください。

※当メディアで紹介する数学関連記事には、複数の解法が存在する場合もあります。あくまで一例としてご覧ください。



執筆:nika
これまでに学習塾で小学生から高校生まで算数・数学の指導を15年以上行っているライター。

監修:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」