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言葉が下手な俺が、落ち込む部下へのメッセージに選んだ1通

  • 2026.9.5
ハウコレ

先に届いてしまったのは、娘に教わったずっこけるくまのスタンプ1個。誤送信だと思われる前にと、俺は指を動かし始めました。

部下への長いメッセージを、俺は打っては消してを繰り返していました。

いつも通りのつもりだった

部下が取引先への添付漏れを報告してきたのは、俺が先方との電話を終えた直後でした。彼女の「このたびは申し訳ありませんでした」に、俺は「確認しておきます」とだけ返しました。もともと長い文章を書くのが得意ではなく、俺にとってはいつも通りの返信のつもりでした。ただ責任感の強い彼女は抱え込んでしまうかもしれないと思いました。

娘に教わったスタンプ

家で娘にスタンプの送り方を教わったのは、その頃でした。一覧の中に、両手を上げてずっこけるくまがいました。難しい顔で文章を練るより、こういうものが人を楽にすることもあるのかもしれません。俺は部下との画面を開き、練習のつもりで選んだそのくまを、勢いのまま送っていました。送信済みの表示を、俺は取り消せないまま見つめていました。業務連絡しか並んでいない画面で、これは誤送信にしか見えません。

長文の最初の1行だけは決まっていた

既読はついたのに、返信はありません。今頃あきれているのだろうか。それとも、からかわれたと思わせてしまっただろうか。想像だけが先に進みました。打っては消してを繰り返した文章の中で、最初の1行だけは迷いませんでした。「いつも頑張っているのは、分かっていますから」。続けて書きました。「あのミスは、私の確認不足でもあります。気にしすぎないでください」「さっきのスタンプは、間違いではありません」。送ってから俺は初めて、数文字の返信を重ねてきた自分の画面を、上までさかのぼって読み返しました。

そして...

やがて「ありがとうございます。またよろしくお願いします」と返ってきて、俺は親指を立てた同じくまを送りました。今は短い返信の後ろに一言を添えるようにし、部下の送るメール案には、送信前に俺が先に目を通す時間を取っています。

(40代男性・営業課長)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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