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親に代わり、登校前に洗濯、放課後はスーパーで買い物。夕食作りに弟妹の世話。「家族のため」と思っていたけど

  • 2026.9.5

時代が変われば常識は変わるものですが、今考えると「あの頃のアレはおかしかった」と感じることも。筆者の知人Aさんは今ならヤングケアラーと呼ばれるような子ども時代を過ごしていて……?

画像: 親に代わり、登校前に洗濯、放課後はスーパーで買い物。夕食作りに弟妹の世話。「家族のため」と思っていたけど

「よくできた子」と褒められていたけれど

現在40代前半のAさん。令和の今、自身の子どもの頃を振り返ると、「あれは少し異常だったのかもしれない」と感じています。

4人兄弟の1番目として育ったAさん。小さな頃から下の子の面倒を見るのは当たり前でした。

両親は共働きで忙しかったため、家のことを手伝うのは当たり前だと思って育ったAさん。しかし、Aさんが「お手伝い」と思っていた行動は、一般的なお手伝いの範囲を大きく超えていたのです。

周囲からは「しっかりした子」「親孝行な子」と褒められていたAさんでしたが、その裏では子どもらしい時間が少しずつ失われていました。

中学生とは思えない毎日

中学生になった頃のAさんの一日は、家事に追われる毎日でした。

朝は洗濯を済ませてから学校へ行き、放課後にはスーパーで買い物をして夕食を作ります。さらに弟や妹の世話をし、お風呂に入れ、寝かしつけるところまでAさんが担当していました。

中学生という多感な時期でありながら、自分の勉強をする時間はほとんどありませんでした。友人と遊んだり、部活動に打ち込んだりする余裕ももちろんありません。

それでも当時のAさんは「家族のためだから」と、この生活に疑問を抱くことはありませんでした。家族を支えることが自分の役目だと思い込んでいたのです。

今なら「ヤングケアラー」と呼ばれるような生活

近年「ヤングケアラー」という言葉が広く知られるようになりました。家族の介護や世話、家事などを日常的に担う子どもたちを指す言葉です。

Aさんが子どもだった頃には、ヤングケアラーという概念はほとんど知られていませんでした。そのため、周囲の大人たちもAさんの状況を深刻な問題として捉えず、「家のお手伝いをよくする立派な子」と評価していたのです。

もちろん、家族の中で助け合うことは大切です。しかし、本来は大人が担うべき責任まで子どもに背負わせてしまうと、学びや遊びといった経験を奪ってしまうことになります。

体験者の声

大人になった今、Aさんは当時を振り返り、「家族を手伝うこと自体は悪くなかった。でも、あれはやりすぎだったと思う」と話します。

子どもが家事を手伝うことは、自立心や責任感を育てる貴重な経験になります。しかし、その負担が大きくなりすぎれば、子ども自身の生活や将来に影響を及ぼす可能性もあります。

家族で支え合うことと、子どもに過度な負担を背負わせることは別の話です。Aさんの経験は、子どもらしく過ごせる時間を守ることの大切さを改めて考えさせてくれるものとなっています。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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