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これどうやって計算するか覚えてる?「−2^6」→正しく計算できる?

  • 2025.6.22
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今回は、負の数の累乗問題に挑戦してみましょう。

負の数の累乗には、正の数の累乗にはない注意点があったのを覚えているでしょうか?

間違わずに計算できるか、ぜひ試してみてください。

問題

次の計算をしなさい。
−2^6

解答

正解は、「−64」です。

−12は間違いですし、64も間違いです。

では、どうして答えが−64になるのか、次の「ポイント」で確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「何を6乗しているか判断すること」です。

まずは累乗指数について、復習しておきましょう。

累乗とは、同じ数を何個も掛け合わせる計算のことです。この累乗では、掛け合わせる個数を指数で表します。指数は本来掛け合わせる数の右上に小さく書くのですが、上付き文字が使えないテキストなどでは「^」を使って指数を表します。

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この記事でも指数は「^」を使って表しています。

例えば、「2^4」は2を4個掛け合わせる計算のことです。

  2^4
=2×2×2×2
=16

このように2を4個掛け合わせることを、「2の4乗」ということもあります。

では、今回の問題を改めて確認してみましょう。

−2^6

「^6」が指数です。意味は「^の前の数を6個掛け合わせること」です。

このとき掛け合わせる数は−2ではなく、マイナスを除いた「2」の部分だけです。

  −2^6
=−(2×2×2×2×2×2)

2を6個掛け合わせてから、答えにマイナスを付けるイメージで計算します。

なお、2を6個掛けるときは、2を3個ずつ掛け合わせてから8×8の形にすると計算しやすいですよ。

  −(2×2×2×2×2×2)
=−(2×2×2)×(2×2×2)
=−8×8
=−64

間違えやすい計算

このような負の数の累乗問題では、マイナスごと掛け合わせてしまう間違いが起こりやすいです。

−2^6≠(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)

もし、−2の6乗として計算してしまうと、答えは正の数である64になってしまい、正解の−64とは符号が変わってしまいますね。

「−●^6」のように、マイナスの後ろの数字に指数が付いている場合は、マイナスを除いた数字部分(●の部分)のみを掛け合わせてください。

もし、マイナスも含めて6乗したいならば、次のように書きます。

(−2)^6

このようにすると、( )の中のマイナスごと6乗するという式になります。

また、累乗の問題では「指数」を「掛ける数」と勘違いしてしまうミスがあります。

  −2^6
=−2×6
=−12 ←誤答!

指数と掛ける数を混同すると、上のようにまったく違う答えが出てしまう可能性が高いので注意してください。

まとめ

今回のように、累乗の問題では何を掛け合わせているのか見抜くことがとても重要になります。

ポイントは、指数の位置です。負の数に指数が付いている場合は、指数が数字部分についているのか、マイナスを含んだ数全体についているのかを確認してください。

これは、マイナスを含めた累乗なのかどうかで、答えの正負が変わることがあるからです。「−■^△」の形であれば、掛け合わせるのは数字部分のみです。一方で、「(−■)^△」の形であれば、負の数全体を掛け合わせます。

この区別がしっかりできていれば、負の数の累乗問題に自信をもって取り組めるでしょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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どうやって計算するか覚えてる?「(−2)^5」→正しく計算できる?
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