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かつて“2代目セーラームーン”に抜擢された美少女。第1子を出産した今、娘を支配する“毒親”役で「撮影中はキレまくり」

  • 2026.10.16
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原史奈-2001年3月撮影(C)SANKEI

25年前の2001年9月、東京・テアトル新宿のステージに、総勢15人もの若手アイドルたちが勢ぞろいした。オムニバス・ホラー映画『恐怖学園』の完成披露試写会。「学園祭」と銘打たれたその舞台を、若い男性ファンたちが熱狂的に迎えた。

その熱狂の中に、当時20歳の原史奈がいた。彼女が出演したのは、高校の新体操部を舞台にした第3話『死神少女』。部員の春野香澄を演じた原は、撮影期間は短かったと前置きしたうえで、新体操部の役なので特訓をしたと続け、「皆苦労しながら頑張りました」と結んだ。

すでにグラビアやテレビで名の知られていた彼女が口にしたのは、皆で重ねた新体操の特訓だった。当時の彼女が置かれていた立ち位置を知ると、この一言に込められた誠実さが、より鮮やかに浮かび上がってくる。

15人のアイドルと夜のレイトショー

『恐怖学園』は、同年の春に公開された『悪魔が棲む家2001』に続く、気鋭の美少女たちを一堂に集めたオムニバス・ホラーの第2弾だった。小学校、中学校、高校を舞台にした3つのエピソードで構成され、キャスト陣の顔ぶれも小学生から若手教師役までと幅広い。

劇場映画デビューとなった山口誠監督のもと、撮影は6月に終わり、8月に完成。舞台挨拶にはキャストがエピソードごとに登場したが、スタッフの制止を聞かずにビデオカメラを回すファンが現れ、進行がいったん中断するハプニングもあった。

原が出演した第3話は、夏休みの部活に向かう香澄が、校門でカラスの死骸を目撃するところから始まる。練習中に先輩の耳から突如として血が流れ落ち、やがて香澄自身も行方不明になるという不穏なストーリーだ。

撮影2日の裏にあった本物の部活

この第3話の出演者たちの言葉を繋ぎ合わせていくと、原が語った「特訓」の大変さが浮き彫りになる。

撮影に費やされた時間は、わずか2日間。金田美香が「すごい大変なスケジュール」と表した強行軍だった。しかも全員が新体操未経験。キャプテン役を任された浅見れいなは人よりうまくやらなければならず、上原まゆみも、皆ですごい練習をしたと明かしつつ、日常の会話の場面で見える普段の顔も見てほしいと語っていた。

未経験の少女たちが、2日間の撮影に向けて、そろって新体操の猛練習を重ねる。夏休みの部活動を描いたホラーの裏側には、本物の部活動さながらの準備があったのだ。

原はその大変さを、自分ひとりの苦労話としては語らなかった。挨拶で彼女が主語にしたのは、「私達」であり、「皆」だった。

7月に行われたクランクアップ会見でも、原は高校生篇の魅力を伝えていた。血がバンバン飛び出すようなスプラッターではないと前置きしつつも、最後には血の出るシーンがあると明かし、「観る人にインパクトを残す映画です」と作品をアピールした。同席した金田が、暑い日が続くのでこれを観て涼しくなってほしいと呼びかけたのに対し、原の言葉は一歩引いた視点から作品を売り込んでいた。

名の知られた20歳が見せた自然体のチームワーク

当時の原史奈は、すでに芸歴3年を超えていた。1998年に「日テレジェニック'98」に選ばれてグラビアでデビューし、同年にはミュージカル『美少女戦士セーラームーン』の2代目月野うさぎ役に抜擢。さらに2000年10月からはフジテレビの特撮ドラマ『鉄甲機ミカヅキ』に二宮ユキ役でレギュラー出演するなど、若くして華々しい実績を重ねていた。

その一方で、『恐怖学園』に集まった15人の中には、オーディションで選ばれて今作が初仕事という新人たちもいた。中学生篇の吉川恵梨は、初めての仕事で分からないことが沢山あったが、周りの人たちが優しかったので最後までできたと挨拶している。

キャリアも知名度もあった原が、高校生の役で共演者たちと新体操の特訓に打ち込む。そして晴れの舞台挨拶では、「私達の場合」とチームを主語にして語り出す。そこには、スター然とした気負いのない、部活の仲間のような温かさがある。

生徒役から“毒親”の役へ

かつて新体操部員として恐怖に怯える役を演じた原史奈は、いま大人の側の役を演じている。

映画『BATTLE KING!! Map of The Mind -序奏・終奏-』(2025年公開)では武田校長役を演じ、2026年5月に配信が始まったショートドラマ『ハッピーファミリー 〜復讐のレンタルお母さん〜』(BUMP)では、高校生の娘を支配する母親・麻里奈の役に挑んだ。SNS上では「理想のママ」を演じながら、家庭では娘を執拗に縛り付けるという強烈な毒親の役どころだ。

この役について原は、「私史上、最高にハイカロリーなお芝居でした!!」とコメントを寄せている。撮影中はキレまくりで、血圧は上がりっぱなし。数年分の感情をぶつけたと振り返っている。プライベートでは2024年12月に第1子を出産しており、自らも母である人がこの歪んだ母親像を演じたギャップも興味深い。

25年前、テアトル新宿の舞台で、仲間たちとの特訓を「私達」の話として語った20歳。四半世紀を経て強烈な悪女を演じたいまも、彼女の言葉は、一緒に作品を作る人たちのほうを向いているように思う。


※記事は執筆時点の情報です

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