1. トップ
  2. ヘルスケア
  3. 炭水化物を食べると老ける? 研究が示したのは真逆の結果だった

炭水化物を食べると老ける? 研究が示したのは真逆の結果だった

  • 2026.9.21

「炭水化物は太りやすい」と敬遠されることもあるが、極端に減らすことが正解とは限らないようだ。全粒穀物や豆類などを中心に、総摂取カロリーの53%を炭水化物から摂る食事を4週間続けた人は、血圧や血糖値などから推定した「生物学的年齢」が若い数値を示したことが、新たな研究で明らかになった。(フロントロウ編集部)

炭水化物53%の食事で「生物学的年齢」が約4.1歳若い数値に

オーストラリアのシドニー大学などの研究チームが学術誌『Aging Cell』に発表した研究では、65〜75歳の比較的健康な男女104人を、食事内容の異なる4つのグループに無作為に分け、4週間にわたって変化を調べた。

参加者に提供されたのは、「高脂肪・低炭水化物の雑食」「低脂肪・高炭水化物の雑食」「高脂肪・低炭水化物の準菜食」「低脂肪・高炭水化物の準菜食」の4種類の食事。いずれも総摂取カロリーの14%をたんぱく質から摂る一方、高炭水化物食では53%を炭水化物、28〜29%を脂質から摂取した。

その結果、炭水化物53%の雑食をとったグループでは、参加者の普段の食事に最も近かった高脂肪・低炭水化物の雑食グループと比べ、血圧や血糖値などから推定した「生物学的年齢」が、約4.1歳若い数値を示した。ただし、これは実際に体が4.1歳若返ったことを意味するものではない。

研究では、血糖値、血圧、コレステロール、炎症指標など複数のデータを組み合わせる「Klemera–Doubal法」を使って生物学的年齢を推定した。研究者たちは、4週間で見られた変化について、食事に対する一時的な体の反応である可能性もあり、老化そのものが逆転したとは断定できないとしている。

ポイントは炭水化物の量だけではない

今回の結果を「炭水化物を多く食べれば若返る」と捉えることはできない。研究で提供された食事に含まれる炭水化物は、主に全粒穀物、豆類、野菜、果物など、未加工または加工度の低い食品に由来するものだった。

また、生物学的年齢が若い数値を示す傾向は、高炭水化物の雑食グループだけでなく、植物性食品を多く取り入れた準菜食グループでも確認された。ただし、準菜食グループでは一部の結果が統計的に有意とは認められなかった。

研究チームは、炭水化物の割合だけでなく、食物繊維の増加や脂質の減少、植物性食品の多さなど、食事全体の違いが結果に関係した可能性を指摘している。一方、精製された糖質を多く含む食事については今回調べておらず、同じ結果が当てはまるとは限らないとしている。

「老化が逆転した」とはまだ言えない

研究対象は65〜75歳の104人で、調査期間も4週間に限られている。研究者たちは、確認された変化が食事に対する一時的な反応なのか、長期的な老化や病気のリスク低下につながるのかは、現時点では分かっていないと説明している。

今回の研究が示したのは、炭水化物を単純に増やせば若返るということではなく、全粒穀物や豆類、野菜、果物などを取り入れた食事によって、血圧や血糖値などから推定した「生物学的年齢」が短期間で変化する可能性。研究チームは、その変化を「生物学的年齢の逆転」と解釈するには、より長期間の研究が必要だとしている。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ