1. トップ
  2. ダイエット
  3. ハイヒールが似合う格好良い脚を目指して。今日からできるトレーニングをプロがレクチャー【マニッシュを着こなすボディメイクvol.3】

ハイヒールが似合う格好良い脚を目指して。今日からできるトレーニングをプロがレクチャー【マニッシュを着こなすボディメイクvol.3】

  • 2025.5.24

足指の感覚を鍛えて、重心のブレない体をつくる

背が低いアジア人にとって、マニッシュな装いをスタイリッシュにこなすときに欠かせないのがハイヒール。俳優やモデルのボディコンディショニングを多く手掛ける木村祐介さんは「日本人は重心がかかとに乗る傾向があるので、そもそもハイヒールをこなしにくいんです」と語りつつも、ヒールを我がものとするコツを教えてくれた。

ヒールを履いているのに重心がかかとに乗っていると、後ろに倒れかかるのを頑張って支えるような姿勢になってしまう。また、ヒールを履くと母趾(足の親指)の付け根が痛くなる外反母趾や、浮き指になるという方は多いと思いますが、いずれも体重がつま先に乗っていないから起こること。ヒールを履きたいなら、まずは足指の感覚を研ぎ澄ませることが肝心です

それにぴったりなのが、つま先で床を叩くというメソッドだ。準備段階として、“甲を開く”というレッスンから始めよう。

これは手にも足にも当てはまるのですが、指を開こうとすると反ってしまう人がほとんど。指には“指を開くための筋肉”がなく、反らせるしかできないんです。では次に、手や足の甲を開いてみてください。イメージとしては人差し指や親指、小指の側面を外側に押し出す感じ。指を反らせる筋肉はアウターマッスルなのですが、甲を開く筋肉はインナーマッスルです。ここを意識できると体のパーツがつながり、動きがぐっとエレガントになります

最初はちょっと難しいが、足の甲を意識できると足裏にアーチが生まれる。ここまで準備できたら立ち上がり、バレリーナ気分で片足を斜め前に出してみよう。伸ばした足の指先だけで(母趾球ではなく、あくまでも指というのがポイントだ)床をトン、トンと20回ほど軽く叩く。終わって両足で立ったときに、指がしっかり床についている感覚がないだろうか。ここまで足指の感覚が戻れば、つま先に重心を乗せる感じがつかめてくる。立ち方も歩き方も変わり、パンツがスタイリッシュに見えてくるはずだ。

スクラブで磨き上げるから、洗い流したあと肌はすべすべに。脂肪分解を促すセサミ油入りで、むくみがちな脚のケアにも最適。ソルト&シュガースクラブ オイルトリートメント 200g ¥6,600/EXCIA(アルビオン)
スクラブで磨き上げるから、洗い流したあと肌はすべすべに。脂肪分解を促すセサミ油入りで、むくみがちな脚のケアにも最適。ソルト&シュガースクラブ オイルトリートメント 200g ¥6,600/EXCIA(アルビオン)
極限環境で生きる微生物由来の成分で、肌をパワフルにサポート。肌の質感を整えて、ツヤのあるボディに導く。ボディクリーム UFC 250ml ¥7,920/キールズ
極限環境で生きる微生物由来の成分で、肌をパワフルにサポート。肌の質感を整えて、ツヤのあるボディに導く。ボディクリーム UFC 250ml ¥7,920/キールズ

意識を変えるだけで大違い。正しい歩き方とは?

ウォーキングの指導も、いきなりヒールから始めることはありません。体幹の弱い人が無理にやろうとすると、太ももの外側や前側など余計なところに肉がついてしまいます。そうなるとパンツも似合わなくなってしまうので、まずは小股で歩くことから。足裏をきちんと使えることが重要なので、セパレーターやインソールの助けを借りるのもおすすめ」と提案してくれたのは、自身もモデルとして活躍し、現在はボディトレーナーとして 多くの人を指導している佐々木ルミさん。こうして足裏や足指の感覚を呼び覚ますと同時に、歩き方への意識も変えていきたいところ。

靴の中で縮こまった足指をほぐし、伸ばすために開発されたセパレーター。足底筋膜がストレッチされるから足のアーチも回復。ナボソ スプレイ ¥3,740/NABOSO(プロティア・ジャパン)
靴の中で縮こまった足指をほぐし、伸ばすために開発されたセパレーター。足底筋膜がストレッチされるから足のアーチも回復。ナボソ スプレイ ¥3,740/NABOSO(プロティア・ジャパン)

木村さんは「後ろに蹴る」歩き方ができると、マニッシュな服を自分のほうに引き寄せられると教えてくれた。

基本的に、欧米人は地面を後ろに蹴りながら胴体が前に進む形で歩きます。だからヒップやハムストリングといった、脚を後ろに伸ばす筋肉が発達しているんです。それに対して日本人はひざ下で歩く民族で、ヒップを使いません。かかとに重心をのせ、足を前に出して歩きます。そうするとふくらはぎや太ももが発達し、お尻は薄い体型が作られるんです

かかとに重心があれば後ろに倒れないよう背中を丸めることになるし、ひざ下で歩くからパンツのラインだって崩れてしまう。しゃれたヒールを履いていても、ぺたぺたと歩くことになってしまいがちだ。マニッシュなスタイルをこなすためにも「後ろに蹴って堂々と歩く」を意識してみよう。このとき、ゆったりと深い呼吸ができていればパーフェクトだ。

“歩きながら深呼吸をしてください”とお伝えすると、みなさんスッと身長が伸びるんです。呼吸がしやすい姿勢こそがいい姿勢だということがよくわかります。マニッシュな服を着るとジャケットなどの重さもあるので対抗したくなりますが、体は軽く力を抜いて、呼吸しやすい状態に。リラックスしたボディだと見た目も美しくなりますよ」(佐々木さん)

力まず足さばきよくヒールを履きこなした日は、負担がかかった足裏や足首、ふくらはぎのアフターケアもお忘れなく。足指を伸ばしたりマッサージすれば、次の日の回復力も変わってくる。こういったケアや意識の持ち方次第で体も歩き方も変わると、ボディのプロたちは断言してくれた。

足裏やふくらはぎをのせてコロコロすると、自重で簡単にほぐしが叶う便利なローラー。ウッドローラーミニ 0001 ¥2,200/チャコット
足裏やふくらはぎをのせてコロコロすると、自重で簡単にほぐしが叶う便利なローラー。ウッドローラーミニ 0001 ¥2,200/チャコット
血行促進や抗炎症作用が高いといわれるアルニカエキスが豊富な超ロングセラー。スポーツ選手のセルフケアにも使われるほどの優れたリリース効果が。アルニカ マッサージオイル 100ml ¥3,630/ヴェレダ・ジャパン
血行促進や抗炎症作用が高いといわれるアルニカエキスが豊富な超ロングセラー。スポーツ選手のセルフケアにも使われるほどの優れたリリース効果が。アルニカ マッサージオイル 100ml ¥3,630/ヴェレダ・ジャパン

「大切なのは、ヒールを履いてどんな歩き方を見せたいかイメージすること。慣れないうちは意識するポイントが多いと感じるかもしれませんが、そのほうが実は体はラクなんです。たくさん意識するけれど体はラクなのと、意識は低くて体がキツいのと、どちらがいいかは明らかですよね」(木村さん)。

マニッシュな装いをきっかけに、ボディと意識を変えるチャンスだ。

話を聞いたのは……

YUSUKE KIMURA

「TONAFU-調-代官山」主宰。身体調律家。 機能的に美しく動けるボディ作りの提案に 定評が。撮影やショーの前に駆け込む俳優 やモデルのファンも多く、身体や所作への 意識を変えるボディワークの第一人者。小 顔や美顔作りの書籍も多く手掛ける。

RUMI SASAKI

ボディメイクトレーナー、モデル。痩せ信 仰に囚われた自身の経験を元にした、ウェ イトトレーニングと食事改善によるヘルシ ーなボディ作り提案で人気に。姿勢が良く 見えるのはもちろん、機能的に動くコツが わかるウォーキング指導も好評。著書多数。

Photo: MEINKE KLEIN Text: Satoko Takamizawa Editor: Misaki Kawatsu

※『VOGUE JAPAN』2025年6月号「マニッシュを着こなすためのボディメイク」転載記事。

READ MORE

元記事で読む
の記事をもっとみる