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【広尾】山種美術館【特別展】「日本画聖地巡礼2025 ―速水御舟、東山魁夷から山口晃まで―」

  • 2025.10.26

秋の旅は日本画聖地巡礼で

山種美術館で【特別展】「日本画聖地巡礼2025 ―速水御舟、東山魁夷から山口晃まで―」[2025年10月4日(土)~11月30日(日) ]が開催中です。 本展は、2023年に開催された「日本画聖地巡礼」展の第2弾です。早速足を運んで来ました。 日本画の画題となった土地や、画家にゆかりの深い場所を「聖地」として、現地の写真と共に作品が紹介されていました。

速水御舟(はやみぎょしゅう)の重要文化財《名樹散椿》(1929(昭和4)年 紙本金地・彩色 山種美術館蔵)をはじめ、東山魁夷(ひがしやまかいい)、奥田元宋(おくだげんそう)、横山大観(よこやまたいかん)、川合玉堂(かわいぎょくどう)など、近・現代日本画の巨匠の作品が一堂に。 山口晃(やまぐちあきら)の《東京圖 1・0・4輪之段》(2018-25 (平成30-令和7)年 カンヴァス・彩色 山種美術館蔵)は山種美術館所蔵となって初出展だそうです。

今回は、海外の風景を描いた日本画も現地の写真と共に聖地として紹介されていました。 日本画の美しい風景を堪能しながら日本と世界の「聖地」をめぐる旅を楽しめる展覧会です。

京都の椿寺の五色八重散椿、重要文化財《名樹散椿(めいじゅりちりつばき)》

第1章は「日本画の聖地を訪ねて ―北海道から沖縄まで―」と題して日本各地の日本画の聖地をめぐる展示です。

見逃せないのが「椿寺」と呼ばれる京都市北区にある昆陽山地蔵院に咲く五色八重散椿を描いた速水御舟の重要文化財《名樹散椿》。

御舟は「伝説的な古木を題材にした作品を制作」しようと考え椿寺の椿を選んだそうです。当時、御舟が写生した樹齢400年の椿は枯れてしまい、現在は2代目の椿が同じ場所に咲いているそうです。

金地を背景に花の重みで枝垂れるように右から左へ横へ伸びる枝は琳派の影響が見て取れるとのこと。椿の花も実際より花の数が少なく少し大きめで意匠的に描かれているそうです。 本作は、昭和に描かれた作品として初めて重要文化財に指定されました。

※重文《名樹散椿》1点のみ撮影が可能です。撮影はスマートフォン、タブレット、携帯電話に限ります。(カメラでの撮影、動画、フラッシュ、三脚、自撮り棒、接写は禁止)撮影には周りのお客様への配慮をお願いします。

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出典:リビング東京Web

速水御舟 《名樹散椿》重要文化財 取材地:京都府京都市北区 1929(昭和4)年 紙本金地・彩色 山種美術館蔵 通期展示[/caption]

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出典:リビング東京Web

速水御舟 《名樹散椿》重要文化財 取材地:京都府京都市北区 1929(昭和4)年 紙本金地・彩色 山種美術館蔵 通期展示[/caption]

東京タイムバック&フューチャーランドスケープ、山口晃《東京圖 1・0・4輪之段》、米谷清和《暮れてゆく街》

東京オリンピックをテーマにした大河ドラマのオープニング映像用に制作された山口晃の《東京圖 1・0・4輪之段》。タイトルの《東京圖 1・0・4輪之段》の1・0・4輪は、五輪と読むそうです。

皇居を中心にお堀が巡る東京の俯瞰図。画面右端の赤いレンガの塔は、関東大震災で倒壊した今はなき浅草の凌雲閣(りょううんかく)です。 凌雲閣の跡地付近には記念碑が建てられているそうで、添えられた写真には、当時の楼閣の基礎となったレンガが残されていました。

左側に見える作品は日暮れ時の雨の渋谷を描いた米谷清和(よねたにきよかず)の《暮れてゆく街》です。帰宅する乗降客で賑わう東急百貨店東横店の建物から漏れる灯り。雨の日のバス停の人の列。どこかノスタルジックな作品です。

渋谷駅前の再開発で今は過去の風景となった《暮れてゆく街》は、《東京圖 1・0・4輪之段》の東京タイムバック&フューチャーランドスケープのパズルのピースの一つに見えてきます。

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出典:リビング東京Web

右側、山口晃 《東京圖 1・0・4輪之段》 取材地:東京都 2018-25 (平成30-令和7)年 カンヴァス・彩色、 左側、米谷清和 《暮れてゆく街》 取材地:東京都渋谷区 1985(昭和60)年 紙本・彩色 どちらも山種美術館蔵 通期展示 ※許可を得て掲載している画像です。[/caption]

海外の風景を描いた聖地巡礼

第二章では、「海を渡って出会った聖地」として海外の風景を描いた作品が展示されていました。

高く青く澄んだ空を背景に、インドの大地に聳え立つ《阿育王石柱(あしょかおうせきちゅう)》(平山郁夫筆 取材地:インド ウッタル・プラデーシュ州 1976(昭和51)年 紙本・彩色 山種美術館蔵)。 石柱を建てたのは紀元前3世紀頃インドを統一したマウリヤ朝のアショーカ王です。 発掘されたのは、仏教の開祖・ゴータマ・ブッダ、釈迦牟尼仏が初めて説法を行った仏教の聖地・インド北部のサールナートだそうです。 現在、石柱の柱頭にあった四頭の獅子は、サールナート考古博物館に保管されており、元の場所には柱の基部が建っています。

海外の風景も楽しめる山種美術館の【特別展】「日本画聖地巡礼2025 ―速水御舟、東山魁夷から山口晃まで―」は11月30日(日) までです。 是非お出かけください。

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出典:リビング東京Web

ぬい&アクスタ撮影スポットで記念撮影! 山種美術館1階フロア[/caption]

ミュージアムグッズ

ミュージアムグッズは、東山魁夷《秋彩》のA5クリアファイル(350円)、栗のお菓子、野路の里(1‚566円)を購入。 野路の里は栗の甘さがほっこりする秋の味です。

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出典:リビング東京Web

ミュージアムグッズ 山種美術館[/caption]

Cafe 椿 展覧会の作品にちなんだオリジナル和菓子

Cafe 椿では、青山・菊家のオリジナル和菓子、重要文化財《名樹散椿》にちなんだ「八重散椿」(710円)(中央)をいただきました。 和菓子は、柚子あんの爽やかな風味。お抹茶セットでいただくと(1,500円)です。

※文中のうち、所蔵先表記のない作品はすべて山種美術館所蔵です。※価格は税込価格です。

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出典:リビング東京Web

Cafe 椿 オリジナル和菓子「八重散椿」(中央) 山種美術館[/caption]

〇山種美術館 URL:https://www.yamatane-museum.jp/ 住所:〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-36 TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル) 開館時間:10時~17時(入館は閉館の30分前まで) ※今後の状況により、開館時間は変更になることがあります。 交通:JR恵比寿駅西口・東京メトロ日比谷線恵比寿駅 2番出口より徒歩約10分 恵比寿駅西口1番乗り場より日赤医療センター前行都バス(学06番)に乗車、「広尾高校前」下車徒歩1分 渋谷駅東口ターミナル54番乗り場より日赤医療センター前行都バス(学03番)に乗車、「東4丁目」下車徒歩2分

〇Cafe 椿 住所:〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-36山種美術館1階 営業時間:10:30~17:00(L.O.16:30)※展覧会によっては変更になることがあります。 休業日:美術館に準ずる 毎週月曜日(祝日の場合は翌日に振替)、展示替え期間、年末年始

〇【特別展】日本画聖地巡礼2025 ―速水御舟、東山魁夷から山口晃まで― 会 期:2025年10月4日(土)~11月30日(日) 休館日:月曜日、※11/3(月・祝)、11/24(月・振休)は開館、11/4(火)、11/25(火)は休館 入館料:一般1400円、大学生・高校生1100円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要です) ※障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名):一般1200円、大学生・高校生1000円 ※「きもの特典」きものでご来館のお客様は、一般200円引き、大学生・高校生100円引き。 ※複数の割引・特典の併用はできません。 ※展示室内は撮影可能な作品1点(重文《名樹散椿》)を除き撮影禁止です。画像の無断転載、転送は禁止です。

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