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道ばたの千羽鶴や花束は善意?それともゴミ?立場によって変わる意見を描いた話題作!ラストの価値観逆転が怖い【著者取材】

  • 2026.9.10
さっきまで温かい言葉をかけてくれた老人の口からまさかの発言。
さっきまで温かい言葉をかけてくれた老人の口からまさかの発言。

千羽鶴を送る行為について「善意の押し付け」「迷惑行為」といった意見が出て、賛否を呼んだ「千羽鶴問題」。Twitterに投稿された森本大百科(@mdaihyakka)さんの「千羽鶴問題」では、立場や価値観が変われば、同じ物事でも見え方が変わるという人間の複雑さを漫画で描いている。

大切な供養花も、他人には「ゴミ」!?

目を離した隙に道路に飛び出して跳ねられてしまった飼い犬。女性は供養のために花を置いた 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)
目を離した隙に道路に飛び出して跳ねられてしまった飼い犬。女性は供養のために花を置いた 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)
「そのワンちゃんはあなたに飼われて幸せだったと思います」と心優しい言葉をかけてくれる老人 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)
「そのワンちゃんはあなたに飼われて幸せだったと思います」と心優しい言葉をかけてくれる老人 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)
自分のせいで死なせてしまったこと悔やんでいたため、老人の温かい言葉が心に染みる 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)
自分のせいで死なせてしまったこと悔やんでいたため、老人の温かい言葉が心に染みる 画像提供:森本大百科(@mdaihyakka)

飼い犬を亡くした女性が、供養のため道路脇に花を置いていると、通りかかった老人から「ゴミを持ち帰りなさい」と注意される。女性にとっては大切な供養花でも、思い入れのない人から見れば「ゴミ」になってしまう。そんな価値観の食い違いを描いた本作は、「考えさせられた」などの声を集め、Twitterで1.3万いいね、2748リツイートの反響を呼んだ(2022年7月時点)。

ゾッとするのに、妙に考えさせられる

現在は大阪よしもとに所属し、ピン芸人として活動する森本大百科さん。漫画を描き始めたきっかけは、「世にも奇妙な物語×少年ジャンプ+ presents 『奇妙』漫画賞」への応募だったという。その際に描いた「炎上」が、漫画制作の出発点となった。

漫画家・東風孝広先生と知り合ったことを機に、森本さんは本格的に漫画を描くことを考えるようになった。その後、自ら「アシスタントで雇ってください」と頼み、「カバチタレ!」のアシスタントを経験。現在も新たな漫画を構想しており、短編だけでなく長編作品にも挑戦したいと考えているという。

時代を感じさせるテーマを、独特の没入感で描くのも森本さんの作品の特徴だ。本作は「世にも奇妙な物語×少年ジャンプ+」の企画で最終候補に選ばれたこともある。ウォーカープラスでは、SNSの誹謗中傷を題材にした「炎上」や、宅配業者をめぐる恐怖を描いた「留守番電話」など、森本さんによるゾッとする作品を紹介してきた。

「かわいそうに」からの「ゴミ」!?

ある女性は、自分の不注意で車にひかれて亡くなった愛犬を供養するため、道路脇に花を置きに来ていた。そこへ通りかかった老人が「事故とはかわいそうに」「ただワンチャンはあなたに飼われて幸せだった気がします」と声をかける。

「自分のせいで」と罪悪感を抱えていた女性は、その言葉に「少し落ち着きました」と安堵する。お礼を伝えて立ち去ろうとした、そのときだった。人から「片付けないんですか?」と声をかけられる。さらに「それですよ。そのゴミ、片付けない気ですか?」と続けられ、女性は驚きと怒りを隠せない。

立場が変わると、主張も変わる!?

「自分は間違ってない!」と主張する女性。しかし物語の最後では、立場が逆転する。今度は女性が「こんなところに置くな!」と、老人とまったく同じ言葉を口にするのだ。

自分にとって大切なものが、別の誰かにとっては迷惑なものになる。逆に、自分が迷惑だと思っていたものを、別の立場では大切に感じることもある。視点が変わるだけで、ここまで考え方が変わってしまうのか。そんな問いを突きつけてくる作品となっている。

■取材協力:森本大百科(@mdaihyakka)

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