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【広尾】山種美術館【特別展】「桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!― 」を楽しもう!

  • 2025.4.6

春爛漫!桜咲く日本美術でお花見を

山種美術館で開催中の【特別展】「桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!―」 [2025年3月8日(土)~5月11日(日) ]を見て来ました。

うららかな春の陽気に咲き誇る満開の桜。はらはらと散りゆく桜の風情。月明りに幻想的に浮かび上がる夜桜。

奥村土牛(おくむらとぎゅう)《醍醐(だいご)》のモデルとなった「太閤しだれ桜」を組織培養し、山種美術館玄関横に植樹された「太閤千代しだれ」も桜の絵画とともに楽しめます。

日本画の名だたる巨匠たちが描いた桜の絵画の名品が一堂に会する展覧会です。

※特別な許可を得て撮影しています。館内は撮影禁止です。

出典:リビング東京Web

手前、松岡映丘 《春光春衣》 1917(大正6)年 絹本・彩色 山種美術館蔵

桜とともに生きる人々《春の水・秋の色のうち 春の水》《春風春水(しゅんぷうしゅんすい)》

水ぬるむ春の風景に咲く桜。横山大観(よこやまたいかん)の《春の水・秋の色のうち 春の水》と川合玉堂(かわいぎょくどう)の《春風春水》です。

自然の中で生きる人々のくらしを見守るように優しく静かに咲く桜です。 冬の厳しい寒さから解き放たれ、春の明るい日差しに輝くエメラルドグリーンの水面と薄紅色の桜の風景に心がほっと温かくなるのを感じます。

出典:リビング東京Web

左から、横山大観 《春の水・秋の色のうち 春の水》 1938(昭和13)年頃 絹本・彩色、川合玉堂 《春風春水》 1940(昭和15)年 絹本・彩色 どちらも山種美術館蔵

名所の桜《醍醐》、詩歌の桜《聴花(式子内親王)(ちょうか しょくしないしんのう)》

奥村土牛《醍醐》、「太閤千代しだれ」とともに

京都・総本山醍醐寺三宝院の「太閤しだれ桜」をモデルに描いた奥村土牛の《醍醐》。 1963年(昭和38)、奈良で営まれた師・小林古径(こばやしこけい)の7回忌法要の帰りに京都に立ち寄った土牛は醍醐寺の土塀のしだれ桜に「極美」を感じたそうです。

数日間写生に通い、「いつか制作したい」という思いを抱きつつ9年が経ち、再度の訪問が叶い、本作品を完成させました。

少し下から眺めてみると淡い薄紅色のしだれ桜のシャワーに包まれたようで、とても優しい気持ちにさせてくれる作品です。 山種美術館玄関横に植樹された「太閤千代しだれ」とともにぜひ春の名画として楽しみたい作品です。

出典:リビング東京Web

手前、奥村土牛 《醍醐》 1972(昭和47)年 紙本・彩色、左後方、守屋多々志 《聴花(式子内親王) 》 1980(昭和55)年 紙本・彩色 どちらも山種美術館蔵

花の奥にある歌心《聴花(式子内親王) 》

満開の桜の下にたたずむ十二単の女性を描いた守屋多々志の《聴花(式子内親王) 》。

「はかなくて 過ぎにしかたを かぞふれば 花にもの思ふ 春ぞ経にける(花に悲しみを感じながら、春を過ごしてきたことが思い出される)」(式子内親王『新古今和歌集』巻第2)に着想を得た作品だそうです。

中世を代表する女流歌人・式子内親王は、後白河天皇(ごしらかわてんのう)の皇女で、藤原定家(ふじわらのていか)の父・藤原俊成(ふじわらのしゅんぜい)を和歌の師としていたそうです。 一流の文化人でもあった式子内親王の生きた時代は源平盛衰の動乱の時代。愛する人と別れる悲しみや求めても得られない苦しみもあったのかもしれません。

守屋多々志は、内親王の和歌に詠まれた花を「花の残像であり心の中にある花である」として満開の桜を薄墨桜と鬱金桜で描いたそうです。 物語の世界のような風景です。

出典:リビング東京Web

右から、守屋多々志 《聴花(式子内親王) 》 1980(昭和55)年 紙本・彩色、今尾景年 《松月桜花》 19-20世紀(明治-大正時代) 絹本・彩色 どちらも山種美術館蔵

夜桜《月四題のうち 春》、《あけぼの・春の宵のうち 春の宵》

菱田春草の《月四題》は満月と四季の花木を取り合わせた4幅対作品で、そのうちの「春」は散り際の山桜が描かれています。(右) 霞がかった朧月夜は外隈で白く浮き立たせ、墨と胡粉で淡く描かれた夜桜が静かに浮かび上がります。

速水御舟の《あけぼの・春の宵のうち 春の宵》(左)。薄い月がかかる春の宵に白く浮かび上がる夜桜。 墨で描かれた宵闇を背景にかすかな月明りに照らされてはらはらと散る桜。昼の明るい陽射しの中の桜とは違う春の宵の静けさを感じさせる作品です。

出典:リビング東京Web

右から、菱田春草 《月四題のうち 春》 1909-10(明治42-43)年頃 絹本・墨画淡彩、速水御舟 《あけぼの・春の宵のうち 春の宵》1934(昭和9)年 紙本・彩色 どちらも山種美術館蔵

桜をテーマに描かれた日本画の名品を堪能する

咲き誇る満開の桜の見事さや、月明りに浮かび上がる幻想的な夜桜など、桜をテーマに描かれた日本画の名品をお花見のように楽しめる展覧会です。

山種美術館【特別展】「桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!―」は 5月11日(日) まで。 是非お出かけください。

出典:リビング東京Web

【特別展】「桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!―」展示風景 すべて山種美術館蔵

ミュージアムグッズ

ミュージアムグッズは、鳥羽玉まんじゅう(1‚296円)、田能村直入のマスキングテープ《百花》(部分)(550円)を購入。 鳥羽玉まんじゅうは春らしいほんのりとした甘さです。

出典:リビング東京Web

ミュージアムグッズ 山種美術館

Cafe 椿 展覧会の作品にちなんだオリジナル和菓子

Cafe 椿では、青山・菊家のオリジナル和菓子、奥村土牛《醍醐》にちなんだ「ひとひら」(710円)(左上)をいただきました。 和菓子は、桜色の練切りに柚子あんのさわやかな風味。お抹茶セットでいただくと(1,450円)です。

※文中のうち、所蔵先表記のない作品はすべて山種美術館所蔵です。※価格は税込価格です。

出典:リビング東京Web

Cafe 椿 オリジナル和菓子「ひとひら」(左上) 山種美術館

〇山種美術館
URL:https://www.yamatane-museum.jp/
住所:〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-36
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
※今後の状況により、開館時間は変更になることがあります。
交通:JR恵比寿駅西口・東京メトロ日比谷線恵比寿駅 2番出口より徒歩約10分
恵比寿駅西口1番乗り場より日赤医療センター前行都バス(学06番)に乗車、「広尾高校前」下車徒歩1分
渋谷駅東口ターミナル54番乗り場より日赤医療センター前行都バス(学03番)に乗車、「東4丁目」下車徒歩2分

〇Cafe 椿
住所:〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-36山種美術館1階
営業時間:10:30~17:00(L.O.16:30)
休業日:美術館に準ずる 毎週月曜日(祝日の場合は翌日に振替)、展示替え期間、年末年始

〇【特別展】桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!―
会 期:2025年3月8日(土)~5月11日(日)
※都合により出品作品及び展示期間、会期・開館時間等が変更される場合があります。
休館日:月曜日※5/5(月・祝)は開館
入館料:一般1400円、[春の学割] 大学生・高校生500円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要です)
※障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)は1200円
※[きもの特典]きもの・ゆかたでご来館のお客様は、一般200円引 ※複数の割引・特典の併用はできません。
*入館日時のオンライン予約も可能です(詳細は当館Webサイトをご覧ください)。

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