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「ゆっくり撮らせろよ!」写真スポットを15分占領した男性。思わず係員に同情したワケ

  • 2026.9.16
「ゆっくり撮らせろよ!」写真スポットを15分占領した男性。思わず係員に同情したワケ

10分待ちのはずだった列

初夏の休みに、友人と海沿いのテーマパークへ出かけた。園内で人気のアトラクションの前に写真スポットがあり、私たちも列に並んだ。

前には5組ほどだったので、「これなら10分くらいかな」と友人と話していた。

何組かが順番に写真を撮り、列は少しずつ進んでいった。

ところが、私たちの2組前にいた男性の番になると、急に動きが止まった。

男性は鞄から携帯と小型の三脚を取り出した。高さを変えては画面を確認し、少し離れて立ってみては、また三脚の位置を直している。

連れの女性が後ろを振り返り、小さな声で言った。

「ねえ、もう撮れたんじゃない?後ろ、待ってるよ」

「まだ。ちょっと角度が違うんだよ」

「でも、結構並んできてるよ」

「分かってるって。もうちょっとだから」

そう言いながら、男性の手は止まらなかった。

しばらくすると、近くにいた係の人が様子を見に来た。

「すみません。後ろにもお待ちの方がいらっしゃるので、そろそろ交代をお願いできますか」

男性は画面から目を離し、少し不満そうに係の人を見た。

「せっかく旅行で来てるんですよ。ちゃんとした写真を撮りたいんですけど」

「そうですよね。ただ、かなり列が伸びてきていまして…」

係の人は後ろを示した。

男性も一度だけ列を見たが、「もうすぐ終わるから」と言って、また三脚に手を伸ばした。

時計を見ると、男性の順番になってから15分近くたっていた。

振り返ると、列は花壇の角まで伸び、20人ほどが待っている。

時計を見る人や、小さくため息をつく人も出てきていた。

もう一人の係員がやってきた

友人が「もう別のところで撮ろうか」と言いかけたころ、無線を持った別の係員がやってきた。

最初の係員と短く話したあと、男性のそばまで進んだ。

「お客さま、申し訳ありません。後ろの方も長くお待ちなので、次の方に交代していただけますか」

男性は明らかにむっとした顔になった。

「いや、旅行で来てるんだから、ゆっくり撮らせろよ!毎日来られるわけじゃないんだよ」

すると、連れの女性が少し強い声を出した。

「もういいって。こんなに待ってるんだから」

「あと一枚だけだから」

「さっきからずっとそう言ってるじゃん」

男性は何か返そうとしたが、その前に係の人が静かに続けた。

「すみません。ここは皆さんに順番で使っていただく場所なので、いったんここで終わりにしてください」

男性はしばらく黙っていた。

「…まだちゃんと撮れてないんだけどな」

そうこぼしながらも、先にその場を離れた女性を見ると、ようやく三脚を畳み始めた。

係の人が先頭の人に「大変お待たせしました」と声をかけると、止まっていた列が動き始めた。

次の組は何枚か写真を撮るとすぐに場所を空けた。その次が私たちだった。

ようやく順番が来ると、友人が苦笑した。

「なんか、撮る前から疲れたね」

「ほんとだね。さっと撮って行こう」

私たちは数枚だけ撮り、その場を離れた。

帰りにもう一度近くを通ると、同じ係の人が写真スポットの入口に立ち、列が長くなるたびに「混み合っていますので、譲り合ってお願いします」と声をかけていた。

朝にはそんな案内はなかった。

友人がその様子を見ながら言った。

「係の人も大変だな」

私も「ほんとにね」と答えた。

旅行先だからこそ、納得のいく写真を残したかった気持ちは分からなくもない。ただ、そのために後ろで待つ人たちまで長く足止めしていいわけではない。列を離れながら、そんなことを考えていた。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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