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【丸の内】静嘉堂@丸の内「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」がわかる夏休みの美術館へ!

  • 2025.7.23

夏休みは静嘉堂@丸の内で「神仏と人物のフシギ」の謎解きに参加しよう!

静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で開催中の「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」[2025年 7月5日(土)~ 9月23日(火・祝)]を見て来ました。

古美術に描かれた神様や仏様、人物の姿「誰だろう?何をしているのかな?」とフシギに思ったことはありませんか。
本展はやまと絵に描かれた高貴な人々や、仏画や垂迹画(すいじゃくが)に表された神仏、仏教や道教にまつわる人物が描かれた道釈画(どうしゃくが)などの国宝・重文の名品が見られる絵画の入門展です。

夏休みを含む会期中は、「謎解きワークシート」「親子で楽しむギャラリートーク」などご家族で楽しく鑑賞するためのイベントが開催されます。
本展のキャラクター「聖徳太子くん」と「霊照女ちゃん」(©イラスト:伊藤ハムスター)の2人が作品を分かりやすく解説してくれます。

作品解説のキャプションごとに変わる2人の表情が可愛らしくて、一緒に「神仏と人物」のフシギを感じたり、驚いたりしながら楽しんで鑑賞体験が出来ました。

※本展は撮影が可能です。携帯電話・スマートフォン・タブレットのカメラは使用できます。動画撮影・カメラでの撮影はご遠慮ください。撮影に際しては周りのお客様へのご配慮をお願いします。

出典:リビング東京Web

静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)入口付近

最高に高貴な人の姿―天皇の姿《大内図屛風(おおうちずびょうぶ)》

《大内図屛風》は、平安時代末期宮中行事を題材とした絵巻物をもとにした作品で、右隻「年中行事絵巻」左隻「承安五節絵」の図(後期展示)が描かれています。

前期展示は右隻「年中行事絵巻」で、内裏で1月18日に行われた弓の行事が描かれています。

画面の中には「御倚子(ごいし)」に坐す天皇の姿が、2ヶ所描かれていました。 絵巻物においては天皇の姿を描くときのルールが伝統的に守られているとのこと。昔からの絵画のルールも解説されていますので、天皇がどこに描かれているのかぜひ会場で探してみてください。

出典:リビング東京Web

《大内図屛風》右隻 紙本着色 江戸時代(17~18世紀) (公財)静嘉堂蔵 前期:7月5日(土)−8月11日(月・祝)

最強の「本地垂迹(ほんじすいじゃく)」アベンジャーズ、重要文化財《春日本迹曼荼羅(かすがほんじゃくまんだら)》

「垂迹画(すいじゃくが)」とは、仏さまが人々を救うために神さまの姿を借りて神仏の世界から人間の世界に現れるという「本地垂迹(ほんじすいじゃく)」思想に基づいて描かれた絵画です。

この世の春日社の風景が上下に割れて、画面中央に神さまの姿とその姿を借りた仏さまが異次元から現れたかのように描かれた重要文化財《春日本迹曼荼羅》神さまから流れ出た雲の上に本来の姿である仏さまが描かれています。 まるで衆生を救う最強の「本地垂迹」アベンジャーズのようにも見えます。

左は、重要美術品《春日鹿曼荼羅(かすがしかまんだら)》鹿は春日明神の使いとされる神鹿(しんろく)を描いているそうです。鹿が背負うの中には春日社四宮の本地仏・十一面観音(じゅういちめんかんのん)と、さらによく見ると…後ろに四体の本地仏が描かれていました!

出典:リビング東京Web

右、重要文化財《春日本迹曼荼羅》 絹本着色 鎌倉時代(14世紀)、左、重要美術品《春日鹿曼荼羅》 絹本着色 室町時代(15世紀) どちらも(公財)静嘉堂蔵 前期:7月5日(土)−8月11日(月・祝)

スーパーナチュラル「聖徳太子くん」大活躍、太子信仰のよすが重要文化財《聖徳太子絵伝(しょうとくたいしえでん)》

日本に仏教を取り入れて、国の制度「冠位十二階(かんいじゅうにかい)」や、国のきまり「憲法十七条(けんぽうじゅうしちじょう)」を定めた聖徳太子(しょうとくたいし)の生涯伝記に基づいて描いた重要文化財《聖徳太子絵伝》。展覧会のキャラキター「聖徳太子くん」にもなっています。

太子は生まれる前からお母様が不思議な夢を見たり、生まれてからも不思議な伝説がたくさんあります。太子信仰聖徳太子の死後まもなく始まったとされていて「聖徳太子絵伝」は太子が建立した四天王寺や法隆寺、浄土真宗のお寺を中心に制作されて、太子信仰とともに広まったそうです。

画面の中でオレンジ色の服を着ているのが聖徳太子です。画面には太子の年代ごとに幾つかの場面が描かれています。太子は何歳くらいで、何をしているところかわかるかな?会場で見てみてね。

出典:リビング東京Web

重要文化財《聖徳太子絵伝》 絹本着色 四幅のうち一・二幅 鎌倉時代 14世紀 どちらも(公財)静嘉堂蔵 一・二幅、前期:7月5日(土)−8月11日(月・祝)、三・四幅、後期:8月13日(水)−9月23日(火・祝)

悟りのきっかけは誰にでもある⁉国宝《禅機図断簡 智常禅師図(ぜんきずだんかん ちじょうぜんじず)》

「道釈画(どうしゃくが)と故事人物画」の展示室では、仏教や道教にちなんだ神仏や人物、後世の人々の憧れの対象となる人物の有名なエピソードなどを描いた作品を見ることが出来ました。

国宝《禅機図断簡 智常禅師図》(右)。

木の下に座り、笑みを浮かべ前方を指差して何か語っているのは中国唐時代の帰宗智常(きすちじょう)というお坊さんです。
智常の前に両手を合わせて神妙な面持ちで立っているのは張水部(ちょうすいぶ)という高士です。
太くかすれたような筆線で描かれた樹木は木肌の質感を感じさせ、人物の微妙な表情や衣文線が柔らかい筆線で描かれています。
薄墨と濃墨の太い線や細い線を使い分けた筆づかい2人の人物の距離感と存在感を浮かび上がらせます。

「禅機図(ぜんきず)」とは、禅宗で悟りを得るきっかけとなる出来事を描いた絵のことだそうです。
もともとこの作品は、祖師俗人問答によって悟りに導くことを主題とした「禅会図(ぜんえず)」が含まれる巻子(かんす)だったと考えられています。

智常の指差す先は…。張水部悟りのきっかけを得られたのでしょうか。悟りの答え皆それぞれで見つけるものなのかもしれません。

出典:リビング東京Web

右、国宝《禅機図断簡 智常禅師図(ぜんきずだんかん ちじょうぜんじず)》 因陀羅筆、楚石梵琦題詩 紙本墨画 元時代 14世紀、ほか「道釈画と故事人物画」展示風景 すべて(公財)静嘉堂蔵 前期:7月5日(土)−8月11日(月・祝)

夏休みの丸の内で謎解きアートイベントに参加しよう!

静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)では毎週木曜日のトークフリーデーの他にも会期中に本展にちなんだイベントが開催されます。

・「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」神仏と人物の謎にせまる!謎解きワークシート

親子で楽しく鑑賞をするためのツール「謎解きワークシート」「神仏と人物」のナゾに挑戦! 
問題を解いて会場に用意された解答用紙で答え合わせをすると、受付でワークシートの最後の欄に「聖徳太子くん」と「霊照女ちゃん」のスタンプがもらえます。

開催日時:会期中の開館時間内

・親子で楽しむギャラリートーク

学芸員が展示室を案内しながらお子様にも分かりやすく作品についてのお話をしてくれます。

開催日時:8月3日(日)13:00~13:30 集合場所:当館ホワイエ
*いずれも参加無料
*小学生以下のお子様は保護者の付き添いが必要
*高校生以上、付き添いの大人は当日の入館券が必要

「夏休み丸の内ご近所企画」として三菱一号館美術館とのコラボ企画もあります。
※各イベントの詳細や最新の情報は各美術館ホームページをご確認ください。

静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」は9月23日(火・祝)まで。 何が描かれているのか分かると面白い絵画の入門展です。夏休み丸の内の美術館で気軽に古美術絵画に親しむ時間を過ごしてみませんか。
是非お出かけください。

出典:リビング東京Web

「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」謎解きワークシート ©静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)[/caption]

ミュージアムグッズ

静嘉堂@丸の内のミュージアムショップは、どなたでも自由に入店してお買い物ができます。

ミュージアムグッズは、令和扇 時代不同歌合画帖(770円)、和三盆 きんぎょすくい(440円)を購入。
令和扇 時代不同歌合画帖は、扇子を半開きにしたような形で、持ちやすくとても扇ぎやすくて涼しい風が来る扇です。

和三盆 きんぎょすくいは、夏らしい可愛らしいお菓子です。

出典:リビング東京Web

ミュージアムグッズ 静嘉堂@丸の内

出典:リビング東京Web

ミュージアムショップ 静嘉堂@丸の内

〇静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内) 
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館1F
※美術館入口は、明治安田ヴィレッジ(旧・丸の内MY PLAZA)の1階
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)

〇絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ 
会期:2025年 7月5日(土)~ 9月23日(火・祝)
前期:7月5日(土)~ 8月11日(月・祝)
後期:8月13日(水)~ 9月23日(火・祝)
※前後期でほぼ全ての作品入れ替え
休館日:月曜日(7月21日、8月11日、9月15日、22日は開館)、7 月22日(火)、8月12日(火)、9月16日(火)
開館時間:10:00 – 17:00 第4水曜日(7月23日、8月27日)は午後8時まで、9 月19日(金)、20日(土)は午後7時まで開館※入館は閉館の30分前まで
※毎週木曜日はトークフリーデーです。10:00~17:00(入場は16:30まで)
会場:静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内 (明治生命館1階))
入館料:一般 1,500円、大高生 1,000円、障がい者手帳をお持ちの方(同伴者1名〈無料〉を含む) 700円、中学生以下 無料
※当日券の販売有。
※無料チケットをお持ちの方はご予約不要です。
※画像の無断転載・転用は禁止です。

〇ミュージアムショップ
営業時間:静嘉堂文庫美術館開館時間に準ずる

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください

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