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「最初のドレスのほうが細く見えた」披露宴で新婦のドレスを評した親族。だが、年配の女性が注意した結果

  • 2026.9.16
「最初のドレスのほうが細く見えた」披露宴で新婦のドレスを評した親族。だが、年配の女性が注意した結果

お色直しの拍手の中で、聞こえてきた声

友人の結婚式に呼ばれて、丸いテーブルに座っていた。新郎側の親族席は通路を挟んだ斜め前で、乾杯のころから、そのあたりだけ少し声が大きかった。

お色直しを終えた新婦が、開いた扉から入ってきた。

照明が落ち、拍手が会場いっぱいに広がる。私も手を叩きながら、友人が歩いてくる姿を目で追っていた。

そのとき、拍手の合間から大きな声が聞こえた。

「あれ、俺は最初のドレスのほうが好きだったな。あっちのほうが細く見えたし」

ネクタイを少し緩めた男性が、グラスを持ったまま隣の親族に話しかけていた。

相手は曖昧に笑っただけだったが、男性は気づいていないようだった。

新婦がテーブルの間を歩いてくると、また声がした。

「ほら。やっぱり最初のほうが細く見えただろ?」

近くの席にいた人が何人か、ちらりと男性のほうを見る。

少なくとも、私たちの席まで十分に聞こえる声だった。

友人も一度だけそちらへ顔を向けた。すぐに前を向き、そのまま笑顔で自分の席へ戻っていった。

司会が次の進行を案内しているあいだ、男性は何事もなかったようにグラスへ口をつけていた。

何度もそちらを見ていた女性が、席を立った

その様子を気にしていたのは、私だけではなかった。

少し離れた新郎側の席にいた年配の女性が、男性が話すたびに何度かそちらを見ていた。

やがて女性は席を立ち、通路を回って男性の横まで歩いていった。

「ちょっと。もうそのくらいにしなさい」

男性が顔を上げる。

「え?何が?」

「ドレスのことよ。さっきから何度も聞こえてる」

男性は少し眉を上げた。

「別に悪く言ってないよ。俺は最初のほうが似合ってたって言ってるだけで」

女性は小さく息をついてから、男性を見た。

「あなたがどう思ったかはいいの。でも、今日は本人がそこにいるのよ」

男性は何か言おうとしたが、隣にいた親族が小さな声で続けた。

「もういいじゃない。けっこう聞こえてたよ」

そこで男性は初めて周囲を見回した。

何人かと目が合ったのか、さっきまでの笑顔が少し消える。

「そんなこと言われても」

「だから、もうやめときなさいよ」

女性がそう言うと、男性はグラスをテーブルへ戻した。

「わかったよ」

それ以上、女性も何も言わなかった。自分の席へ戻り、男性もその後は声を張り上げることなく座っていた。

ほどなくして、司会が明るい声で次の余興を案内した。

少し途切れていた会場の空気も、拍手とともにまたいつもの披露宴へ戻っていった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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