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20年前、たった3ヶ月で快挙を達成した『大ヒット映画』の“ネタバレ”しかけた主演の【イケメン俳優】とは?

  • 2026.10.10
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2006年9月、映画『デスノート the Last name』街頭ゲリラ報告会に登壇した藤原竜也(C)SANKEI

20年前の2006年9月、平日の昼間の新宿駅前に、およそ700人のファンが詰めかけた。同年11月に公開を控えていた映画『デスノート the Last name』の街頭ゲリラ報告会。登壇したのは、日本中を巻き込んだ前編の熱狂冷めやらぬなか、完結編を背負った主演・藤原竜也と金子修介監督だ。

当時24歳の藤原は、撮影の苦労を語ったあと、ふと少年のような本音をこぼした。名前を書けば人を死に至らしめるノートの持ち主を演じた男が、新宿のど真ん中で欲しがったのは、それとはまったく正反対のノートだった。

死神が立つステージで見せた24歳の本音

イベントが行われた新宿ステーションスクエアは、前編の撮影が行われたゆかりの地でもある。ここで撮影したので思い出深いと話した藤原は、完結編の手応えについて「今回は、前作以上に役に入り込めました」と語った。

クライマックスのシーンを撮った3日間は、タイトなスケジュールで本当に大変だったと振り返る。だが、作品を自信たっぷりにPRしたあと、藤原は「次は、名前を書いた子が自分を好きになってくれる“ラブノート”が欲しいな」と本音をのぞかせた。

冷徹な頭脳で世界を震撼させるあの夜神月なら、天地がひっくり返っても口にしないであろう一言である。新世界の神になろうとしたダークヒーローと、女の子に振り向いてほしい24歳の青年。その鮮烈なギャップが、死神の立つステージの上で鮮やかに同居していた。

ネタバレに慌てる愛嬌とメガヒットへの冷静な眼差し

ファンから早くも「第3弾を製作する可能性は?」と質問が出た際も、藤原の素顔が覗いた。金子監督から、世の中に絶対ないということはないと前置きされて「やる?」と水を向けられると、藤原はしばらく黙りこくった。そして「これってどこまで話していいんですかね?」と取り乱し、思わず後編のネタバレをしそうになっていた。

もっとも、当時の藤原が見せていたのは、そうした親しみやすい顔だけではない。

そのわずか3か月前の6月、前編『デスノート』は公開2日間で30万人以上を動員し、あの『ダ・ヴィンチ・コード』を抜いて初登場1位を記録していた。東京国際フォーラムでのジャパンプレミアでは、劇中よろしくリンゴを片手に現れた。死神は今もそばにいて、緊張してるんじゃないかと聞いてくると話して会場を盛り上げつつ、本作で世界に挑戦したいと意気込んでいた。

ところが、後編の撮影現場が報道陣に公開された日、前編の動員が公開1週目で70万人を突破したと聞いた藤原は、うれしいと言いながらも「ぼくらはとても冷静に受け止めています」と答えている。プレミアの壇上では観客を盛り上げ、撮影の現場では数字に浮かれない。この熱狂に呑まれないクレバーさもまた、若き藤原竜也の顔だった。

11月に公開された完結編『デスノート the Last name』は、興行収入52億円と前編を大きく上回るヒットになった。

映画の狂乱と演劇の最前線を往復した日々

だが、この時期の藤原の凄まじさはスクリーンの中だけに留まらない。

新宿でのゲリラ報告会が行われた9月20日は、蜷川幸雄演出の舞台『オレステス』(Bunkamuraシアターコクーン)の上演期間の真っ只中だった。

大ヒット映画の座長として街頭に立ちながら、劇場では蜷川作品に出演していた。さらに同年12月には、同じ劇場で野田秀樹演出の舞台『ロープ』にも出演している。日本中の注目を集める映画の主演でありながら、蜷川幸雄と野田秀樹、二人の演出家の舞台に続けて立っていたのである。

10年後の2016年には、続編『デスノート Light up the NEW world』に再び夜神月として出演した。メガホンをとった佐藤信介監督は、10年ぶりの月の芝居なのに一瞬でその時に戻ってもらえたと、興奮の面持ちで振り返っている。

20年後の今も「大変」と口にする人

そして2026年の今も、藤原竜也の歩調は変わらない。映画と舞台、その二本立てを今なお走り続けている。

舞台では、2026年1月に開幕した村上春樹原作の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で主演の私役を務め、国内公演を経て、2026年10月にはロンドンとパリでの公演を控えている。

一方で映画に目を向ければ、主演シリーズの7年ぶりとなる新作『カイジ 人生リベンジゲーム』(2027年1月29日公開)が控える。公開決定に寄せたコメントで、藤原はどのシーンもとにかく大変だったと明かし、「出口の見えないような戦いの連続でした」とつづった。2027年春には、主演映画『全領域異常解決室』の2作連続公開も控えている。

20年前、新宿の駅前で完結編の撮影を本当に大変だったと話した青年は、40代になった今も、カイジの撮影をとにかく大変だったと語っている。

第3弾の質問にオロオロしていた24歳は、10年後に夜神月を蘇らせ、さらに再びカイジの世界へと舞い戻ってきた。キャリアを重ねても、現場の苦労を包み隠さず大変だと口にする。その人間臭さは、ラブノートが欲しいと本音をこぼした20年前の秋の日と、あまり変わっていないように思う。


※記事は執筆時点の情報です

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