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東野圭吾“25年前の問題作”を映像化「すごい作品」「知らなかった」主演女優“筋トレ”役づくりで挑んだ9年前の配信ドラマ

  • 2026.9.26
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中谷美紀(C)SANKEI

東野圭吾『片想い』は、2017年10月からWOWOW『連続ドラマW』で放送された連続ドラマだ。東野圭吾が“ジェンダー”を題材にした2001年に出版された傑作ミステリー小説。当時、問題作と言われ、発行部数100万部を超える人気作を映像化した作品で、主演の中谷美紀が性同一性障害の主人公・日浦美月を演じる。男の姿となり、ある事件への関与を告白する美月。アメフト部の元仲間たちは、彼女をかくまい、真相を突き止めようと奔走する。さまざまな“片想い”が交錯する人間模様と、切ない真実を描いた全6話の物語。

※以下本文には放送内容が含まれます。

『片想い』あらすじ

西脇哲朗(桐谷健太)は大学時代に所属していたアメリカンフットボール部のマネージャー・理沙子(国仲涼子)と結婚したが、夫婦仲はうまくいっていない。ある日、アメフト部の仲間が集まった同窓会の帰り、哲朗は、チームの元女子マネージャー・日浦美月(中谷美紀)と遭遇する。すると美月は「人を殺した」と告白。さらに、「今、俺は男として生きてる」と、性同一性障害であることを打ち明けた。

最初はその告白に困惑するも、かつての大切な仲間を守るため、哲朗は美月を自宅にかくまう。しかし、美月は突然姿を消してしまう。哲朗は美月を見つけ出すため、かつてのアメフト部の仲間たちとともに事件の真相を追い始める。事件の背景には、美月が抱える秘密や、仲間たちのそれぞれの“片想い”が複雑に絡み合っていた。やがて、衝撃の結末へ向けて物語が加速していく。

トランスジェンダー役に中谷美紀が体当たりで挑む

美月は、“神崎ミツル”と名乗り、男性としてバーテンダーをしている。アメフト部時代から哲朗の体つきや声をうらやましく思い、「QB(哲朗のニックネーム)は理想の男なんだ」と話す。大学時代は、アメフト部のメンバー・中尾功輔(鈴木浩介)と付き合っており、別れた後も、功輔は美月の良き理解者だった。卒業後は、見合いで知り合った男性と結婚し、息子をもうけるが、ある日、離婚届を置いて家を出る。これまで女性として生きようと無理を重ねてきたが、限界を迎えていたのだ。美月はずっと理沙子に想いを寄せていた。

複雑な主人公・美月を演じた中谷美紀は、役づくりのために髪を15cm以上もカットし、ショートヘアに。筋力トレーニングにも臨んだという。声のトーンを落とし、立ち振る舞いや佇まい、視線を通して、美月が抱える葛藤を表現した。“どんなにあがいても本物にはなれない”という気持ちを常に持ち合わせている美月。男として生きようとする強さの裏にある、美月の脆さや苦悩を体当たりで演じた。

「こんなすごい作品があったんだ」原作の先見性に驚きの声

小説家・東野圭吾さんが7月23日に逝去された。Netflixでは8月5日から本作『片想い』を含む東野圭吾作品7作品の配信がスタートした。
原作小説が出版された2001年は、現在と比べてトランスジェンダーへの社会的な認知や理解が十分に進んでいなかった時代だ。そんな時代に、ジェンダーをめぐる葛藤に深く切り込んだ本作に、改めて驚きの声が寄せられている。SNSでは、「こんなすごい作品だったんだ」「知らなかった」「ジェンダーについて理解の少ない時代なのにすごい」といった声が相次いでいる。

タイトルの『片想い』には、単なる恋愛感情に留まらない、切なくて深い意味が込められている。主人公の美月をはじめ、登場人物たちはそれぞれに、誰かに伝えられない想いや、叶わない願いを抱えている。人を好きになることだけでなく、ジェンダーをめぐる葛藤や、自分らしく生きることに向き合った本作。ミステリーの枠を超え、さまざまな“片想い”が交錯する重厚な人間ドラマとして、今なお心に残る作品だ。


出典:連続ドラマW 東野圭吾『片想い』WOWOWより

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