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意外と答えられない大人が多い?!「28×19」→暗算できる?

  • 2025.4.21
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二桁どうしの掛け算を暗算するのはなかなか難しいものです。できれば電卓を使いたい、そんな風に思ってしまうのも無理はありません。

しかし、二桁の掛け算でも、計算方法の工夫次第で暗算ができるケースもあります。

さて今回の問題には、どのような工夫が有効でしょうか。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
28×19

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「532」です。

制限時間内に答えられたでしょうか?

よい工夫が思いつかなかったという人は、次の「ポイント」をチェックしてみましょう。暗算方法を詳しく紹介していますよ。

ポイント

今回の問題を暗算するためのポイントは、「分配法則を使って式を計算しやすい形にすること」です。

まず、式を次のように変形します。

  28×19
=28×(20−1)

19を「20−1」として表しました。

この形の式には、次の分配法則が使えます。

<分配法則>
〇×(▲+■)=〇×▲+〇×■
(▲+■)×〇=▲×〇+■×〇

分配法則とは「二つの数を足してからある数を掛けること」と「二つの数にある数を掛けてから足すこと」は同じであるという法則です。

なお、分配法則は( )の中が引き算の場合にも使えます。今回の式であれば、28に20と1をそれぞれ掛けてから引けば、28×19と同じ結果を得ることができます。

  28×(20−1)
=28×20−28×1
=560−28

「28×20」は、「28×2=56」の末尾に0を付けるだけなので、労力は二桁×一桁の計算とほとんど変わりません。「28×1」も簡単ですね。

さて、最後の引き算ですが、スピーディーに暗算するには、次のように考えると楽です。

  560−28
=560−30+2
=530+2
=532

28を引くと繰り下がりが発生して面倒なので、30を引き算した後、引きすぎた2(元の引く数28と30との差)を足しています。

こうすると、繰り下がりを回避できるので暗算がしやすくなりますよ。

まとめ

今回の問題では、二桁×二桁の掛け算を暗算する工夫について紹介しました。

掛け算の中に19のような「あと少しで10の倍数になる数」が混じっている場合は、10の倍数が出てくる形に式を変形するとよいでしょう。解説で見たように10の倍数の掛け算は簡単なので、計算時間が節約できるからです。

また繰り下がりを回避するには、元の引く数よりも大きく、切りのよい数を代わりに引いてから、元の引く数との差を足すとよいでしょう。

他にも計算の工夫が必要な問題を用意していますので、引き続きチャレンジしてみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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