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工夫して10秒で計算してみて!「360÷8÷5」→暗算できる?

  • 2025.6.23
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計算問題には、ただ一つの正解があります。一方で、その正解を導く方法は一つとは限りません。

どうせ同じ答えに行きつくなら、できるだけ楽な道を行きたいものですよね。

さて、今回の問題はどうしたら簡単に暗算できるのでしょうか。

問題

次の計算をしなさい。
360÷8÷5

※制限時間は10秒です。

順番に割り算していくとちょっと面倒だと思いませんか? その気持ちが、暗算の工夫につながります。

解答

正解は、「9」です。

今回の問題は、ある工夫さえすれば、すぐに答えが出ます。

10秒での計算が難しく感じた人は、ぜひ次の「ポイント」で暗算方法を確認してください。

ポイント

ポイントは、「二つの割り算を一つにまとめること」です。

この問題、順番に割り算していくと次のようになります。

  360÷8÷5  ←まず÷8
=45÷5  ←次に÷5
=9

もちろんこの計算方法でも正解にたどり着けますが、36は8の倍数ではないため、すっと答えが出てこない場合も多いでしょう。

そこで、÷8と÷5をまとめて「÷(8×5)=÷40」という一つの割り算にしてみてください。

  360÷8÷5
=360÷40
=9

「4×9=36」という九九を覚えていれば、「360÷40」の割り算はとても簡単ですね。

このように今回の問題では、割り算を一つにまとめた方が効率的で楽に答えにたどり着けます。

複数の割り算を一つにまとめる方法と理由

今回は÷8と÷5を「÷(8×5)=÷40」という一つの割り算にしました。

このように「÷a÷b」の二つの割り算は、「÷(a×b)」という一つの割り算にまとめられます。

まとめられる理由を知りたい人は、aとbをa/1とb/1という分数にして割り算してみてください。分数の割り算では、割る数の逆数を掛ければよいので、次のようになります。

  ■÷a÷b(■は任意の数)
=■÷a/1÷b/1
=■×1/a×1/b  ←割る数の逆数を掛ける

分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしを掛ければよいのでした。よって、分母に「a×b」という式が現れます。

  ■×1/a×1/b
=■×(1×1)/(a×b)  ←分母、分子どうしを掛け算する
=■×1/(a×b)

最後に、掛け算を割り算に戻すと…

  ■×1/(a×b)
=■÷(a×b)/1  ←掛け算を割り算に戻す
=■÷(a×b)

「■÷a÷b」が「■÷(a×b)」の形になりましたね。

まとめ

今回は、二つの割り算を一つにまとめることで計算を効率化できました。

「÷a÷b」という二つの割り算は、「÷(a×b)」という形にすれば、一つの割り算にできます。

二つの割り算よりも一つの割り算の方が計算プロセスがシンプルになります。また、今回のように最初の割り算(360÷8)が少し暗算しづらい場合は、二つの割り算をまとめた方が計算自体も楽になります。

ただし、問題によっては、割り算をまとめてしまうとかえって計算しづらくなる場合もあります。例えば、「915÷3÷5」のような問題であれば、「915÷15」よりも÷3と÷5の割り算を順にこなしたほうが楽です。

暗算するときは問題にあわせてどんな計算をした方が楽なのか、判断することが大事ですよ。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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