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「自分の気持ちを言えない子」が変わる家庭でできるたった1つの習慣

  • 2026.9.2

「自分の言葉で話してごらん」「考えたことを言ってみて」わが子の表現力を育てたいというのは、ママにとって一つの願いではないでしょうか。だからこそ、私たちはつい言葉をかさねてしまいます。子どもの成長を想うからこそ。でも、実際には「今日、園(学校)で何したの?」と聞いても「うーん。忘れた!」と、一言二言しか返ってこないご経験はありませんか。こんにちは、まーやです。私は12年間元小学校教員として、現在は偏差値70台の5歳の娘の母として、幼児期の賢さの土台づくりを発信しています。元小学校教員どころか、中学校の国語の教員も経験しているので、国語に関する悩みはなさそうに見えるかもしれませんが、そんなことはありません(笑)。私も一人の母として、娘の言葉の力はどうやったら伸びるのだろうと、試行錯誤する毎日です。幼児期に言葉の力を伸ばすことに強い関心がある私は「子どもたちが自分の考えをどんどんしゃべる園がある」という噂を聞き、早速見学へ行ってみました。そこは大阪にある任天会・おおとりの森子ども園。 足を踏み入れた瞬間、あふれる子どもと先生の熱気に、鳥肌が立ったことを今でも覚えています。今回は連載の2回目です。

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目をキラキラさせながら話す子たち

「野球してて割っちゃって、お金でいいでしょって言って、あかんって言って、叩いてごめんなさいって言って、ほんまもんの野球場に一緒に観に行った」お友達と後ろにはたくさんの保護者がいる前で、堂々と自分の考えを話す年長の男の子。私が見学したのは、ちょうど参観日。年長組は元小学校教師・菊池省三先生の特別授業が設定されていました。題材は4コマ漫画。1枚目は、窓ガラスが野球ボールで割られている絵。2枚目は、男の子がおじさんにお金を渡している絵。3枚目は、おじさんが男の子の頭を叩いている絵。菊池先生は、1枚ずつ丁寧に子どもたちと状況を確認していきます。絵の内容は、男の子が野球をしていて窓ガラスを割り、家のおじさんに「お金を渡すからいいでしょ」という態度を取ったために、おじさんに頭を叩かれたという流れです。3枚目を読み取った後に「どっちの味方をしますか」と問われ、子どもたちは意見が分かれます。驚いたのは次の瞬間でした。「理由をお友達と考えましょう」という指示で、子どもたちは自然と輪になって話し始めたのです。おおとりの森さんでは、子どもたちが輪になって話す「サークルタイム」に取り組んでいるとのこと。毎日、子どもたち同士で話す環境が設定されているからこそ、自然と話し合いができるのだと感心しました。話したくない子は「パス」ルールもあり、安心できる基盤もあります。両者、それぞれ意見を言ったところで、授業は終盤へ。「これは4コマ漫画だから、最後にもう一枚の絵が来るんだけど、どんな絵がいいと思いますか?」そんな質問にスッと何人もの手が上がります。子どもたち自身の言葉で、「仲直りしてほしい」という思いが語られます。そして最後に発言したのが、先ほどの男の子でした。「(男の子は)野球してて(窓を)割っちゃって、(男の子が)お金でいいでしょって言って、(おじさんが)あかんって言って、(でも)叩いてごめんなさいって言って、(最後は男の子とおじさんで一緒に)ほんまもんの野球場に一緒に観に行った(らいいと思う)」自分の頭で精一杯考えて、語られた答え。一緒に野球場に行ったらいいという柔軟な発想に、周りの大人がどよめくほどでした。

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子どもたちが話す秘密

なぜ、この園の子どもたちは、こんなにも自分の想いを「自分の言葉」で語れるのでしょうか。「サークルタイム」もその答えの一つでしょう。また、今年度の年長さんの高い語彙力の秘密は、彼らが去年の年長さんの授業を見学したからではないかとも、園の先生がおっしゃっていました。大好きな先輩たちの言葉を、「来年はあんなふうになりたい」と全身で受け止める吸収力。「言葉の力を高めるという文化」が、自然と受け継がれていると感じました。そして、授業を見守るお父さん、お母さんたちの空気。誰ひとりとして評価するような冷たい目で見ず、ただただ温かく、子どもたちを丸ごと包み込むようなまなざしが、ホール全体を満たしていました。特別授業のあとに開かれた保護者向けの菊池先生の講演会。 会場のパイプ椅子はぎっしりと埋まり、熱気で満ちています。「うちは講演会を開くときは、必ず保護者の方に参加してもらうようにしているんです」園の先生が、教えてくれました。そこにあったのは、園側の圧倒的な覚悟でした。

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子どもを愛するということって?

「保護者の方には、子どもたちをとことん愛してくださいと、言葉でも行動でも伝え続けているんです」なぜここまで保護者の方が一生懸命なのですかと聞いた時に、園の先生から返ってきた言葉です。入園したばかりのころは、毎日の仕事や家事に追われ、子どもに手をかける余裕のなかった親御さんもいたと言います。でも、園の先生たちが子どもと本気でぶつかり、本気で向き合う姿を見るうちに、お母さんたちの目がどんどん変わっていく。数年後には、あふれんばかりの愛情を我が子に注ぐようになるとのことでした。怒涛の参観日が終わり、子どもたちが笑顔で帰ったあとは先生たちの研修会。先生たちの顔は、疲れを感じさせず真剣そのものでした。「ストップモーション」という手法が使われていました。先ほどの菊池先生の授業を動画で止め、その瞬間の言葉や声のトーンなど、全員で徹底的に振り返るのです。「授業が始まる前になぜ保護者の方を巻き込んで3回も拍手させたのですか」先生からのこんな問いに菊池先生はこうお答えになっていました。「子どもは、大人の空気感を微妙に感じ取ってるんですよね。 大人の表情は、子どもの心とシンクロするんです。大人がやわらかく、あたたかい表情でいれば、子どもは安心して発言できます。逆に、大人が険しい顔をしていれば、子どもの脳は「危険だ」と察知して、言葉を飲み込んでしまうんです。子どもが安心して学べる、発言できる空気感を作るために、保護者の方を巻き込んで当事者意識を持ってもらいました。」子どもが安心して発言できる答えが、全て詰まっているように思いました。

今日から家庭でできる、たったひとつのこと

全国の先生方は、今日も現場で本気で子どもたちと向き合っています。子どもたちの未来のために、汗を流しています。では、私たち親が、家庭でできることは何でしょうか?「もっと語彙力をつけさせなきゃ」「もっと発表できる子にしなきゃ」そんな風に、つい難しく考えがちになりますが、 親ができることは、家庭で思いっきり子どもを愛することなのではないかと改めて思います。おうちの中で「自分は丸ごと愛されている」という絶対的な安心感をもらった子は、外の世界に出て行ったとき、どんな学びもぐんぐん吸収して大きく育っていることは、教員時代にも感じていました。愛されているという自信こそが、自分の思いも臆することなく表現できる土台になると考えます。親の表情は、子どもにシンクロします。毎日、家事に仕事に育児。私たちは、もう十分すぎるほど頑張っていますよね。やることに追われているママの表情、きっとお子さんも感じ取っているはずです。だからこそ子どもの前では、ほんの少しでもいいので肩の力をぬいてほしいなと思います。娘も私が肩の力を抜いている方が、たくさん喋ります。子どもなりに、気を遣っているのでしょう。ただ、やわらかい表情で側にいること。 それだけで、子どもの脳は「ここは安全だ」と感じ、あふれるほどの想いを自分の言葉で語りはじめるのだなと、娘を見ていて思います。とは言っても、ママの心の余裕がないとできないものです。「いつもピリピリしている自分は母親失格だ」と自分を責めるのではなく、そんな自分も丸ごと受け止め、家族のために頑張る自分を褒めながら、余裕ができそうなときには、ぜひお子さんにやわらかい笑顔で話しかけてみてくださいね。

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Instagram:まーや(@ma_ya.chiiku)

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