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「たった7,500円だから…」スキマバイトの申告を放置した40代男性→後日、社会労務士から告げられた事実に“血の気が引いたワケ”

  • 2026.9.30
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皆さま、こんにちは。社会保険労務士の小泉です。

「これくらいなら大丈夫だろう」。私たちは日常生活の中で、つい自分の感覚で判断してしまうことがあります。しかし、その思い込みが思わぬ損失につながることも少なくありません。

今回は、実際の相談でも繰り返し耳にする「危険な思い込み」と、知らないと後悔しかねない失業保険の申告ルールについて解説します。

「半日だけ」「7,500円だけ」が危ない―多くの人が勘違いしている申告ルール

40代男性のAさんは、会社を退職し、ハローワークで失業保険(基本手当)を受給しながら次の仕事を探していました。

「たった半日だし、報酬も7,500円だけだから大丈夫だよね……」

生活費の足しに少しでもなればと、スマートフォンのアプリで短時間のスポットワークを見つけました。ほんの数時間、指示された作業をこなして得たお金は7,500円。空いた時間を有効活用できた満足感もあり、「これくらいの金額なら、わざわざ申告しなくても大丈夫だろう」と軽い気持ちで考えていたのです。

しかし、この安易な思い込みが、のちに血の気が引くほどの事態につながるとは、その時のAさんは知る由もありませんでした。

認定日を控えたある日、私のところに相談する機会がありました。そこで「実は先日、7,500円ほどの単発バイトをしたのですが、これくらいなら申告不要ですよね?」と尋ねてきたのです。

「少しくらいなら大丈夫」は制度にない―判断するのは自分ではなくハローワーク

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

すると、先生の表情が一気に引き締まり、こう言われました。

「働いた実績は、時間や金額に関わらず、絶対に申告しなければいけません。」

その言葉に、私は一瞬で凍りつきました。

先生の話によると、「少ししか働いていないから申告しなくてもよい」というルールは雇用保険制度に一切存在しないのだそうです。受給期間中にスポットワークなどで働くこと自体は禁止されていません。しかし、就労や手伝いをした事実があるなら、それを「失業認定申告書」に正しく記載する必要があります。

支給対象になるかどうか、あるいは減額されるかどうかといった取り扱いを判断するのは自分ではなく、あくまでハローワークなのです。

さらに恐ろしかったのは、申告を怠った場合に来るペナルティの話でした。

「もしこれを黙ったまま受給してしまうと、悪質な不正受給とみなされる可能性があります。そうなると、受け取った基本手当を返還するだけでなく、不正受給額の最大2倍の納付命令が出されることがあるんです」

つまり、返還額と合わせて最大で3倍相当の負担になるということです。例えば、不正受給額が10万円と判定されれば、20万円の納付命令が加わり、合計30万円を支払わなければならなくなります。納付が遅れれば延滞金まで発生するとのことでした。

「数時間働いて得た7,500円」のつもりが、自分の勝手な判断のせいで「30万円の負担」になって跳ね返ってくるかもしれない――。

「7,500円以下なら申告不要」といったルールはありません。自分で線引きをしてしまうことが、一番危険なのです。

実際に相談を受ける中でも、「これくらいなら申告しなくてもいいと思っていました」という言葉は決して珍しくありません。

数時間の収入が30万円の負担に? 失業保険で本当に守るべきルール

幸いにもAさんは認定日の前に相談できたため、ハローワークで正しく申告を済ませることができ、事なきを得ました。

もちろん、申告漏れがあれば、すべてが直ちに悪質な不正受給になるわけではありません。しかし、就労や内職・手伝いなどの事実を故意に申告せず基本手当を受給した場合は、不正受給と判断される可能性があります。

「数時間働いて得た7,500円」のつもりが、「30万円の負担」へと変わってしまえば、その代償は決して小さくありません。スポットワークが当たり前になった今だからこそ、制度を正しく理解しておく必要があります。大切なのは、「働いてはいけない」と考えることではありません。

「働いたら申告する」。

この順番を間違えないことです。

申告した結果、どのように取り扱われるかはハローワークが判断します。迷ったときは、自分で判断せず、できるだけ早めにハローワークへ相談してください。そのひと手間が、安心して失業保険を受給するための何よりの近道になります。


執筆・監修:小泉@社労士ライター

20年以上の社労士経験を通じて、多くの相談者から「こんな制度があるとは知らなかった」「もっと早く相談しておけばよかった」という声を聞いてきた経験から、専門知識を、必要とする人に、正しく、わかりやすく届けることを大切にしている。社会保険・労働保険、公的年金をはじめ、暮らしや仕事に関わる制度について、専門家としての正確性と、生活者目線のわかりやすさを両立した情報を執筆・発信。保有資格は、社会保険労務士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士など。

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