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【六本木】サントリー美術館「幕末土佐の天才絵師 絵金」夏祭りの夜に浮かび上がる芝居絵屏風

  • 2025.10.3

「絵金(えきん)さん」の愛称で親しまれた地元高知の天才絵師

サントリー美術館で開催中の「幕末土佐の天才絵師 絵金」[2025年9月10日(水)~11月3日(月・祝)]を見て来ました。

闇夜を思わせる照明を落とした会場の入口から入ると、赤や緑の鮮烈な色と躍動感に満ちた強いインパクトで迫ってくる芝居絵屏風が並ぶ展示会場へ。 描いたのは、地元高知では「絵金さん」の愛称で親しまれている土佐の絵師・金蔵(きんぞう)です。

金蔵は、町人の出でしたが、画才があり、一時は土佐藩家老の御用絵師となります。33歳の時に詳細は不明ですが、御用絵師の身分を解かれ高知城下から追放されたそうです。以後、約30年間、65歳で没するまで町絵師として活動。地元では「絵金さん」として親しまれ、現在も土佐の町や村の夏祭りで飾られる劇的な芝居絵屏風を残した謎多き絵師です。

出典:リビング東京Web

「幕末土佐の天才絵師 絵金」入口 サントリー美術館

歌舞伎や人形浄瑠璃の舞台のクライマックスを思わせる芝居絵屏風

唇を噛みしめ口惜しそうな眼差しを向け、のけ反るような身振りで緋色の袖を返す女。カッと目を見開き見栄を切るような仕草の男。

絵金の芝居絵屏風は、庶民になじみのある「忠臣蔵(ちゅうしんぐら)」など歌舞伎や人形浄瑠璃で演じられた演目を題材としています。 物語の登場人物たちを二曲一隻の屏風の中央に大きく描いた画面は、まるで歌舞伎や人形浄瑠璃の舞台のクライマックスを見ているような迫力です。 一つの画面に時間軸の異なる複数の場面が描かれていて、物語のイメージが浮かびます。浄瑠璃の三味線の音が聞こえてきそう…。

出典:リビング東京Web

右から、鎌倉三代記 三浦別れ 二曲一隻、芦屋道満大内鑑 葛の葉子別れ 二曲一隻 どちらも通期展示、源平布引滝 松波検校琵琶 二曲一隻 前期展示:9/10~10/6 すべて絵金 高知県指定文化財、香南市赤岡町本町一区蔵 ※許可を得て掲載している画像です。

高知の夏祭りを再現!夜の闇に怪しく浮かび上がる芝居絵屏風

4階から3階へ降りたところの吹き抜けスペースには、大きな櫓に芝居絵屏風が表裏にはめ込まれた絵馬台が登場。熱気にあふれた高知の夏祭りの夜が再現されていました。 昼から夜へ移りかわるように明から暗へ変化する照明と、提灯の灯りに照らされた芝居絵屏風が怪しく幻想的に浮かび上がります。極彩色の劇的な画面は歌舞伎や人形浄瑠璃の舞台から飛び出して来たような迫力です。

出典:リビング東京Web

「幕末土佐の天才絵師 絵金」絵馬台展示風景 吹き抜けスペース サントリー美術館※第2章「高知の夏祭り」の絵馬台の作品に限り、展示室内の写真撮影が可能です。(フラッシュ、三脚、自撮棒、動画は禁止です。撮影にはまわりのお客様へのご配慮をお願いします。)

迫力と熱気!高知で大切に受け継がれた絵金の芝居絵屏風

絵金の芝居絵屏風は、今では10箇所ほどに減ったそうですが、かつては高知県内広域で30箇所の神社に奉納されて飾られていたそうです。

かつて絵金が滞在していた赤岡町では、絵金祭りや須留田八幡宮祭の夏祭りが開催され多くの人が集まるように。高知市の朝倉神社の参道には大きな櫓に組まれた絵馬台に芝居絵屏風が飾られるそうです。香美市の八王子宮では横長の巨大な絵馬台に5つの芝居絵屏風が並ぶそうで、絵馬台の形も様々です。

芝居絵屏風は、高知県内に弟子たちにっよって描かれた作品も含めると約200点が現存するそうですが、まとまって見られる機会は地元高知でもあまりないそうで、本展はとても貴重な機会です。

サントリー美術館の「幕末土佐の天才絵師 絵金」は11月3日(月・祝)まで。 是非お出かけください。

出典:リビング東京Web

「幕末土佐の天才絵師 絵金」絵馬台展示風景 吹き抜けスペース サントリー美術館

小中学生向け「わくわくわーくしーと」 親子で美術館体験

作品をよく見ることを楽しんでいただくための小中学生向け鑑賞支援ツール「わくわくわーくしーと」。 例えば「幕末土佐の天才絵師 絵金」のシートをひらくと作品解説と鑑賞の手引きとなる言葉がわかりやすく記されています。 親子で楽しみながら作品について学べる鑑賞支援ツールです。※数に限りがあります。

出典:リビング東京Web

ミュージアムグッズ

ミュージアムグッズは、ミレービスケット(486円)、赤い唐辛子調味料のゆずカラッソ(810円)、若冲画譜カレンダー2026年版(1,980円)を購入。 ミレービスケットの袋は絵金の絵が強烈なインパクトです。若冲画譜カレンダーは四季折々の草花が楽しめます。 ゆずカラッソはお料理にちょっと足して味のアクセントに。 ※在庫なくなり次第終了。価格はすべて税込みです。

出典:リビング東京Web

ミュージアムグッズ サントリー美術館

カフェ 加賀麩不室屋

カフェ 加賀麩不室屋では展覧会にちなんだメニュー、秋のみぎり ~生麩のモンブラン~(2,100円)をいただきました。 秋のみぎり ~生麩のモンブラン~は、生麩のもちもちした食感と栗の組み合わせが優しい甘さで、秋に相応しいスイーツです。 加賀棒茶とのセットドリンク(700円)もおすすめです。※価格はすべて税込みです。

※秋のみぎり ~生麩のモンブラン~ 販売期間:2025年9月9日(火)~11月3日(月・祝)

出典:リビング東京Web

カフェ 加賀麩不室屋

〇サントリー美術館
URL:https://www.suntory.co.jp/sma/
住所:〒107-8643 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
TEL:03-3479-8600
※10:00〜11:00は「GALLERIA (ガレリア)」の1F入口から入館できます。

〇幕末土佐の天才絵師 絵金
会期:2025年9月10日(水)~11月3日(月・祝)
※前期:9/10~10/6、後期: 10/8~11/3
※作品保護のため、会期中展示替えが行われます
開館時間:10:00~18:00(金曜日は10:00~20:00)
※11月1日(土)、2日(日)は20時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
※開館時間は変更の場合があります
休館日:火曜日、10月28日は18時まで開館
入館料:(当日):一般 ¥1,800、大学生 ¥1,200、高校生 ¥1,000
※中学生以下無料
※障害者手帳をお持ちの方は、ご本人と介護の方1名様のみ無料
※最新情報はウェブサイトでご確認ください
※展示室内は撮影禁止です。4階から3階の吹き抜けスペースの第2章「高知の夏祭り」の絵馬台の作品に限り、展示室内の写真撮影が可能です。
※展示作品の中には一部凄惨な場面が描かれている作品があります。予めご了承ください。
※画像の無断転載・転用は禁止です。

*ミュージアムショップ
営業時間:10:30~18:00
※火曜日・展示替期間は11:00~18:00
※展覧会会期中の金曜日は20:00まで営業
定休日:展示替期間中の火曜日、年末年始

○カフェ 加賀麩不室屋
営業時間:11:00~18:00
※展覧会会期中の金曜日は20:00まで営業、ラストオーダーは閉店30分前
定休日:展覧会会期中の休館日、展示替期間中の月曜日・火曜日、年末年始

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