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20年前、しょこたんが「ギザかわゆす」と大興奮した17歳。ウエスト53センチで、応募1万6000人超の頂点に

  • 2026.10.12
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2006年12月、TBSテレビ系アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』でアフレコに初挑戦した林未紀(C)SANKEI

20年前の2006年9月、ワタナベエンターテインメントが次世代のグラビアアイドル発掘を掲げて開催した『第1回B-GIRLオーディション』で、千葉県出身の17歳・林未紀がグランプリの栄冠に輝いた。応募総数は実に1万6000人超。その頂点に立ったのは、もっとも堂々とした少女……ではなく、緊張で硬くなっていた少女だった。

最後まで残った7人のなかでも、彼女の緊張はひときわ際立っていた。アニメ映像に声をあてるアテレコ審査では、途中で言葉に詰まってしまう。それでも、続く歌唱審査ではJUDY AND MARYの『BLUE TEARS』を熱唱した。

グランプリが発表されても、表情の強ばりは解けない。「いっぱい失敗したので」と口にし、選ばれたことが「本当に信じられない」と語った。晴れの舞台でこぼれ出たのは、歓喜の言葉というよりも、自らの失敗への戸惑いだった。

大興奮のしょこたんと戸惑う新人のコントラスト

この日、喜びを爆発させていたのが、特別審査委員として駆けつけた事務所の先輩・中川翔子だ。

中川は、10代の候補者たちの一生懸命な姿に大興奮。自身のオーディションで戦隊モノのポーズをたくさん披露して皆に引かれた、という苦い黒歴史まで明かした。

そんな先輩が、自らの“妹分”となる林を「ギザかわゆす」とほめる。ウエスト53センチのくびれがあれば「突っ走って行けると思います」と言い、自分の事務所は女の子が少ないので本当に嬉しい、と喜ぶハイテンションなしょこたん。一方の林は、硬い表情のままだった。この鮮やかな温度差が、あの日いちばんのハイライトだったと思う。

試された声とくびれが拓いた道

オーディションの舞台で試された声とくびれは、その後の仕事にも顔をのぞかせる。

アニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』ではソフィー役を務め、声優としての第一歩を刻む。そして2007年2月に出た1st DVD『林未紀 みきPON53』の題には、あの日中川がほめたウエストと同じ「53」が入っている。

勢いは止まらない。中川と並んで雑誌『ヤングガンガン』の表紙を飾り、UHA味覚糖「ぷっちょ」のCMではアンガールズとともに「ぷっちょカウンジャー」として共演。『週刊少年ジャンプ』の読者コーナー「ジャンプ魂」では、2代目アシスタントも務めた。

なぜ彼女の歌は『アイドルになりたい。』だったのか

2009年2月、DVD『恋愛模様』の発売記念イベントを秋葉原で控えたころも、林はスレンダーボディとくびれをトレードマークに、グラビア、CM、声優と多忙を極めていた。

活動の場は、映画『口裂け女2』『湾岸ミッドナイト THE MOVIE』やドラマ『鉄道むすめ』、そして舞台『メンズ校』など様々な場所へと広がっていく。

そんな彼女の足跡のなかに、1枚のCDがある。グランプリ獲得から約1年後の2007年8月にリリースされた、デビューシングル『アイドルになりたい。』だ。

プロデュースを手掛けたのは、元ピチカート・ファイヴの小西康陽。カップリングにはムーンライダーズの『マスカット ココナッツ バナナ メロン』のカヴァーが収録されるという布陣だった。

すでに業界のスポットライトを浴びていながら、冠されたのは「なりたい」という希求の言葉。そして末尾に添えられた、小さな句点。選ばれたことすら信じられず、硬い表情のままだったあの日。17歳の林未紀に、これほど似合う曲名はなかったと思う。


※記事は執筆時点の情報です

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