1. トップ
  2. エンタメ
  3. 批評家が選ぶ、ジョー・ダンテ監督作品ランキング!『グレムリン』からホラーやコメディ、なんでもこなすエンタメ職人の“フレッシュ”10選

批評家が選ぶ、ジョー・ダンテ監督作品ランキング!『グレムリン』からホラーやコメディ、なんでもこなすエンタメ職人の“フレッシュ”10選

  • 2026.9.7

B級映画のエッセンスを取り入れたホラーやSF作品からカートゥーン・アニメとのハイブリッド作品まで、数多くのユニークな作品を生みだしてきたジョー・ダンテ監督。スティーブン・スピルバーグらハリウッドの第一線で活躍する映画人と同様、名プロデューサーのロジャー・コーマンのもとでキャリアをスタートさせた彼は、1980年代から1990年代のエンタメ映画界を語る上で欠かすことのできない存在といっても過言ではないだろう。

【写真を見る】「グレムリン」だけじゃない!ホラーからコメディ、SFまで、あらゆるジャンルを網羅した職人芸に唸る

ジョー・ダンテ監督といえば、みんな大好き「グレムリン」シリーズが有名 [c]Everett Collection/AFLO
ジョー・ダンテ監督といえば、みんな大好き「グレムリン」シリーズが有名 [c]Everett Collection/AFLO

2026年は監督デビューからちょうど半世紀を迎える節目の年。名匠のひとりとして数えられる一方で、アカデミー賞などの賞レースとは縁遠いキャリアを歩んできたダンテは、批評家からどのような評価を受けているのだろうか?そこで本稿では、映画批評を集積・集計する「ロッテン・トマト」を参考に、これまでダンテが手掛けた長編映画のなかからジャンルを問わず、批評家の評価が高い10作品を一挙に紹介していきたい。

「ロッテン・トマト」とは、全米をはじめとした批評家のレビューをもとに、映画や海外ドラマ、テレビ番組などの評価を集積したサイト。批評家の作品レビューに込められた賛否を独自の方法で集計し、それを数値化(%)したスコアは、サイト名にもなっている“トマト”で表される。

好意的な批評が多い作品は「フレッシュ(新鮮)」なトマトに、逆に否定的な批評が多い作品は「ロッテン(腐った)」トマトとなり、ひと目で作品の評価を確認することができる。中立的な立場で運営されていることから、一般の映画ファンはもちろん業界関係者からも支持を集めており、近年では日本でも多くの映画宣伝に利用されるように。映画館に掲示されたポスターに堂々と輝くトマトのマークを見たことがある方も多いだろう。

【写真を見る】「グレムリン」だけじゃない!ホラーからコメディ、SFまで、あらゆるジャンルを網羅した職人芸に唸る [c]Everett Collection/AFLO
【写真を見る】「グレムリン」だけじゃない!ホラーからコメディ、SFまで、あらゆるジャンルを網羅した職人芸に唸る [c]Everett Collection/AFLO

それでは、ジョー・ダンテ監督作品の“フレッシュ”10傑を挙げていこう。

93%フレッシュ『マチネー 土曜の午後はキッスで始まる』(93)

86%フレッシュ『グレムリン』(84)

82%フレッシュ『ザ・ホール』(09)

81%フレッシュ『インナー・スペース』(87)

76%フレッシュ『ハウリング』(81)

72%フレッシュ『ピラニア』(78)

71%フレッシュ『グレムリン2 新種誕生』(90)

62%フレッシュ『セカンドインパクト』(97)

60%フレッシュ『ハリウッド・ブルバード』(76)

57%ロッテン『メイフィールドの怪人たち』(89)

長編監督作はわずか十数本…伝説のコメディ映画が最高評価

今年で80歳になるジョー・ダンテ監督。次回作が待ち遠しい! [c]Everett Collection/AFLO
今年で80歳になるジョー・ダンテ監督。次回作が待ち遠しい! [c]Everett Collection/AFLO

もっとも高い評価を獲得したのは、青春コメディ映画『マチネー 土曜の午後はキッスで始まる』の93%フレッシュ。キューバ危機の不安に包まれた1960年代前半、フロリダの町にある映画館を舞台に、少年少女たちが繰り広げる大騒動を描いた物語だ。

随所にダンテのB級映画&カートゥーン愛が発揮されており、たとえば劇中に登場するアリ人間を描いた新作映画『MANT!』は、1950年代のB級ホラー映画をパロディした作品。ダンテが自らメガホンをとり、一本の独立した短編映画として単なる劇中劇にとどまらない完成度を誇っている。他にもクラシックホラーから、物語の舞台である1960年代当時のポップカルチャーまで、さまざまなオマージュが満載となっている。

大ヒットを記録した第1作『グレムリン』は86%フレッシュの高評価 [c]Everett Collection/AFLO
大ヒットを記録した第1作『グレムリン』は86%フレッシュの高評価 [c]Everett Collection/AFLO

あらゆるジャンルで才能を発揮してきたダンテの真骨頂ともいえるのは、やはり代表作である「グレムリン」シリーズだろう。ファンタジーでありながらも、主人公の青年ビリー(ザック・ギャリガン)を軸にした等身大のドラマがあり、ホラー要素もコメディ要素も巧みに融合。チャイナタウンの異国情緒あふれる雰囲気もあれば、アメリカ映画らしい造形も楽しむことができ、なによりギズモの愛らしさと、グレムリンの残忍さのギャップも冴え渡る。

まさにエンタメ映画に必要なエッセンスがここぞとばかりに詰めこまれた第1作の『グレムリン』は、北米公開時に公開年の興収ランキング第3位に入る大ヒットを記録し、86%フレッシュと批評家からも高評価を獲得。続く『グレムリン2 新種誕生』も71%フレッシュとまずまず。現在、第1作で脚本を担当したクリス・コロンバスのメガホンのもと、シリーズ第3作の製作が進行中。ダンテがそのクリエイティブに参加する予定はないようだが、注目せずにはいられない。

2000年代以降は監督作が減ったダンテ監督。そのなかでも3D映画『ザ・ホール』は高評価! [c]Everett Collection/AFLO
2000年代以降は監督作が減ったダンテ監督。そのなかでも3D映画『ザ・ホール』は高評価! [c]Everett Collection/AFLO

『マチネー』と『グレムリン』に次ぐ高評価を得たのは、2000年以降に手掛けた数少ない長編映画の一本である『ザ・ホール』の82%フレッシュ。田舎町に引っ越してきた兄弟が、新居の地下室にどこまでも続く深い穴を発見。その扉を開いたことをきっかけに、周囲で奇妙なできごとが起こるようになるという、ちょっぴりダークなファンタジースリラーだ。日本では劇場公開なかったが、当時流行していた3Dで作られた力作であり、1980年代の冒険映画を想起させる佳作に仕上がっている。

他にも長編監督デビュー作となった『ハリウッド・ブルバード』や、キャリア初期を代表するホラー作品である『ピラニア』や『ハウリング』、さらにはSFコメディの『インナー・スペース』など、軒並み安定した評価を獲得。もっとも、これまで50年間のキャリアで手掛けた長編映画はわずかに十数本と少なく、近年はテレビ作品に活躍の場を移しており新作長編映画はもう10年以上も発表していない。

狼男を題材にした『ハウリング』もなかなかの完成度 [c]Everett Collection/AFLO
狼男を題材にした『ハウリング』もなかなかの完成度 [c]Everett Collection/AFLO

今年2026年に80歳を迎えるダンテ。2024年には、師であるコーマンと久々にタッグを組んで名作B級ホラー『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(60)をリブートする計画があると報じられたが、その直後にコーマンは死去。現在の進捗状況は明らかになっていない。IMDbによれば他にもいくつかの新作映画の開発を進めているようで、またユニークな長編映画で世界中を楽しませてくれることに期待したい。

なお、2026年9月11日(金)~13日(日)に東京ドームシティのプリズムホールにて開催される「東京ホラー特区!!2026」では、『グレムリン』で主人公ビリー役を演じたザック・ギャリガン、さらに『グレムリン2』に実際に出演したギズモの人形と共に、なんとジョー・ダンテが来日。ステージ登壇のほか、サインorセルフィー会、撮影会も実施される予定だ。ぜひこの機会に参加してみてほしい。

文/久保田 和馬

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ