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【終活の前に老活!】思い込みや‟常識”を「捨てる」!これからの人生を楽しむために必要なコト3選

  • 2026.9.3

老活で大切なキーワードの4つ目は、常識・思い込みを捨てること。思い込みや常識にとらわれていると変化に対応できません。どう過ごすか、何を大切にするかを選びなおしましょう。 

“つらい思い出”は忘れるより上書き

脳の特性を活用して心の安定をもたらす

これまでの人生を振り返れば、思い出したくない出来事のひとつやふたつ、誰にでもあるはずです。けれど、「忘れよう」と力を入れるほど、記憶はかえって鮮明になります。あせりや自己否定が、つらさを再生してしまうのです。

大切なのは、無理に消そうとしないこと。代わりに、新しい楽しい体験や心地よい時間で「上書き」していく発想です。

脳は同時に強い感情をいくつも保ち続けることが苦手です。楽しい予定に胸を躍らせているとき、嫌な記憶は自然とうしろへ下がります。痛みがあるときでも、夢中になれることがあれば一瞬忘れられるのと同じです。

上書きとは、現実から目をそらすことではありません。むしろ、「あの経験があったからこそ今がある」と意味づけを変えていく作業です。新しい挑戦をする、会いたい人に会う、行きたかった場所へ出かける。そうした前向きな行動が、記憶の色合いを少しずつ塗り替えていきます。

これまで十分に自分を律してきたのなら、この先は心を軽くする選択をしてもよいのです。嫌な記憶を抱え続けるより、楽しい記憶を増やすことに力を注ぐ。そうすれば、過去は静かに背景へと退き、これからの時間がより穏やかに、自由に広がっていきます。

毎日の“家事も定年退職”をする

家事を分担し、本来の共同生活者の姿へ

仕事を引退したのに、家の中の役割だけが昔のまま。そんな状態になっていないでしょうか。本来、家事は夫婦が共同生活者として分担するものです。一方だけが担い続ける形から、ふたりで回す形へ。家事にも「定年退職」を用意してあげましょう。

まずは、ゴミ捨て、朝食づくり、買い物、洗濯など、具体的な項目を書き出し、曜日や内容で分担を決めます。「できることから少しずつ」で構いません。完璧を目指す必要はありませんし、最初はぎこちなくても続けるうちに慣れていきます。

とはいえ、これまで家事にかかわってこなかった側にとっては、一から覚えるのは大変です。そこで頼りたいのが時短家電や便利なサービス。自動調理鍋や食器洗い乾燥機、ロボット掃除機などは、家事のハードルを下げてくれます。また、家事代行サービスを活用するのも立派な選択。お金で時間とゆとりを買う、と考えればよいのです。

家事を減らすことは、決して怠けていることではありません。「なんでも自分たちでやらなければ」という思い込みを手放すことが、暮らしを軽くします。

家事の負担が減れば、互いに自由な時間が増え、気持ちにも余裕が生まれます。家事にも定年退職をつくることが、幸せに暮らすための大切な一歩なのです。

睡眠を“「時間」より「満足感」”大切にする

眠れないなら無理に眠らなくてOK

睡眠不足は脳の大敵です。慢性的な睡眠不足、睡眠の質の低下は、認知機能の低下だけでなく、生活習慣病や免疫力低下のリスクも高めることが報告されています。

ただし、年齢を重ねると眠りが浅くなるのは自然な変化です。これは睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が減少するためです。若い頃のように「ぐっすり時間」を目標にすると、それ自体がストレスになります。実際の追跡研究でも、極端に長くも短くもない中間的な睡眠時間の人が最も健康的であることが示されています。

大切なのは「何時間眠ったか」よりも、「眠れてよかった」と感じられるかどうかです。「眠らなければ」とあせるほど、脳は緊張し、かえって眠れなくなります。100年以上の歴史を持つ日本発の精神療法・森田療法でも、無理に眠ろうとしないことがすすめられています。

睡眠導入剤に頼りすぎることも考えもの。入眠は助けても、眠りを深くするわけではなく、ふらつきによる転倒リスクもあります。

朝は光を浴び、日中は適度に体を動かす。こうした自然なリズムを整えることが、結果的に夜の眠りの満足感につながります。眠れない夜があっても構いません。「時間」よりも「納得できる眠り」を大切にすること。それが老活における賢い睡眠の考え方なのです。

イラスト:二階堂ちはる

※この特集は、『「終活」の前に知っておきたい! 100歳まで元気に暮らす「老活」50のコツ』に掲載されたものに加筆、再構成しています。

※素敵なあの人2026年9月号「いますぐはじめたい 脳を若々しく保つ「老活」習慣」より
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売を終了している場合があります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

教えてくれたのは  精神科医  和田秀樹先生

1960年生まれ。東京大学医学部卒。高齢者医療や受験指導で知られ、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長、幸齢党党 首を務める。『60歳からはわたしらしく若返る』『60歳から女性はもっとやりたい放題』ほか著書多数。

この記事を書いた人 素敵なあの人編集部

「年を重ねて似合うもの 60代からの大人の装い」をテーマに、ファッション情報のほか、美容、健康、旅行、グルメなど60代女性に役立つ情報をお届けします!

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