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後から来た客の料理が先に出ていた店。「忘れられてないよね」と不安になっていた時に、店員がかけた言葉とは

  • 2026.9.5

席に着くまでにも、時間がかかった

仕事帰り、友人と近所の店に入った。少し混んでいて、席に案内されるまでしばらく待つことになった。

私たちは入り口の脇で、仕事用の鞄を足元に置いて順番を待った。ようやく席に通されると、それぞれ一品ずつ料理を頼んだ。

「ご注文は以上でよろしいでしょうか」

店員さんが離れてからは、その日の仕事の話をしていた。

「午後のあれ、結局どうなったの」

「まだ決まってない。来週また同じ会議だよ」

そんな話をしているうちは、料理を待っていることもあまり気にならなかった。

ただ、話しているうちに水のグラスが空になった。店員さんが気づいて、水を注いでくれた。

「お冷や、お注ぎしますね」

友人は箸袋を細く折りはじめた。仕事の話が終わり、次の休みに何をするかという話になっても、まだ料理は来なかった。

後から来た人の料理が、先に運ばれていった

そのころ、私たちより後に店へ入ってきた二人組のところへ料理が運ばれていった。

もちろん、その二人に何か思うことはない。

ただ、それを見て初めて「ずいぶん待っているな」と意識した。

時計を見ると、注文してから二十分ほど経っていた。

「結構たったね」

私が言うと、友人も時計を見た。

「忘れられてないよね」

冗談っぽく言ったものの、少しだけ気になり始めていた。

店員さんを呼ぼうか迷っていると、向こうからこちらへ来てくれた。

「大変お待たせしております、あと3分ほどで参ります」

「あ、大丈夫です」

私はそう答えた。

あと何分くらいなのか分かっただけで、かなり安心した。忘れられているわけではないと分かったからだ。

料理が来たときにも、もう一度

しばらくして、頼んでいた料理が運ばれてきた。

皿を置いた店員さんは、そのまま行かずにこちらを見て言った。

「遅くなって申し訳ありませんでした」

友人が店員さんの背中を見送りながら、小さな声で言った。

「後から来た人のほうが早かったのにね」

「まあ、こっちは二つとも焼き物だったし、時間かかったのかもね」

実際に何が原因だったのかは分からない。ただ、そのころには不満というより、「ちゃんと気にしてくれていたんだな」という気持ちのほうが強くなっていた。

料理は普通においしく、食べ始めてしまえば待ったこともほとんど気にならなかった。

もし何も言われずに二十分以上待っていたら、同じ料理でも少し違った気持ちで食べていたと思う。

待ち時間そのものより、途中で一度声をかけてもらい、料理が来たときにも改めて謝ってもらったことが印象に残った。

今でも友人とその店へ行くことがある。あの日のことを思い出しながら、また二人とも焼き物を頼んでしまう。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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