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「座席の裏に、カビが生えていますね」台風でずぶぬれになった車。思わず後悔した瞬間

  • 2026.10.8
「座席の裏に、カビが生えていますね」台風でずぶぬれになった車。思わず後悔した瞬間

嵐の夜、「閉めたはず」と思い込んだ私

去年の秋、大きな台風が近づいていた日のことです。

40代の私は仕事から帰り、いつもの駐車場に車を止めました。

風はまだそれほど強くありませんでしたが、空は妙に暗くなっていました。

夜になると、雨風は一気に強まりました。

居間の窓ガラスに雨が激しく打ちつけ、外の木も大きく揺れています。

カーテンのすき間から外を見た妻が、不安そうに言いました。

「車、大丈夫かな」

私はソファにもたれたまま答えました。

「大丈夫だよ。台風が来る前に、車の窓は閉めたはずだから」

妻がこちらを振り返ります。

「……はず?」

「10年乗ってるけど、閉め忘れたことなんて一度もないよ」

そう言い切った私は、わざわざ外へ確認しに行こうとは思いませんでした。妻は少し首をかしげていましたが、私もそのままお茶を飲み、その夜は眠ってしまいました。

翌朝見つけた、5センチのすき間

翌朝、台風はうそのように去っていました。

私は車の様子を見ようと駐車場へ出ました。車体は落ち葉だらけでしたが、大きな傷などは見当たりません。

ひとまず安心して運転席のドアを開けた瞬間、私はその場で固まりました。

座席も足もとのマットも、ずぶぬれだったのです。

「え…?」

慌てて見上げると、運転席の窓が5センチほど開いていました。

昨夜あれほど自信満々に「閉めたはず」と言った自分の言葉が、一気によみがえってきました。

それから私は、掃除機で水を吸い出し、何日も窓を全開にして車内を乾かしました。

それでも、乗るたびにむっとするようなにおいが残ります。

数日後、心配になった私は車を販売店へ持って行きました。

対応してくれた40代くらいの男性は、座席の裏などを確認したあと、受付のカウンターに戻ってきました。

「座席の裏に、カビが生えていますね」

「えっ……。窓、ほんの少し開いてただけなんですけど」

「台風の雨だと、そのくらいのすき間からでもかなり入ってしまいます。この年数ですと、買い替えも検討されたほうがいいと思います」

10年乗った愛着のある車でしたが、私は悩んだ末、泣く泣く新しい車に乗り換えました。

それ以来、窓の確認が止まらない

あの一件以来、私は車を降りるたびに、すべての窓が閉まっているか3回確認するようになりました。

自分の車だけではありません。妻の車でも、友人の車でも、降りるとつい窓を見てしまいます。

先日も、妻の運転で買い物に出かけた帰りのことです。

助手席から降りた私は、いつものように車のまわりをぐるりと回っていました。そして後ろの席の小さな窓を指でなぞり、3回目の確認をしていると、運転席から降りてきた妻が鍵を手に言いました。

「そこ、もともと開かない窓だよ」

「……あ、そうだった」

私は4回目の確認に向かいかけていた指を、そっと引っこめました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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