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「昨日、24時間いるって言ってたよね」無人のフロントで電話だけが鳴り続けた早朝。翌月、もう一度泊まった私が見たのは

  • 2026.9.16

前の晩に、フロントで確かめておいた

出張の帰り、翌朝いちばん早い新幹線に乗る予定だった。一本逃すと、その日の予定がまるごと後ろへずれてしまう。

心配だったので、チェックインのときにフロントの男性へ確認しておいた。

「すみません。明日の朝、五時前には出たいんですけど、チェックアウトできますか?」

「はい、大丈夫ですよ。24時間フロントに人がいますので」

「よかった。かなり早いので、誰もいなかったらどうしようと思ってて」

「大丈夫です。出るときに鍵をお持ちください」

「精算も、そのときでいいんですよね?」

「はい。追加のご利用がなければ、すぐ終わりますよ」

そこまで聞いて、ようやく安心した。

駅までは歩いて八分ほど。念のため時間には余裕を持って出るつもりで、目覚ましを二つかけて眠った。

誰もいないカウンターで、電話だけが鳴った

翌朝、鍵を持ってロビーへ降りると、フロントには誰もいなかった。

照明はついているのに、カウンターの奥の扉は閉まったままだ。

「すみません。チェックアウトお願いします」

声をかけても返事はない。呼び鈴を二度押してみたが、それでも誰も出てこなかった。

「え…昨日、24時間いるって言ってたよね」

思わず声が漏れた。

時計を見る。まだ間に合う。ただ、あと何分待つのか分からないと思うと急に落ち着かなくなった。

もう一度呼んでみたが、返事はない。

前日の説明では、鍵をフロントへ返して精算することになっている。勝手に置いて出るわけにもいかなかった。

困って、携帯電話からホテルの代表番号へかけてみた。

すると数秒後、目の前のカウンターの内側から電話が鳴り始めた。

「ここで鳴るんだ…」

けれど、やはり取る人はいない。

時計を見るたびに、さっきまであった余裕が減っていく。

「お願い、早く戻ってきて…」

その場で10分ほど待ったころ、ようやく奥の扉が開いた。男性スタッフが慌てた様子で出てきた。

「申し訳ありません!お待たせしました」

「よかった…。朝いちばんの新幹線なんです。ちょっと急いでいて」

自分でも分かるくらい、焦った声が出た。

「本当にすみません。朝食の準備で奥に入っていました」

「追加で使ったものはありません」

「分かりました。すぐ確認します」

男性は端末を確認し、手早く精算を済ませて鍵を受け取った。

「お待たせして申し訳ありません。駅までお気をつけて」

私は頭を下げ、そのまま駅へ急いだ。ほとんど小走りになったものの、新幹線には無事間に合った。

翌月、また同じ方面への出張が入った。駅から近く便利だったこともあり、私は同じホテルを利用した。

フロントの脇を見ると、前にはなかった鍵の投入口がついた箱が置かれていた。

そばには、早朝に出発する場合は前日のうちに精算を済ませ、朝はそこへ鍵を返せるという案内が出ている。

前回のことがきっかけだったのかは分からない。

ただ、その案内を見たとき、「これなら朝、焦らなくて済むな」と少しだけほっとした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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