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夕飯の支度中、外から漂ってきた煙と匂い。「なに、この煙!?」と裸足で飛び出した私が、玄関前で見た光景に唖然

  • 2026.9.6

夕飯の支度をしていたら、焦げた匂いがした

結婚したばかりのころ、私たちはアパートの一階に住んでいた。

玄関を開けると、すぐ目の前が駐車場だった。

夏のある夜、私は台所の窓を細く開けて夕飯の支度をしていた。鍋では煮物がことこと音を立て、換気扇も回していた。

そこへ、料理とは違う匂いが混じってきた。

焦げた紙のような、少し鼻につく匂いだった。

「なんか、焦げてない?」

居間にいた夫が台所をのぞいた。

私も鍋の蓋を開けて中を確認したが、焦げている様子はない。

「うちじゃないと思う」

最初は、近所で何かを焼いているのだろうと思っていた。けれど匂いは消えず、むしろだんだん濃くなってきた。

夜なのに、窓の外が妙に明るかった

ふと顔を上げると、台所の窓の向こうがちらちらと明るくなっていた。

気になって窓をもう少し開けた瞬間、煙のようなものが一気に室内へ入ってきた。

目と鼻の奥がつんとして、私は反射的に窓を閉めた。

「外、明るい。煙も入ってきた」

その瞬間、頭に浮かんだのは火事だった。

私はコンロの火を止め、テーブルに置いていた携帯をつかんだ。

「なに、この煙!?」

「火事かもしれない」

夫にそう言いながら玄関を開けた。

慌てていたので、サンダルを履くことさえ忘れていた。

ところが、ドアの向こうに炎上している建物はなかった。

目の前の駐車場で、二階に住む家族が子どもと花火をしていたのだ。

地面に置いて火をつけると、上に向かって勢いよく火花が噴き上がるタイプのものだった。火花が辺りを照らし、煙が駐車場いっぱいに広がっていた。

「…花火だ」

「花火だね」

私も夫も、しばらくその場で立ち尽くした。

火事ではなかったけれど、安心はできなかった

火事ではなかったことにはほっとした。

ただ、玄関のすぐ前は駐車場で、私たちの部屋の窓も近い。

煙がそのまま室内へ入ってくるほどだったので、私は管理会社へ連絡することにした。

「駐車場で花火をされていて、煙が部屋の中まで入ってきています」

できるだけ落ち着いて、起きていることだけを伝えた。

しばらくすると外の音はやみ、辺りも静かになった。煙が薄くなるまで窓は閉めたままにし、換気扇を回していた。

台所へ戻るころには、せっかく作っていた夕飯が少し冷めていた。

「サンダル、履いてなかったよ」

夫に言われて足元を見ると、本当に裸足だった。

火事ではなかった。その安心のほうが大きくて、その夜は怒る気持ちより、しばらく鳴り続けていた心臓を落ち着かせることで精いっぱいだった。

今でも夏の夜に焦げたような煙の匂いがすると、私はまず窓の外を確認してしまう。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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