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炊飯器のNG5つ やけどの4割超はふたが開いたとき

  • 2026.9.28

NITEの製品事故情報から電気炊飯器の事故241件を集め、やけどの記録29件の起き方をweboo編集部で分類すると、4割超の13件は炊飯中にふたが開いた、または圧力が残ったままふたを開けたときの事故でした。新米の季節にやりがちなNG5つと、代わりにできることをまとめました。

新米が出回ると、炊飯器の出番がいつもより増えます。毎日のことなので、扱いもつい自己流になりがちです。
この記事でわかることは次のとおりです。
・電気炊飯器の製品事故の記録241件でみる、やけどの起き方と使い方のミス(weboo編集部の集計)
・子どもの置き場所、蒸気口、圧力式での調理、ふたの米粒、コードの自己流修理。やりがちなNG5つと代わりにできること
・炊飯器の蒸気は、高温蒸気への対策機能の表示がある2銘柄とない1銘柄で温度がどれだけ違うか(国民生活センターのテスト)
根拠にしたのは、NITE(製品評価技術基盤機構)・国民生活センター・消費者庁・こども家庭庁・東京都の公表資料です。

炊飯器の事故241件を読んで分類 やけど29件中13件はふたが開いたとき

NITEの製品事故情報の検索サービス「NITE SAFE-Lite」で、電気炊飯器の事故を集めました。品名で絞ると241件(品名に「炊飯器」を含むもの204件、品名が「電気がま」のもの37件。ガス炊飯器は含みません。1997年〜2025年8月に発生)。weboo編集部が1件ずつ読み、事故の内容に「火傷(やけど)」と書かれた29件を、どう起きたかで分けました。
・炊飯中にふたが開いた・飛んだ:9件
・火が出た(消火しようとしたときなど):8件
・圧力が残ったままふたを開けて、中身が噴き出した:4件
・子どもがふたを開けた・本体ごと落ちた:3件
・蒸気口や本体に手・顔が触れた:3件/ふたと本体の合わせ目から蒸気や湯が漏れた:2件

炊飯中にふたが開いた9件と、圧力が残ったままふたを開けた4件を合わせると13件(44.8%、4割超)。この13件はいずれも2003〜2009年に起きた事故で、うち12件は品名に「家庭用の圧力なべ及び圧力がま」の区分が付いた炊飯器でした。ふたが開いて、熱いご飯やおかゆ、蒸気が体にかかったという記録です。
事故原因の記述から見ると、241件のうち使い方が原因とみられるものは43件、製品の不具合は44件、長く使ったことによる劣化は5件、原因がわからない・製品以外が原因とみられるものなどが149件でした。

数字を見るときの注意
・これはNITEに通知された製品事故のうち、検索で拾えた電気炊飯器の事故の件数です。事故全体の数ではありません
・起き方・原因の分け方はweboo編集部が記録を読んで決めたもので、NITEの分類ではありません。1件に1つを当てはめました
・炊飯中にふたが開いた9件は、多くが原因の特定に至っていない記録です
ここからは、記録に多い起き方と公的機関の呼びかけをもとに、NG1〜5をみていきます(NGの並びは件数の順ではありません)。

NG1|子どもの手が届く床や低い台で炊く

キッチンが狭くて、炊飯器は床に近い棚やスライド式の台に。大人には使いやすい高さでも、はいはいやつかまり立ちの子どもには目の前です。
集計したやけどの記録には、子どもが関わった事故が3件ありました。炊飯中に子どもが開閉ボタンに触れてふたが開き、中に手を入れた、床に置いた炊飯器のふたを幼児が開けて内なべの上に座った、高さ48cmのキッチンラックで炊飯中の炊飯器を1歳の子どもが引きずり落とし、重傷を負った、という記録です。
消費者庁も、キッチンの床に炊飯器を置いて炊いていたところ、1歳の子どもが蒸気に触ってやけどをした事例を紹介しています。

代わりに:こどもの手の届かない位置に置く。
こども家庭庁は、炊飯器から出る蒸気に触れてやけどをすることがあるので、キッチンのレイアウトを見直し、こどもの手の届かない位置に設置しましょうと呼びかけています。国民生活センターも、乳幼児が蒸気に触れることがない位置に設置するよう求めています。あわせて、乳幼児が家電にぶつかったり電源コードを引っ張ったりして転倒・落下させる事故も起きているため、落下を防ぐ観点も置き場所を決めるうえで大切だとしています。

NG2|炊飯中の蒸気口に手や顔を近づける

炊けたかな、と炊飯器の上に手をかざす。異音がして、顔を近づけてのぞき込む。とっさにしがちな動作です。
集計した記録にも、蒸気口や本体に手・顔が触れてやけどをした事故が3件ありました。炊飯中の炊飯器の10cmほど上に手を近づけた、異音が気になって耳を近づけ頬が本体に当たった、という記録です。3件とも、取扱説明書などに蒸気口に触れない・手などを近づけない旨の注意表示があったと記録されています。

国民生活センターが市販の電気炊飯器3銘柄で、炊飯中の蒸気口の上の温度を測ったテストがあります(2021年9月公表)。高温蒸気への対策機能を表示していない銘柄は、蒸気口の真上で99℃、10cm上でも78℃ありました。対策機能を表示していた2銘柄は、蒸気口の真上で31℃と28℃でした。ただし、対策機能のある銘柄でも、蒸気口付近の表面温度は70℃以上になることがありました。

代わりに:蒸気に触れない。買い替えは蒸気を抑える機能も検討。
国民生活センターは、炊飯器などの蒸気について「数秒触れただけでやけどを負うおそれがあります」と注意しています。特に乳幼児のいる家庭では、購入時に高温蒸気への対策機能(蒸気レス、蒸気カット、蒸気セーブ等)を表示したものを積極的に検討するよう勧めています。消費者庁も、購入時にそれらの表示を確認するよう呼びかけています。

NG3|圧力式で炊飯以外の調理、重いふたを無理に開ける

煮豆やおかゆ、角煮も炊飯器におまかせ。便利な使い方ですが、圧力式の炊飯器では機種によって禁止されている調理があります。
使い方が原因とみられる43件のうち、炊飯以外の調理や、メニュー・水量の間違いによる事故は8件ありました。小豆の皮やトマトの皮、薄く切ったにんじんが圧力を調整する部分に詰まった、おかゆを「白米ふつう」のメニューで炊いて激しく沸騰した、といった記録です。
このうち4件は、圧力が残ったままふたを開けて中身が噴き出し、やけどを負った事故でした。ふたが開かないのでボタンを強く押したら勢いよく開いた、という記録もあります。

代わりに:用途以外に使わず、重いときは取扱説明書の指示どおりに。
東京都は圧力式炊飯器について、炊飯器の用途以外の使用はやめましょうと呼びかけ、ポリ袋、あく取りシートを使用した調理や、煮豆、青菜などの調理は禁止されている機種があるとしています。東京都が2008年に禁止事項を再現したテストでは、豆やあく取りシート、ポリエチレン袋で蒸気口がふさがれ、内容物が飛び散ったり、高温の蒸気がふきだしたりした場合がありました。
炊飯が終わってもふたが重くて開かない場合は、無理に開けると内容物がふきだすおそれがあるとして、「冷ましてから開ける」など取扱説明書の指示に従うよう求めています。

NG4|ふたの周りの米粒をそのままに炊く、炊飯中に開ボタンを触る

内なべは毎回洗っても、ふたのふちやロックの周りについたご飯粒は、ついそのまま。忙しい朝ほど見落としがちです。
炊飯中にふたが開いてやけどを負った9件のうち7件では、事故原因の欄に、ふたのロック部分に米粒などが詰まって、ロックが十分にかかっていなかった可能性が書かれていました。やけどのなかった記録も含めると、同じ趣旨の記述は16件あります。やけどの7件のうち3件の記録には、クランプ受け部に大量の米粒を詰めなければ再現できなかったとも書かれています。ただし、いずれも再現できないなどの理由で、原因の特定には至っていない記録です。

代わりに:炊飯前に弁や本体とふたの間の米粒を確認し、ふたは確実に閉める。
東京都は圧力式炊飯器について、炊飯前には、圧力を調整する弁、本体と蓋の間などに、ご飯粒などの異物がついていないことを確認しましょうと呼びかけています。炊飯時には蓋を確実に閉め、圧力がかかった状態で蓋を開けないようにとしています。2008年の調査では、炊飯中は開ボタンにさわらないよう注意しています。開ボタンを押して万一「半ロック状態」になると、加圧時にふたが開いてしまうおそれがあるためです。
NITEも、圧力調整装置や安全装置のノズルの点検・清掃が不十分だと、食品カスが詰まって正常に作動しないことがあるとして、調理前に取扱説明書に書かれた方法で点検・清掃するよう求めています。

NG5|傷んだコードを自分でつなぐ・テープで直す

コードの付け根が傷んできたけれど、まだ炊ける。切れかけた部分をテープで巻いたり、別のコードをつないだりして使い続けるケースです。
使い方が原因とみられる43件のうち、いちばん多かったのは電源コードを自分でつないだ・直した事故(11件)でした。コードを強く引き出した、繰り返し曲げたなど、コードに無理な力がかかった事故も7件あり、合わせた18件のうち10件は被害の種類が「火災」の記録です。コードを切って手でねじってつないでいた、コードリールを外して内部の配線と直接つないでいた、といった記録があります。

代わりに:使用を中止して販売元に相談。コードに無理な力を加えない。
NITEは、電源コードの修理・改造は大変危険ですとして、コードが破損した場合は使用を中止し、各製品の販売元に相談するよう呼びかけています。素人修理をすると、発熱や発火を生じて火災に至る可能性があるとしています。
配線器具の事故を防ぐポイントとしても、電源コードに無理な力を加えない、ねじり接続やビニールテープでの補修などの改造や修理を行わないことを挙げています。また、内部で断線などしたコードは発火するおそれがあるため、電源を入れても動かない、動きが不安定などの異常があれば使用を中止するよう求めています。

よくある質問

本体を丸洗いしてもいい?

集計した記録には、炊飯器の本体を水洗いした・内なべを外して本体の内側に水を入れて洗ったあとに、発火や焼損に至った事故が3件ありました。このうち1件の記録には、取扱説明書に「本体を水につけたり、水をかけたりしない」旨が記載されていると書かれています。お手入れの方法は、お使いの製品の取扱説明書で確かめてください。

製品の不具合による事故も多いの?

集計した241件のうち44件は、事故原因の記述から製品の不具合とみられるものでした。その中には、同じ原因の記述でまとまって記録された事故(6件・5件のまとまりなど)が含まれます。
お持ちの炊飯器がリコールの対象になっていないかは、NITE SAFE-Liteで製品名から事故やリコールの情報を調べられます。

まとめ 炊く前にふたの周りと置き場所を確かめる

炊飯器でやりがちなNGと、代わりにできることをおさらいします。
・子どもの手が届く床や低い台で炊く → こどもの手の届かない位置に置く
・炊飯中の蒸気口に手や顔を近づける → 蒸気に触れない。買い替えは蒸気を抑える機能も検討
・圧力式で炊飯以外の調理、重いふたを無理に開ける → 用途以外に使わず、重いときは取扱説明書の指示どおりに
・ふたの周りの米粒をそのままに炊く、炊飯中に開ボタンを触る → 炊飯前に弁や本体とふたの間の米粒を確認し、ふたは確実に閉める
・傷んだコードを自分でつなぐ・テープで直す → 使用を中止して販売元に相談。コードに無理な力を加えない
NITEの製品事故の記録241件をweboo編集部で集計すると、やけど29件の4割超にあたる13件は、炊飯中にふたが開いた、または圧力が残ったままふたを開けたときの事故でした。子どもの手の届かない位置に置く、蒸気に触れない、用途以外に使わない、ふたの周りの米粒を確かめる、傷んだコードは使わない。新米を炊く前に、ふたの周りから見直してみてください。

※本記事は炊飯器の事故を防ぐための一般的な情報提供を目的としたものです。使う前に、お使いの製品の取扱説明書・本体の表示を必ず確認してください。
※起き方・原因別の件数は、製品評価技術基盤機構(NITE)の「NITE SAFE-Lite」で、電気炊飯器の事故をweboo編集部が2026年9月28日に検索し、記録をもとに分類・集計した値です。記事の情報は2026年9月28日時点のものです。

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